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【箱根駅伝直前特集2025/捲土重来】第8回 佐野拓実(経4)×山平怜生(法4)

10月の箱根駅伝予選会では、過酷なコンディションに苦しみながらも6位に入り出場権を獲得。11月のMARCH対抗戦では多くの選手が自己ベストを更新し、優勝を果たした。この勢いを箱根路で発揮なるか。選手たちの思いを連載でお届けする。

 

第8回は新紅の挑戦者たちを率いてきた主将の佐野拓実(経4)、副将の山平怜生(法4)。この1年、どのような思いでチームを引っ張ってきたのか。対談形式で4年間を振り返りながら、2人の苦楽を辿る。(取材は12月5日に行いました。)


 

──4年間振り返って

佐野:1、2年目の頃は本当に先輩についていくのが必死で、結構練習とかしんどかったんですけど、寮生活は思っていたよりやっぱ楽しくて。寮生活については結構楽しい思い出が僕は多いですね。

──印象に残っているエピソードとか

佐野:いやもうありすぎですけど、何気ない毎日ですね。食堂やお風呂での会話とか、 一緒に昼飯近く食べに行くとか、そんな日々の積み重ねがやっぱり、、、、、宝物かなって感じですね(照)。

山平:爆笑

──山平さんいかがですか

山平:競技面は、1年目は環境に慣れるのが難しくて、なかなか結果が出なかったりとちょっと苦労したんですけど、2年目は関カレで結果出したりとか、主要大会で結果出したので、 2年目はよかったですね。3年目も前期は良かったんですけど、後期は箱根も走る予定だったにもかかわらず体調不良もあって走れなくて。 正直ここまでそんなに自分が納得できるような競技生活ではなかったかなって思います。でもさっき佐野が言ったように、本当生活はめっちゃ楽しくて、そうだな、、、、

佐野:照れてます

山平:いや、本当みんな仲良くて。それこそ一緒にご飯食べたり、出かけたりとか、そういう生活がほんと充実してます。佐野より充実してます!

佐野:いや、そんなことないと思うんですけど(笑)。僕、競技のこと言ってなかった。4年目にして初めて、関カレ出させてもらったり、 予選会に選んでいただいたりと初めてチームの代表としてユニフォームを着て走る機会をいただいて、それは本当に光栄なことだなと思いますし、3年間苦しみ続けていつもサポートに回っていた中で、4年目になって初めて選んでいただけたっていうのはすごい嬉しかったし、少しずつでも積み重ねてきたものが形になってよかったなっていう風に感じました。ただ、やっぱりその後は出ただけになってしまって、 キャプテンとして結果で引っ張るってことはできてないので、そういった部分に関しては非常にチームに申し訳ないなっていう気持ちもあるんですけど、残り1ヶ月、競技生活集大成なので、今できる最大限の努力を継続して、泥臭く頑張りたいなと思います。

──4年間振り返ってターニングポイントなど

佐野:毎年やっぱりいろんなことがあって、僕は結構先輩に可愛がってもらって色々育ててもらったりと毎年お世話になる先輩がいたので、1つ決めるの難しいですけど、4年間振り返ったらやっぱりキャプテンになった時が1番変わったところかなと思います。3年生までは上についていく人がいて、 チームのこと考えると言っても最上級生じゃないからついていく感じだと思うんですけど、4年目にキャプテンになって、本当に引っ張る立場になって、 上にすがっても誰も助けてくれないような状態で、同期と何ができるかっていうのをこう常に模索してきて。正直チーム作りに正解はないと思っているので、その難しさとかをちゃんと同期で話し合って、 たくさん揉めたりぶつかったりしたんですけど、答えのない難しい問題に常に向き合い続けることができたのは大きなことかなという風に思います。

山平:ほぼ一緒なんですけど(笑)。本当に今年の箱根終わってからですね。チームの運営もそうですし、最上級生として引っ張っていかなきゃいけないって中で、やっぱりプレッシャーもあって。今でも結構感じてるんですけど。やっぱり最上級生になった時、キャプテン副キャプテン就任が決まった時ですね。

