2021年9月17日〜19日 熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
爽やかな秋空が広がる中、第90回日本学生陸上競技対校選手権大会が開催された。中大からも多くの学生が出場し、各種目で活躍を見せた。
▲メダルを掲げる山田(写真提供=陸上競技部)
初日の男子1500mでは中野倫希(経1)、山田俊輝(経2)、谷澤竜弥(経4)が決勝に進出。夏にいい練習を積むことができたと語る山田は後方からスタートし、冷静に様子を伺いながらレースを進めた。その後、徐々にペースをあげ、1000mを過ぎたところから3位に浮上、勢いそのままに前を走る高橋(北大)を抜き2位でフィニッシュ。レース前半とは打って変わり猛烈なラストスパートを見せた山田だが、「ラスト300mをもっと上げられるようにしたい」とさらなる目標を掲げた。続く5位でゴールした谷澤は終始、集団中ほどの安定した位置につけ、そのまま守り続けた。ラスト100mを切ったところで、ひとつ順位を落としたものの、見事入賞を果たした。さらに、ルーキー中野はスタート直後から、先頭に食らい付き積極的にレースを進めた。終盤になるにつれて、表情も険しくなり順位を落としてしまう。しかしながら、その力強い走りはこれからの活躍を期待させるものであった。
2〜3日目に行われた男子800mでは、今年の関東インカレの覇者・金子魅玖人(商2)がまさかの準決勝敗退。金子が出場した準決勝1組は、序盤からスローペースの展開となった。レース中盤は先頭を走っていたものの、その後のラストスパートで飯澤(東海大)に先頭をゆずりそのまま3つ順位を落として、4位に。「優勝を目指してやってきたので準決勝敗退という結果に向き合うのには時間がかかった」と金子自身も予想だにしない結果に悔しさを滲ませた。関東以外のトップ選手が集まるということで、予選や準決勝のレベルも高く、緊張感もあったようだ。結果としては納得いかないものであったようであったが、「切り替えて1分45秒20を切るという目標は変えずに頑張りたい」と前向きだ。同じく準決勝に出場した森智哉(商4)も7位入賞に終わった。森も今年の関カレにおいて同種目で4位入賞を果たしているが、やはり全国の精鋭たちが集まる本大会で勝つことはそう簡単ではないようだ。
▲懸命な走りを見せる吉居(写真提供=陸上競技部)
大会も大詰めとなった3日目、前回王者・吉居大和(法2)が男子5000mに出場。連覇の期待がかかる中レースがスタートした。序盤は集団後方につき様子をうかがいながら走っていた。その後先頭集団前方では激しい争いが繰り広げられたが、吉居はそこへは参加せずに冷静にレースを進めた。残り400mとなり、優勝争いは4人に絞られた。しかし、そこに吉居の姿はなく、ラストスパートを制した近藤(青学大)が1位でフィニッシュ。それでも吉居は懸命な走りを見せ、11位でレースを終えた。レース後に「精神的な面での弱さ」が課題だと話す吉居。結果こそ振るわなかったものの、「しっかり準備していい結果を残す」と今後に向け、前向きな様子が見られた。
大会全体を振り返ると、悔しさを滲ませる選手が多いように思えるが、そんな中でも複数の入賞者を出し、存在感を示した中大。彼らは今大会をバネにさらなる飛躍を遂げるべく進んでいる。
◆試合結果◆
110mH
ボンドレオ将(法2)
予選3組⑧14秒94
宮崎匠(法2)
予選4組③14秒13
準決勝2組③13秒86
4×400mR予選
野田大河(商4)ー三好涼太(商2)ー稲川慧亮(法1)ー志田原康太(文1)
1組③3分12秒95
1500m
中野倫希(経1)
予選1組②3分49秒25
決勝⑭3分57秒11
山田俊輝(経2)
予選4組①3分46秒46
決勝②3分44秒34
谷澤竜弥(経4)
予選2組⑤3分45秒64
決勝⑤3分46秒57
400m
稲川慧亮(法1)
予選2組②48秒48
準決勝3組⑧48秒39
森周志(法3)
予選8組⑥50秒41
野田大河(商4)
予選1組⑥49秒29
100m予選
藤原寛人(法1)
8組④10秒56
山本未来(法3)
2組④10秒62
江川雅人(商3)
6組⑧10秒70
800m
宇野佑亮(文4)
予選1組⑧1分53秒17
森智哉(商4)
予選3組④1分51秒26
準決勝2組⑦1分52秒24
金子魅玖人(商2)
予選7組①1分51秒41
準決勝1組④1分50秒75
5000m決勝
⑪吉居大和(法2)14分12秒80
走幅跳決勝
⑮ 中村隼士(理工4)7㍍15
200m予選
1組⑤山本未来(法3)21秒60
三段跳決勝
2組⑪小松航(商2)15㍍37
(記事:古川紗菜、写真提供:陸上競技部)