2023年7月8日 後楽園ホール
これまで開幕から全ての試合で勝利を収めていた中大。リーグ最終戦は同じくここまで開幕から全勝の日体大となった。この試合を制した者が入れ替え戦へと駒を進める大事な一戦。これまでの勢いそのままに勝利し、1部昇格に向け大きな勝利となった。
▲LF級で勝利を収めた柿沼力生(総2)
初戦のLF級は柿沼力生(総2)が幸先の良いスタートを切る。1Rは少々相手が優勢かと思われたが、2R開始から果敢に前へ攻めるボクシングを見せつけ開始2分25秒でRSC勝ちを収めた。勢いに乗る中大、続くF級で出場した近藤良(商1)はしっかりとブロックを作りながら、終始前傾姿勢で相手をコーナーに追いやるなど、攻撃を緩めることなく4ー1の判定勝ちで見事勝利。
▲F級で出場した近藤良(商1)
第3戦のB級山川空蒼(商1)は持ち前の俊敏な動きと、リーチを活かした強烈なパンチを次々に繰り広げ、終始相手を圧倒する。パンチの精度を欠くことなく、確実に相手へと突き刺す。非の打ち所がない試合運びで5ー0の判定勝ちで勝利した。
▲強烈なパンチを見舞う山川空蒼(商1)
第4戦目に出場したのは森貞宏太(商2)。相手の動きに合わせ確実な試合運びで、こちらも5ー0の判定勝ちで勝利を収めた。続いて登場したのはLW級6位の実力者である主将の祝聖哉(法4)。試合開始から持ち前の機敏な動きで相手を揺さぶり様子を伺う。しかし、2R開始直後から相手の速攻に苦しみ、なかなか流れを引き込むことができない。そのまま大きな印象を与える攻撃ができず、判定2ー3で敗れた。3R終了のゴングがなった瞬間には悔しそうな表情を浮かばせ、相手をたたえた。
▲LW級で惜しくも敗れた祝聖哉主将(法4)
主将の敗戦を受け、流れを引き寄せたい中大は、W級牧野蓮(商3)が登場した。試合開始と同時に激しい打ち合いが繰り広げられ、会場のボルテージも一気に上昇する。開始直後に鋭いカウンターに見舞われるも、必死に喰らいつこうと試合を続行。その後もW級チャンピオン脇田夢叶(日体大)の強烈なパンチに終始苦しそうな表情を見せ、最後はRSCで敗れてしまった。
▲苦しそうな表情を見せる牧野蓮(商3)
最終戦W級に登場したのは、CR級初代チャンピオンのウエノアンドレリュウイチ(商4)。「体力のある相手だったので省エネのボクシングを意識した」と、開始直後は大きく前へ出ずジャブで牽制し、相手の動きをしっかりと見ながら試合を進めていく。「焦ってしまった部分もあって体力を使ってしまった場面もあった」と振り返るも、時より見せる重く鋭いパンチは相手の勢いを徐々に失わせていく。最後は3ー2の判定勝ちで勝利を収め、合計5ー2で中大の勝利が決まった。
▲中大の勝利を決めたウエノアンドレリュウイチ(商4)
試合後に、ウエノは「気持ちの部分で最後押し切って、ギリギリの勝利を掴むことができた」と話した。また、次に迎える入れ替え戦について聞くと、「去年その入れ替え戦で負けてしまって2部に落ちてしまった。今年自分が4年生なのでチームを1部にあげて、また後輩たちが1部で活躍できるように絶対勝ちたい」と語った。これまでチーム一人一人の練習、努力を一つの拳に捧げてきた中大。目標である1部昇格への切符はあと一勝で手に入るところまできた。入れ替え戦を制し、1部へと返り咲くことはできるのか。今後に期待したい。
▲勝利し笑顔を見せるウエノ
◆試合結果◆
◯中大5-2日体大●
LF級◯柿沼ー高田●RSC
F級◯近藤4-1大井●
B級山川◯5-0奈須●
L級◯森貞5-0川瀬●
LW級●祝主将2-3墨○
W級●牧野-脇田○RSC
M級◯ウエノ3-2大野●
(記事、写真:本國大和)