──4年間で印象に残っているレース

佐野:僕は今まで何本もレース出てきたんですけど、 今でも納得いくようなレースはまだできてなくて。毎年苦しいレースだった、ベスト出てもうちょっと行けたなみたいな。 スタッフの方からもまだまだ力を出せるというような評価をいただくレースが多かったです。その中でもやっぱ印象に残ってるのは今年の予選会かな。スタート前にあれだけ重圧のかかる場面、今まで経験したことなかったですし、本当にプレッシャーのかかる場面で、中大の代表として箱根の切符を掴み取ることを目標に走ったんですけど、本当に結果は散々で。後輩に助けてもらって、 チームには何もできてなかったんですけど、それでもやっぱりこの舞台に立って中大を背負った経験っていうのは忘れられないレースの1つになりました。

▲「忘れられない経験となった」と語る10月の箱根駅伝予選会

山平:自分はやっぱり2年目の関カレですかね。2年目の関カレのハーフマラソンで3位になった時が1番やっぱ印象に残っています。大学入学してから初めて結果を残せたのがそこだと思って思っているので。 関カレで8位入賞してユニフォームの黄台を取りたくて。8位入賞できればいいかなって思っていたんですけど、意外と行けて3位表彰台乗れて、 そこが本当に1番嬉しかったですし、印象に残ったレースかなって思います。

▲3位入賞となった2年次の関東インカレ

──今まで言われた中で印象に残っている言葉

佐野:予選会走る時に、もうめっちゃ顔が固まっていたらしくて。僕自身がすごく緊張していた時に亮さん(山本亮コーチ)から「今までの歴代のチームのこととか、 何年連続出場がかかってるとか、キャプテンとして背負うかもしれないけど、それはお前が背負うべきプレッシャーじゃない。今のチームを引っ張ってきたのはお前だけど、今までの伝統とかそういうことは考えなくていいから、代表に選ばれた誇りを持って楽しんで走ってきて」と言われたのは今でも覚えています。あとは、仁さん(湯浅仁・令6卒)から連絡もらったり。「あんまり考えすぎんなよ」とか。「俺なんかよりも苦労してると思うけど、最後まで諦めなかったらいい結果待ってるよ」って。仁さんだけではないんですけどそういう応援の連絡をいただくと本当に救われるというか。それが力になってます。

山平:この間ブログに書いたことですかね。2年目の箱根外れた時は走るつもりでいたんですよ。でも最後の最後で出走できなくて。悔しかったですね。それで親に電話して、その時に悔しいと思うけどこの経験を無駄にしちゃダメだよって言われて。 その時父に電話したんですけど、本当に一緒に悔しがってくれたのでそういったところが1番印象に残ってますかね。

ー4年間通して成長した部分(精神面など)

佐野:やっぱり競技面は大きく成長できなくて。大学陸上で戦えなかったというか。箱根駅伝出走っていう夢を持って上京してきたのに、それを達成できなかったのは、もう本当に悔しさとか不甲斐なさが残るんですけど、それ以上にやっぱりこんな大事な仲間に出会えたことが1番大きくて。成長としては、精神的に大人になったなっていう風に感じてます。いろんな地方からいろんな考え方の人が集まってきて、たくさん話して。で、可愛がってくれる先輩とか、ついてきてくれる後輩とか自分がどんな時でも喋ってくれるような仲間ができたのはこの4年間ですし、 苦しい時に声かけ続けてくれたり、隣にいてくれた仲間のおかげで、物の見方が広がったというか、精神的に成長できたなって感じます。

山平:もちろん競技力は向上したと思うんですけど。 そうですね。佐野と似てるかな。高校の時はやっぱりまだ考え方とかが子供ですね。大学来て、もちろん人数も増えますし、高校の時よりも目標にするところも高いですし、目標に対する意識とか、日頃の練習の姿勢とか生活をどうすれば競技の結果につなげられるかっていうところを考えながらやっていたので、 そういった部分は成長したかなって思います。

 

