10月10日、11日:長野県松本市美鈴湖自転車競技場
今年度初めての大会から1ヶ月、昨年この大会で創部初の総合優勝を果たした自転車競技部。四年生の残した記録を塗り替えるべく大会に挑んだ。
※感染防止対策を十分に考慮した方法で取材を行っております
大会初日、濃霧と台風に見舞われ、気温も低く、先月行われた2020全日本学生トラック自転車競技大会と同様、悪天候での出走となった。
初戦に行われたのは山本哲央(経3)、青木瑞樹(商3)、中村龍吉(経2)、馬越裕之(法2)での4㎞チームパーシュート。昨年学連・大会記録を叩き出した中大としては1位を狙いたいところだったが、4分19秒113で2位。「コロナで団体種目に関してはあまり練習できなかった」(山本)とコロナ禍における苦労を吐露した。
また、四年生の引退に伴い保田浩輔(商3)、福田健太 (商2)、市田龍生都(法1)の全く新しい体制で臨んだチームスプリントは、悪天候に苦しめられ3位入賞に終わった。「去年の記録更新を中心に考えていましたが、天候に悩まされ、自分の実力不足もあった」(市田)と悔しさのにじむ結果となった。
そんな中この悪天候を物ともせず、快走を見せたのがケイリンの東矢圭吾(法4)。首位独走でゴール。有終の美を飾った。「自分の足に自信があったので、先行すれば遅れることは無いと思っていました。思い切った後悔の無いレースができたのでよかった」と自身の引退前最後のレースを振り返る。
▲濃霧の中快走する東矢
続く2日目は、1日目と対象的に台風一過の好天に恵まれた。
マディソンに出場した山本哲央(経3)・中村龍吉(経2)ペアは落車のピンチに見舞われながらも1位でゴール。山本は「前半に落車してしまいどうなるかと思ったのですが、中村くんが強く、良い後輩を持ったなと思いました」と振り返り、中村は「マディソンに出ると自分のペアが高確率で落車するので、またかという感じでした。(笑い) やるしかなかったので、少し辛かったですが頑張って走りました!」と笑顔を見せた。
▲息のあった走りを見せる中村(左)と山本(右)
またオムニアムでは馬越裕之 (法2)が総合で4位。エリミネイション種目で2位と健闘を見せた。馬越は「1日目の4kmチームパーシュートは、気温が低くてパフォーマンスが落ちてしまったのですが、2日目のオムニアムで4位とうまくまとめられ、来年に向けた経験を積めてよかった」と語った。
梶原海斗(法3)はスプリントに出場した。3〜4位決定戦は3回戦目までもつれ込む展開となったが、見事表彰台入りを果たした。
高島監督は「ここまで色んなことがあって、例年と同じ練習ができない中よく頑張ってくれたと思います。団体種目も本当は優勝をめざしていたので悔しい面はありますが、色々なコンディションを考慮すれば充分納得できる内容であるし、最後東矢がケイリンで優勝してくれたので、良かったと思います」と今回の大会を振り返った。また、「大橋と市田の2人は高校2年生の時から優勝しか経験していない『超高校級』の存在だったが、大学ではそれでも力及ばず、かなり悔しい思いをしている。来年その想いが爆発してくれればいいと思う」と新入生への期待感も見せた。
▲前監督と固い握手を交わす東矢
10月17日(土)にはロード種目が控えており、中大は挑戦者の立場で臨む。選手たちは「100キロまでの距離は得意なので、優勝を目指したい」(山本)、「先輩たちがとても強いのでそれを全力でアシストしたい」(馬越)と意気込んだ。ロードでも選手たちの活躍から目が離せない。
◆大会結果◆
1日目
4kmチームパーシュート決勝
②中大(山本、青木、中村、馬越)4分19秒113
男子ケイリン第1回戦 1組
①東矢圭吾(法4)10秒50
ケイリン1/2決勝 1組
①東矢圭吾(法4)10秒80
ケイリン決勝
①東矢圭吾 (法4)10秒94
チームスプリント決勝
③中大(市田龍生都、保田浩輔、福田健太) 1分1秒234
2日目
スプリント3〜4位決定戦
①梶原海斗
オムニアムⅠ(スクラッチ10km)
⑨馬越裕之 24pt
オムニアムⅡ(テンポレース10km)
⑥馬越裕之 30pt
オムニアム Ⅲ(エリミネイション)
②馬越裕之 38pt
オムニアム IV(ポイントレース24km)
④馬越裕之 105pt ⇒オムニアム総合4位
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部