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復調へ向け闘志高めて、いざ北の大地へ─第315回日本体育大学長距離競技会

 2024年7月6日 日本体育大学横浜・健志台キャンパス陸上競技場

7月6日から7日にわたって第315回日本体育大学長距離競技会が開催され、1日目の男子5000mには中大から計9人の選手が出場。今大会の同日より始まったホクレン・ディスタンスチャレンジ2024、7月14日に控える関東学生網走夏季挑戦競技会を見据えて、スピードを出力し、刺激を入れるという目的を持って臨んだレースとなった。


日がすっかりと沈んだものの、依然厳しい蒸し暑さの残る健志台。

7組目には貧血からの復活を狙う園木大斗(法4)、6月8日の東海大記録会で順調な復調ぶりを見せた吉中祐太(文3)を筆頭に佐野拓実(経4)、藤田大智(文2)、田中伶央(文1)、三浦彰太(文1)、後藤琉太朗(文2)、木下道晴(経1)と一挙8人が出走した。

▲選手をけん引し続けた大石コーチ

レースはスタート直後から1周66秒前後で展開され、1000mと2000mの通過はそれぞれ2分44秒、2分48秒ほどの快調なラップを刻み続ける。徐々に先頭争いの人数が絞られていくかのように思われたが、3000m過ぎにレースが動く。序盤のハイペースが影響したのか、1位集団は大きくペースを落とし再び大集団が形成される状況に。「前に行ってもいいよ」という大石港与コーチの指示が下る中、吉中と園木、藤田は再びペースを上げ、前方に浮上するとその後方は佐野と田中、最後方は三浦、後藤、木下といった様相になる。3人による学内トップの争いは大きなストライドで猛スパートを見せた園木に軍配が上がり、自己ベストに僅かに迫る14分00秒33でフィニッシュした。

▲キレのあるスパートを見せた園木

5月の仙台ハーフ、そして6月中旬の菅平合宿と貧血の症状により消化不良に悩まされていた園木は「それぐらい走れると自分でも思っていなかったので、最初66秒前後(1周あたり)でついていったんですけど、そこまで無理せず走れたのでだいぶ手応えはあったのかなと思います」と振り返り、次戦の学連記録会では「28分50秒切りは最低でも目指したいなと思います」と意気込んだ。

当初7組への出場が予定されていた鈴木耕太郎(法2)はNGCに姿を見せた。

練習の一貫として3000mを8分5秒から8分10秒という設定で臨んだ鈴木は序盤から外国人選手が形成する集団の中で1000mを2分40秒台前半で通過。続く2000mは他選手の転倒に巻き込まれるアクシデントに見舞われ少々ラップを落としたが、ラスト1000mは再びペースを戻す追い上げを見せ、8分11秒ほどでフィニッシュした。

▲次戦でのアピールに燃える鈴木

故障に悩まされ、関東インカレを出場断念するなど、不本意なシーズンに悔しさをにじませる鈴木は「僕のトラックシーズンの1本になるので、絶対に自己ベストを出したいと思います」と2週間後のホクレン千歳大会へ向けて強い意志を口にした。

悔しさも喜びも経験する中、更なる成長を求めてそれぞれが鍛錬に励んだ上半期。はたして集大成となる北の大地での戦いで弾みをつけられるか。注目していきたい。

◆大会結果◆
男子5000m

7組 

園木大斗(法4) 14分00秒33

吉中祐太(文3) 14分05秒94

佐野拓実(経4) 14分13秒31

藤田大智(文2) 14分16秒30

田中伶央(文1) 14分18秒14

三浦彰太(文1) 14分33秒00

後藤琉太朗(文2) 14分52秒07

木下道晴(経1) 14分57秒08

NGC男子5000m

鈴木耕太郎(法2)DNF

◆コメント◆

園木大斗(法4)

──今大会の位置づけは

来週に北海道の網走で10000mの学連記録会があるので本命はそこで、今日はそこまでピンポイントに調整するのではなくて、次の10000mの刺激になるようにという感じで走りました

──後半の動きが良く、ペースが上がったように思えたが、感触はどうだったのか

少し前になるのですが、6月の中旬ぐらいに菅平合宿があって、その前ぐらいから貧血になっていて、チームの練習にも全くついていけていない状況でした。菅平合宿もそんな状態で終わって帰ってきてから少し良くはなっていたんですけど、ちょっとまだタイムは分からないんですけど、それぐらい走れるまで戻っていると自分でも思っていなかったので、最初66,7秒(400mラップ)の動きについていったんですけど、そこまで無理せずに走れたので個人としてはだいぶ手応えはあったのかなと思います

──一方で見つかった課題は

3000mを過ぎてから、集団のペースが落ちて前に行こうと思ったんですけど、70秒ぐらいかかっていて、それで焦ってカーブで外側から前に出てしまって体力を使ってしまったので、そういうところは落ち着いて判断できるようになれば、ラストの余力もだいぶ変わってくると思うので、そこが課題ですね

──次戦の学連記録会に向けて意気込みは

自己ベストが28分52秒なので28分50秒切りは最低でも目指したいなと思います

 

鈴木耕太郎(法2)

──今日の設定タイムと実際のタイムは

今日は3000mまでで8分10から8分5ぐらいで行きたかったんですけど。はい、8分11で、誤差なんですけど、一応設定は守りたかったなっていう感じですね

──今回に向けて何か調整などは

再来週にホクレン千歳に出るので、それに向けての3000メートルだったので、あんまり調整とかしないで練習の一環みたいな形で出ました

──次のレースに向けて

このシーズンけがしちゃって、他のレース全部潰してしまって、関カレとかも出れなかったので。ホクレンが全部なので。僕のトラックシーズンの 1本になるんで、絶対自己ベスト出したいっていう感じです

 

(記事:日向野芯、写真:遠藤潤、日向野芯、大畠栞里、土屋日向)

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