4年生の奮起

──前半のトラックシーズンはチーム内のPB更新が多かったが2人の立場から見て要因は

佐野:1年生が本当強くて、入ってきた当初から練習が強かったなって印象はあって。 その中でも今年は故障者が少なかった1年かなと思っています。僕らが1、2年の時の方がもっと故障者が出ていたり、 怪我人が多いイメージだったんですけど、今年は結構練習の質も量も上がっている中で、みんなのセルフケアの意識が高かったり、そういうのやろうぜっていう雰囲気を作ったりしていて。それが結果的に故障者なく夏までいけたりとか、夏合宿含めて全員がちゃんと練習を積み切れたのが1つ要因かなという風に思います。

山平:言うことないな〜(笑)

佐野:俺が言ってるからな(笑)

山平:下級生の勢いかなやっぱり。4年生は前期はあんまり結果出せなかったので。1、2、3年生怪我もしないし、体調不良も起こさないので、継続して練習できたからこそ結果出せたかなと思います。

──後期シーズンの結果について(箱根予選、全日本、ハーフマラソンなど)

佐野:先言っていいよ。全部言えよ言いたいこと笑

一同:笑笑

山平:予選会は4年生が足を引っ張る形になってしまって、4年生の中で予選会をしっかり走れたのが阿部(陽樹・文4)だけで、 4年生の力不足を感じるところがありました。 その流れのまま全日本行っちゃって、全日本も悔しい結果になってしまって。そこから4年生の間で箱根まで何ができるか、どうチームを引っ張っていくかとか、 色々考えて、何回もミーティングしてここまでやってきて。チームが変わり始めてる中で、MARCH対抗戦で、みんなベストを出してくれて優勝できたりといい流れで来ているなと感じます。この間のハーフマラソンも練習でしたけど、練習と言っても、本当に本番同様のペースで臨めたので本当にいい流れで来ているなと感じます。

佐野:ほんとにそうですね。箱根、全日本と結果的に、4年生が引っ張ることができなかったレースが続いて結構チーム内でも雰囲気が沈んでいくような時期があって。 4年生もなんとかしたいし、変えないといけないという風に思ってはいるんですけど、動き方やどう声かけるかといったところは正解がないので1週間のうち5日間ぐらいミーティングずっとしたり夜中まで話し合って、もう意見出えへんくなるなくなるまで話し合うけど、まだ正解がわからへんみたいな日々が続いていて。その中で、コーチとかに「こういうことしていいんじゃない」みたいなお言葉とかサポートをいただいたりしました。後輩たちに4年生はこう考えている、そしてそれに続いてほしいというのと、今まで結果で引っ張れなかった反省や後輩に助けてもらった感謝を本音でチームに向かって喋るというところを設けて、下級生にも思ってることあったら言ってほしいという形でたくさん意見をもらって、やっと今、1つのところに向かって動き始めている段階という感じなので、なんとかうまく形になってくれればなっていう風には思っています。

──今結構ハマってきている感じ

佐野:チーム運営に関してはまだ正解はわからないですけど、MARCH対抗戦とハーフの結果を見れば、やっていることが間違いではないのかなっていう風には思っています。

──YouTubeなどでも監督から厳しいお言葉が出ていましたがそれを受けて強化したこととか、とにかくミーティングを重ねた形か

山平:後輩に何かしてもらうっていうよりは、4年生がどうしていくかみたいな感じなので。それこそ箱根のメンバーに入れない、もう実際入るのは厳しい4年生とかが残り1カ月ない中でどうチームに貢献していくか。そういったところですかね。裏方の仕事とか、普段選手ではやらないような掃除の部分とか。もちろん残りの1カ月でまだレースあるのでそこで結果を出してチームを勢い付けるっていうのは前提の前提で、それプラスその他にできることっていうのを考えてやっています。

──佐野さんいかがですか

佐野:これはほんまにその通りなんですけど、、、(笑)言われちゃうとないね確かに。

山平:ないねー(笑)

佐野:ほんまにそういうことで。4年生がどう変わるかっていうのがこの1ヶ月は非常に問われていて。僕自身が本当にずっと変われずにいて、本当に自分自身が情けないなっていう風に反省する日々が続いていたんですけど、 その中でも今までやってきたことプラス、これから1カ月つながるか、残りのレースに向けてどういうアプローチで持っていけるかを考えて自分の行動に甘さをなくしたり。で、さっき言ってくれたみたいに、普段選手でやらないような裏方の仕事の方でもチームにサポートできるような、 そういう貢献の仕方っていうのを4年全員で共有して、それを4年生の意思として下に降ろしてっていう感じで今引っ張ってます。

