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お家芸4継関東王座奪還成る 舟津最後の関カレは悔しい3位ー関東学生陸上競技対校選手権大会2日目

5月24日 相模原ギオンスタジアム

初日に引き続き快晴の中行われた関東インカレ2日目。陸上の花形競技である男子100mや4×100mRなど多くの決勝種目が行われた。各校の選手たちの熱気に包まれた会場で中大の選手たちも熱い走りを見せた。

2日目の中大の先陣を切ったのは、100m準決勝に出場した宮城辰郎(理工4)と大久保公彦(文4)。宮城は1組7着に沈み決勝進出を逃すも、大久保は2組5着もタイムで拾われ無事決勝へと駒を進めた。

100m決勝では東洋大の2年生宮本が追い風参考ながらも10秒02を叩き出すハイレベルなレースとなった。そのなかでも大久保は「本音を言えば表彰台に乗りたかったけど自分の全力は出せた」と納得の走りで6位入賞を果たした。▲追い風(+4.3)参考ながらもベスト記録を超える走りを見せ6位入賞を果たした大久保

400m準決勝には森周志(法1)と野田大河(商2)の二人がそれぞれ出場。1年生の森は46秒台の自己ベストタイムを持ち、高校時代インターハイ2連覇を達成した逸材だ。しかし森の本来の走りは影を潜め、1組7着に終わり準決勝敗退。初の関東インカレはほろ苦いレースとなった。野田も2組7着となり決勝進出とはならなかった。▲初の関東インカレは苦しい走りとなった森

走り幅跳び決勝には神戸鴻郎希(経2)、中村隼人(理工2)の二人が出場。二人とも3回目までの記録の上位8人で行われる4回目の跳躍に進めず入賞とはならなかった。▲跳躍を見せる神戸

1500m決勝には駅伝主将であり、日本歴代5位の記録を持つ舟津彰馬(経4)が出場した。スピードに更なる磨きをかけて挑んだ今大会。初の関東インカレ制覇に期待が高まった。レースは「ここまでスローになるとは」と1周目は72秒の超スローペースで展開。「どんな状況でも勝たなきゃいけない」と強い意志を持つ舟津は、ホームストレートで風よけを置いて走ることを意識するなど冷静に集団の中盤でレースを進めた。

ラスト1周の鐘が鳴りギアを入れ替え、ラスト200mまでは1位、2位となった東海大の飯澤、館澤に先行するもあと1歩及ばず3位でフィニッシュ。表彰台に登りはしたものの、舟津自身にとっては悔しい結果となった。

舟津の今後のターゲットは1500mで日本記録更新と世界陸上ドーハの参加標準記録切りだ。現段階では1500mに標準を合わせて「6月末に行われる全日本大学駅伝の予選会には出走しない見込み」だと言う。「6月1日の日本記録挑戦会に出場して日本記録を狙って、日本選手権では優勝を狙います」と今後の意気込みを語ってくれた舟津。持ち前のスピードを武器に中大から1500mで世界と勝負するという高い目標を掲げる舟津のラストイヤーに目が離せない。▲ラストスパートで懸命に前を追う舟津

関東インカレ二日目の中大最後の出場種目は中大のお家芸である4×100mR。昨秋の全日本インカレでは見事に史上初の六連覇を達成。しかし昨春の関東インカレでは5位と苦汁をなめ関東王者の称号を逃してしまっていただけに、今年は挑戦者として2年ぶりの関東制覇を狙って挑んだレースだった。

メンバーは予選から2人を入替え、去年のインカレ六連覇メンバーである宮城、大久保、染谷佳大(法3)の3人が出走。さらに昨年の200mインターハイ王者である大物ルーキー高木悠圭(法1)も加わった強力布陣だ。

レースは序盤から順調に進んだ。「竹田(一平・平31年卒)さんが抜けて自分が引っ張る立場」と意気込む1走の宮城が勢いをつけ、2走の染谷へバトンを渡す。ユニバーシアード日本代表である染谷もエース区間でさらに勢いを加速させ3走のルーキー高木へバトンパス。「応援や先輩方のサポートのおかげで自信を持って走れた」と力強い走りを見せた高木からアンカー大久保へ最後のバトンが託された。

ラストは東洋大とのデッドヒートが繰り広げられたが、大久保が僅差で競り勝ち見事1位でフィニッシュ。大久保は「人生で1番うれしい瞬間だった」と満面の笑みを浮かべた。「4年の最後の大会で優勝できてうれしい」と宮城が語れば、染谷は「インカレでは七連覇がかかっているので、さらに中大の名を全国に届けたい」と4継での活躍を誓った。▲笑顔で記念写真に応じる4継メンバー 左上から時計回りに宮城・染谷・大久保・高木

関東を制し、選手たちが見据える先は全日本インカレ4継七連覇。プレッシャーをはねのけた先に中大陸上部のさらなる栄光が築かれることは間違いない。

関東インカレも折り返しを迎え、今日から3日目に入る。3日目以降も長距離ブロック主将である田母神一喜(法4)が800mに出場、染谷が4継に引き続き200mに出場するなど、注目競技が目白押しだ。中大選手の活躍に期待が高まる。

◆大会結果◆

100m準決勝

1組③宮城 10秒75
2組⑤大久保 10秒64

100m決勝

⑧大久保 10秒32

400m準決勝

1組⑦森 48秒00
2組⑦野田 48秒09

走り幅跳び決勝

⑩神戸7m54cm
⑳中村7m17cm

1500m決勝

③舟津 3分58秒01

4×100mR決勝
①中大(宮城→染谷→高木→大久保 39秒04)

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部