2024年6月8日 東海大学湘南キャンパス陸上競技場
今月8日、第229回東海大学陸上競技会が東海大学湘南キャンパス陸上競技場で実施された。中大からは1500mに5名が出場し、月末の日本選手権や夏の合宿に向けて各々が奮闘した記録会となった。
トップバッターは1組の吉中祐太(文3)。序盤から先頭をキープし、終盤はスパートをかけ良い走りを見せた。吉中は続く4組のレースにおいても常に先頭を死守。7組目のレースまで、ペース作りをうまくこなした。また吉中はレース後に3月の中大記録会後、けがをしていたと明かした。7組目終了後レース全体を振り返って「3本ともうまく走れたと思う。まだ復帰してから1ヶ月、5000m、10000mもタイム出せるよう持久力・スピードを高めていきたい」と総括し、今年の夏に向けて貪欲な姿勢を見せた。
▲好走を見せる吉中
続く5組には、永島陽介(法3)と鈴木耕太郎(法2)の2人が出走。しかしそれぞれが思い通りに走れなかったと苦しい表情を見せた。
鈴木は1000m付近まで先頭をキープするも徐々にペースを落とす。一方の永島は1000メートル前に一度順位を上げるも最後は離され、鈴木は2着、永島は3着でのフィニッシュとなった。レース後鈴木は練習量、永島は体づくりを課題として夏合宿に向けた意気込みを語った。▲苦しい表情の永島
少し日も暮れてきた頃、7組目のレースがスタート。吉中、永島、鈴木、田中伶央(文1)の4名が出走した。序盤吉中・鈴木が安定した走りを見せ、永島や1年の田中がそれについていく形でレースが進む。先頭吉中は3分52秒66でゴール。期待の新人田中は高校時代からよく実践していたというラスト500mのスパートをしかけ、鈴木と非常に近い位置でゴールした。田中は大学入学後の1ヶ月間、高校と比べた練習量のギャップとそれによる不調に悩まされていたという。レース後、最近その練習量にも慣れてきたことを明らかにした上で、「今日は3分51秒を切ることを目標としていた。まだ土台の部分が足りないので、夏に向けて基礎を固めていきたい」と意気込んだ。▲ゴール直前の鈴木(左)と田中
ラストとなる8組では社会人ランナーとともに浦田優斗(経4)が出走し、自己最高記録の3分46秒67をマーク。中盤から良い位置につき、レベルの高いレースの中でも徐々に順位を上げる走りを見せた。
浦田は関東インカレでの予選敗退を、土台部分が作りきれていなかったと分析する。この1ヶ月、安定感のある走りを目指してアップダウンのあるコースでのジョグや距離を意識した練習を積んできたという。さらに月末の日本選手権にむけて「去年は思ったように走れなかった。今年はしっかりと爪痕を残して自分の走りをしたい」と熱い想いを語った。▲PBを更新する走りを見せる浦田
今後の日本選手権やホクレン、夏合宿に向けて各々課題や成長が見られた今回の東海大記録会だった。さらに成長した姿を見逃さないよう、選手の今後に注目だ。
◆コメント◆
吉中
──レースを振り返って
1本目、2本目、3本目とうまく走れたかなと思います。
──何回目に一番調子が出ていましたか
3本目が1番タイム良かったですし、最後しっかり勝ち切れっていう、体回ってきたのもあったのですが、1本目、2本目走ってキツかった中でも動かせたので、その3本目がよかったかな。
──中大記録会から具体的に徹底した練習はありますか
そうですね。3月の記録会終わってからけがをして、けがをしない動きを作ることをこの期間は目的としてずっとやっていました。
──夏に向けて、改善したい点
まだ復帰して1ヶ月とかなので、5000m、10000mでしっかりタイム出せるように持久力、スピードというところを高めていきたいと思っています。
浦田
──今回のレースを振り返って
関東インカレで少し体調崩してしまっていて、その後ある程度練習ができてきたので立ち上げの中でのレースという意味がありました。日本選手権が月末に控えているのでそこに向けて動きを良くしていくという狙いで出ました。
──レースプラン
レースプランはかなり速いペースで引っ張ってくれるというのを聞いていたので、自分の狙っているとこるからすると少し早い設定だったんですけど、せっかくなら行けるとこまでついていって、きつくなってから粘ろうという風に考えていました。
──関東インカレに出てからこの1ヶ月、何か自分の中で取り組んだことはありますか
関東インカレの時は調子も体調も合わせられず、コンディショニングの部分がよくなかったです。それをカバーするだけの実力というか、土台の部分が今年は作れてきていなかったのであのような結果になってしまったのかなっていうのが大きいです。この1ヶ月はもう一度土台の部分から作り直して、安定感のある選手にならなければいけないな思いました。まずアップダウンのあるコースでのジョグだとか、少し距離を意識したような練習を増やしてやってきました。
──日本選手権までに取り組みたいことは
日本選手権まで3週間くらいあるので、ここから1、2週間まもう一度距離の部分というところでしっかり足を作っていきたいです。最後の1週間くらいで調子を上げて、しっかり合わせていければと思います。去年は思ったように走れなかったので、今年はレベルの高いレースの中でも爪痕を残して、自分の走りをしたいなという風に思います。
◆大会結果◆
1500m
1組 吉中祐太 (文3)4分01秒81
4組 吉中祐太 (文3)3分59秒44
5組 鈴木耕太郎 (法2)4分03秒90
永島陽介(法3)4分06秒19
7組 吉中祐太 (文3)3分52秒66
鈴木耕太郎 (法2)3分55秒58
田中怜央(文1)3分56秒34
永島陽介(法3)4分15秒46
8組 浦田優斗(経4)3分46秒67 PB
(記事:村野風珈、写真:大日方惠和)
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