──MARCH対抗戦後の藤原監督の文面取材でチーム目標は7位と伺いましたがそれについては

佐野:4年でミーティングして、 予選会、全日本の結果踏まえて、今のチーム目指すべき順位っていうところを現実的に考えて、7位っていう目標にしました。

 

主将、副将としての1年

──今年はどのような1年だったか

佐野:キャプテンになって、常にプレッシャーがかかるような1年だったなって振り返って思います。 プラス僕就活もしていたので、春の頃は就活とキャプテン業、このレベル高いチームで競技結果を残すことなど自分のすべきことがいっぱいあって、かなり精神的にも疲れる日々ではありました。でもその時に同期が助けてくれたり、チームの仲間に頼ってたくさん話聞いてもらったりして、1つ1つしっかりこなすことができたかなって思っています。 今年の夏合宿は練習もかなり強度高いものでしたがそれも4年生中心に練習と生活引っ張れたことがチーム力の向上につながったのかなという風には思います。

山平:自分は高校の時代に副キャプテンとかはやったことがなかったので、初めて副キャプテンを任されて、やっぱり走りでも生活でもチームを引っ張っていかなきゃいけないっていうプレッシャーもあった中で、前期は競技の結果としてはそんなに結果を残すことはできなくて。夏合宿は順調にこなして箱根予選会臨んだんですけど、予選会も自分が思ったような結果出せずに、本当に後輩に迷惑かけてしまったので、箱根まで残り1カ月ですけど、最後4年生として、副キャプテンとしてしっかり結果出してチームに恩返しできたらなと思います。

──キャプテン、副キャプテンという立場に立たれてから、生活面、練習面で変えたところなどは

佐野:これをやめてこれを始めたとかは明確にはないんですけど、集合前に毎日喋ったりするのはキャプテンの仕事で、それは1つ変わったところではありますし、練習でもしっかり集団の前を引っ張る姿勢であったり、しんどそうな時に声かけたりとか。もちろん自分が離れないのもそうですけど、常にチームをこう俯瞰して見て、 広い視野で毎日過ごすっていうのは意識しました。

山平:やっぱりキャプテンがいない時にキャプテンの仕事をやったりですかね。あとは、自分は競技では本当に引っ張らない練習はなくて毎回の練習必ず引っ張るように意識しているので、「チームを引っ張っていく」っていう意識でやっています。生活は今まで通りって感じですね。

──キャプテン、副キャプテンという立場で重圧もあるというお話があったが、この1年どう向き合ってこられたのか

佐野:それを感じることができるのは僕らだと思いますし、この立場に立たせてもらっている僕らにしか味わえないのは光栄なことだなと思うんですけど、やっぱりプレッシャーもあって。今まで感じたことのないプレッシャーだったので、大学の名を背負うとかチームの前に立って引っ張ることの責任感とか。だから向き合い方というよりは、それに逃げないような姿勢を意識していました。試合でも本当に緊張とかプレッシャーあったんですけど、それに逃げて、マイナスなこと吐くとか、そういうことはしないように、ちゃんと向き合って走りにぶつけるようなことは意識してきました。

山平:去年のキャプテン、副キャプテンはやっぱり力があったので、それに比べるとやっぱり自分はちょっと劣る部分があって。でもやっぱり副キャプテンとして、結果で示さないといけないなというところを結構感じて前期からやっていました。思うような結果が出ない時もあったんですけどそこは割り切ってというか、練習で引っ張っていったりして。背中で見せるといった意識ですかね。

──主将、副主将という立場でチームを見た時に、喜びを感じたり、やっててよかったなという瞬間

山平:チーム全体で、結果が出ることは嬉しいんですけど、自分としては4年生が結果出したりとか、いい雰囲気で走れてる時が結構1番嬉しいなって思います。ここまで本当に自分たち4年生苦労してきたので。力のない世代とか色々言われてきて、悔しい気持ちもあった中でここまで来たので、4年生が結果出してくれたら本当に嬉しいなっていう感じです。

佐野:結果がやっぱり全てなので、チームの結果が良かったり、 チームメイトがどんどんベストを更新して盛り上がっていくっていうのはやっぱり嬉しいなって思います。ミーティングした時に思ってることを言えるような雰囲気になっていたりとか、後輩からの意見を4年生で話し合って決めたことや、新しく始める取り組みがうまくいって、その結果がタイムに現れたりしたらもっと嬉しいなっていう風に僕は思います。

▲寮近くの河川敷での1枚

 

それぞれの道で

──山平さんは先日進路の公表がありましたが進路先として選んだ理由は

山平:神野さんってやっぱ自分が中学校の時かな、箱根駅伝で結果出して、本当に憧れで見てた部分もあって。そんな方からお声がけいただいたのはほんと、素直に嬉しかったですし、それプラス新しいチームでやるってのは結構面白いなって自分の中で思ってて。新しいチームで結果出していくことが自分的にハマったというか、そういった部分もあって決めました。

──競技継続はずっと前から決められてたのか

山平:そうですね。陸上は続けたいなと思ってました。

──どのような種目で結果を出したいとかは

山平:1年目は最初は5000、10000、ハーフで結果を出して、2年目、3年目とやっていく中で、マラソンにも挑戦したいなって思ってます。(佐野を見つめながら)さすがにマラソンは。はい。

佐野:流石になんや。すげえわ。初めて聞きました。

山平:いや結構言ってたよ?

──笑

山平:佐野には言ってないかなぁー

佐野:おい――笑

山平:佐野には言ってないかもしんないけど。うん。そうですね。1年目は5000。本当に大学と変わんない。慣れてきたらマラソンに挑戦したいなと。

佐野:いやもう全部応援行くんで、マラソンも。約束してます。

山平:絶対来いよ?

──佐野さんは大学で競技引退ですがそれはいつ頃決めていたのか

佐野:3年目の後期シーズンぐらいで。ちょっと厳しいかなって感じてて。自分の中でもなかなかうまくいかない中で、これ以上上のステージで戦える自信っていうのがあんまり持てなくて。 箱根駅伝っていうおっきなモチベーションがあって、この厳しい世界で戦えてるっていうのもあったので、それが終わった時に高いモチベーションを保ったままできるのかとか、僕の今の力で欲しいと思ってくれる会社はあるのかとか色々考えて、またそこで厳しいだろうなっていう判断をして一般就職。今までお世話になった方たちに恩返しできるような形を取ろうと思って3年の駅伝シーズンぐらいにもう決めました。

──就活どうでしたか。エントリーシートいっぱい書いて、面接行ってみたいな感じですか

佐野:そうですね。結構始めるの遅かったんですけど、前年の先輩とか話聞いたり、面接とか。 それでチームを空けることがあって、結構山平とかに助けてもらったり、就活シーズンは同期にお世話になって、なんとか内定いただいてって感じです。

 

相棒であり、大親友

──副キャプテンの山平さんから見たキャプテンの佐野さんは

佐野:一旦席外していいですか、、、

一同:笑笑

山平:本当にみんなをしっかり理解してくれてるというか、しっかり考えてくれてるキャプテンだなっていう風に思っています。本当にみんなと仲いいので、佐野は。雰囲気を作るのがうまいです。去年は湯浅さんが、 力でグイグイ引っ張った感はあったんですけど、湯浅さんが持っていないようなところを佐野は持っているというか。チームを運営していく中で、佐野はチームのみんなのことをよく理解しているなと思います。もちろん練習でも引っ張ってくれてますけど、それ以外のところで、普段の生活 でしっかりキャプテンとしての姿を見せてくれてるかなって思います。

佐野:あざます。

──キャプテンから見た副キャプテンの山平さんは

佐野:僕のことを1番理解してくれてるのが山平ですし、 全然力もない僕が上に立つような学年で、その中で競技面は自分が引っ張らないといけないなっていう風には人一倍思ってくれてると思います。それは本当に僕が競技者としてしなければいけないけど、なかなか結果が出せてないっていう弱さの部分を、山平には例年の副キャプテン以上に背負わせてしまってるっていうふうにも思います。それでもやっぱり 自分が苦しかったり、思い悩んでる時も横におって話聞いてくれるっていうだけでやっぱり助かってます。 僕とは違う角度とか考え方でチームのことを見てくれるので、一緒にやってきてよかったなと思ってます。

──お互いの第一印象と今の印象

2人:笑笑笑笑笑笑笑笑笑

佐野:最初は結構シャイなんかなと思ってたんです。あんまり喋らないのかなって。僕は結構しゃべりたいタイプなんですけど(笑)。でも仲良くなってからは「え!?めっちゃ喋るやん」みたいな感じで、ノリも合うし、価値観とかも似てるし。まぁ音楽の好みとか全くちゃうんですけど、食の好みとかは合ってて。一緒にジョグしても話は尽きないですし、 まぁ、やっぱり山平は「大親友」みたいな感じっすね。

山平:笑笑すごい笑笑

──山平さんいかがですか

山平:第一印象は、、、関西弁ニキっすね。

佐野:おいニキやめろ笑誰がニキや笑

山平:笑笑笑関西弁ニキでとりあえず。 いやもう最初から先輩たちとめっちゃ喋ってたので。入学前の宮崎合宿ぐらいからもうすごかったですね。ポンポンポンポン。

──じゃあもう「喋るやつ」みたいな感じで?

山平:そうですね。まぁ面白いかどうかは別として。

佐野:いやいやいやいや面白かったよ?

山平:今はそうすね。うん、、、、、

ーー無言ーー

佐野:無いのー!?泣 今無いの、嘘でしょ

一同:笑笑笑笑

佐野:一方通行でしたって(記事に)書いといてもらって

──わかりました!(笑)

山平:いやでもやっぱり親友ですよ、相棒なんで!

──「大」はつかないんですか?(笑)

山平:う―――ん、、、まぁまぁまぁ。もちろんもちろん。もちろん大親友です。あとはもう常にふざけてます。とりあえず。
佐野:一緒にっすよ?僕だけじゃ無いっすよ?
一同:笑笑笑笑

▲笑顔で肩を組む2人(左から山平、佐野)

 

チームについて

──4年生はどんな学年

佐野:本当仲いいと思いますし、ミーティングでも全員喋れますし、思ったことをみんなの前で言える雰囲気は常にあるかなと思います。

山平:本当に仲いいなと思います。

──1番印象変わった方は

山平:あーー誰だ??

佐野:いやむずいでーーー(笑)

山平:髙沼(一颯・経4)??

佐野:髙沼やわ

──最初どんなイメージだったんですか?

佐野:いやもうほんと静かな

山平:一般生っていうことで多分ちょっと控えめだったのかな?

佐野:ていうのもあるんですけど、結構4年目なったら思ったことズバズバ言ってくれたりとか、ミーティングの突破口を開くような発言してくれたりとか、熱い口調で喋ってくれたりとかはあって、意外やなみたいなのはありました。

──4年生の中での面白エピソードとか

佐野:大学生にして山口(大輔・文4)の身長がなんか縮んできてるらしくて。でかいイメージあるじゃないすか。でもなんか縮んでるらしくて、最近。さっき写真撮影した時に並んだら、あ、ほんまやなって。
──見てわかるくらいなんですか!

佐野:並ぶとやっぱり。思ったよりやなーって(笑)

──推してる後輩の方とかは

佐野:う―――ん。むずいな。今の2年には仲良いやつ多いし、苦労してたやつも知ってるんで。誰やろな。多分ね、誰って言ったら、僕は僕はってなるんすよ。

──2年生と仲いいとのことでしたが、この前鈴木さん(耕太郎・法2)たちと一緒にいらっしゃいましたよね

佐野:そうですそうです。んーまぁ鈴木かなー。同じ長身っていうのもあって。あいつも夏苦労してたり、ドラ1で入ってきてあんまり、1年目では活躍できなかったり、結構苦労してるのは見てきたので。あと結構ピュアで天然なやつやし、めっちゃ考えたりで結構心配な部分も多いんですけど。じゃあここは鈴木で!オッケーです。

──山平さんは
山平:個人的には西(優斗・法3)に頑張ってほしいんですよ。けどあいつやる気はちょっと微妙なんで、、、あいつもあと1年しかないんで、頑張ってほしいなと思います。

▲仲良く肩を組む4年生たち

 

『夢』、『恩返しの場』

──じゃあラスト3ついきます

佐野:行きましょラスト。

──中大陸上部はどのような存在か

山平:自分的には結構レベルの高いチームかなと思ってて。もちろん今年は予選会、全日本で結果を残せなかったですけど、チーム内の練習とか見てると、普通に他の大学よりもきつい練習やってるんじゃないかなとか、そう思ったりします。質の高い練習とかできてるから、あとは結果を出すだけ。出せればいいんですけど、そこはこの間のMARCH対抗戦とかで結果残せたので。もうあとは箱根で出せれば。3強って言われてる青学駒澤國學院に正直負けないぐらいの力はあるんじゃないかなって思ってるんで、本当にレベル高いチームかなと思います。

佐野:中大陸上部は常に戦いの場というか。中大を背負って、陸上の世界で戦うために来てるのでやっぱり特別な場所ではありますし、ここに入るために僕は上京してきたので。どういう場所って言われるとちょっと難しいですけど、今はやっぱりこのチームのために、ここでやってる陸上のために全てを捧げて生活してるので、そういう場所ですかね。 残り少ないし、競技も終えるので最後まで悔い残らないようにっていう過ごし方を今してます。

──中大に決めた理由

山平:中大に最終的に決めた理由はやっぱり吉居大和(令6卒)さんですね。高校一緒で、本当に仲良くしてもらってたので。 で、それプラス高校時代から強くて、そういった、身近でいいお手本になってる人が行く大学は自分的にはいいかなと思ったので。そうですね。1番の理由は吉居さんが行ったからです。

佐野:僕は駅伝が強いチームで競技をしたくて中大に来ました。本当に昔から強かったですし、ちっちゃい頃見てた箱根駅伝での活躍してる姿が印象的で、本当に1番憧れがあったこのCのユニフォーム着て駅伝出たいなって思いが素直に1番大きくて。その中で1つ上の世代がやっぱりめちゃめちゃ強かったので、レベル高いチームで一緒に陸上させてもらいたいなっていう思いでここに決めました。

──最後になるんですけれども、お2人にとって箱根駅伝はどんな存在ですか

佐野:僕は夢だったし、この舞台で走ることが。走りたいと思って小5から陸上始めてて、 小中高と毎年2日、3日箱根ついてましたし、それぐらい憧れの舞台でした。 やっぱりレベル高いステージだなっていうのは入ってみて思いましたし、簡単に走れる世界じゃないし、どれだけ自分のそのベストを更新することだったりハーフを走ることが難しいことかっていうのもこっち来て感じたので。箱根は、、、、なんて言ったらいいですかね、熱くさせてくれるじゃないですけど、箱根のために努力できるような、そういう「夢」っていうか、「このためなら全てを捧げられる1番のモチベーション」です。

山平:自分も目標にしたものであって、それプラス 応援してくれる人に恩返しできるものかなと思います。自分が中学生の時とか、高校入学する前とか、学校の先生とかにも「箱根走れよ」とか、「箱根走るんだったら応援行くから」みたいに結構言われてたんですけど、もちろん今の地元の友達とかも箱根走ってよとかよく言われるのでそういった意味では、 なんか「応援してくれる人たちにそこで自分が走る姿を見せる、見せることが本当に恩返しになるもの」かなと思ってて、そういったものですかね。

▲笑顔でCポーズする2人

 

日頃の取材でもチームについて言及することが多く、言葉の数々からチームへの熱い思いが伺えた。歩んできた道のりは決して楽なものではなかったが、支えあいながらここまで駆け抜けてきた。そんな2人が率いてきたチームが彩る箱根路はきっと素晴らしいものになるに違いない。新紅の挑戦最終章の開幕はもう間もなくだ。

 

(取材、構成:大畠栞里)

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