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関東インカレ最終日、中大マイル表彰台!5000m溜池好走ー第104回関東学生陸上競技対校選手権大会ー

2025年5月11日 神奈川・相模原ギオンスタジアム

相模原ギオンスタジアムで、5月8日から4日間にわたって開催された第104回関東学生陸上競技対抗選手権大会。大会最終日の11日は、各種目の決勝が行われるなど注目が集まった。


午前の最初に行われた男子ハーフ決勝。朝から日差しが強く、気温もかなり上昇した中でのスタートとなった。中大からは、伊東夢翔(経4)、相地一夢(理2)、田原琥太郎(文2)が1部にエントリーした。レースは序盤からキピエゴ(山学大)がリードし、それに工藤慎作(早大)らが続く形となった。田原は安定感のある走りをみせ、入賞ラインを目指したものの「攻めた走りができなかった」と厳しい展開の末、9位でフィニッシュ。続く伊東と相地も、早い段階で集団から離れてしまい終始苦しい走りとなった。

▲惜しくも入賞を逃した田原

続いて行われた男子1部200m準決勝には、1組に植松康太(総政2)と松嶋飛希(法4)、2組にエケジュニア瑠音(法3)が出場した。表彰台の独占も視野に入るほど実力のある3人だったが、植松は「実力を発揮できなかった」と4位でフィニッシュ。続く松嶋も5位に倒れ、どちらも決勝へ駒を進めることはできなかった。2組のエケはレースの途中で棄権した。

▲200m準決勝(㊧植松、㊨松嶋)

男子3000mSCの決勝には、前日の予選で好走をみせたルーキーの井上優人(法1)が出走。中盤、入賞争いの集団に食らいついたものの、「レースの流れに乗れず、無駄なところで力を使ってしまった」と12位でフィニッシュ。位置取りが上手くできなかったことや、序盤の接触が尾を引き、最後まで思い通りに走ることはできなかった。

▲1年生にして決勝を走る井上

男子1部400mHの決勝には酒井大和(法3)が出場。レースの狙いとして「49秒台を出す」という目標を掲げていたものの、後半ペースが上がらず結果は51秒24で7位。しかし、レース後「前半攻めることができたのは自分にとって大きかった」と前向きにレースの収穫を述べた。

▲400mH決勝を走る酒井

エース級の選手もエントリーし、注目を集めた男子1部5000m決勝。中大からは、溜池一太(文4)、吉中祐太(文4)、佐藤蓮(法3)がエントリーした。溜池は、序盤から先頭付近で安定感のある走りをみせたが、後半早稲田の鈴木がスパートをかけると、それについていくことはできず、全体4位でレースを終えた。佐藤は「実力高い人が多く、まずは後ろから見ていた」と、序盤はスローペースだったものの、終盤にかけてかなりペースを上げ11位でフィニッシュ。吉中は、連戦の中で「もうちょっといいレースがしたかった」と終始苦しい展開のまま14位でフィニッシュ。全日本大学駅伝予選会を控える中、「ここで全く勝負にならない走りをしてしまったので、(予選会に)しっかり合わせられるように上手くやっていきたい」と副主将としての覚悟を語った。

▲安定感のある走りをみせた溜池

関東インカレ最後に行われた男子1部4×400m決勝。1走の田邊奨(商2)は「僕が1番で持ってこれなかったのが悔しいです」と、1走としての責任を振り返ったが上位でバトンを繋いだ。2走の植松康太(総政2)は、「200m(準決勝)を挽回するしかない」と素晴らしい走りをみせ、中大をトップに押し上げた。しかし、3走の町田達哉(法3)が後半の接触もあって、早稲田と東洋に続く3位でバトンを繋いだ。4走の庄籠大翔(法2)は、ラストの直線でペースを上げたものの、あと少し及ばず3位のままフィニッシュ。中大は、マイルのPBとなる3分06秒16をマークし表彰台に上がった。

▲表彰式で笑顔をみせる4人(左から田邊、庄籠、植松、町田)

 

◆大会結果◆

男子1部ハーフマラソン決勝
⑨田原琥太郎(文2) 1時間05分22秒
㉔伊東夢翔(経4) 1時間07分45秒
㉖相地一夢(理2) 1時間07分52秒

男子1部200m準決勝
1組
④植松康太(総政2) 21秒35
⑤松嶋飛希(法4) 21秒37
2組
エケジュニア瑠音(法3) DNF

男子1部3000mSC決勝
⑫井上優人(法1) 9分19秒18

男子1部400mH決勝
⑦酒井大和(法3) 51秒24

男子1部5000m決勝
④溜池一太(文4) 13分36秒93
⑪佐藤蓮(法3) 14分07秒46
⑭吉中祐太(文4) 14分15秒35

男子1部4×400m 決勝
③田邊―植松―町田―庄籠 3分06秒16 PB

 

◆コメント◆

藤原正和駅伝監督

──全体を通しての講評

非常に厳しかったというのが一言目ですかね。
内容としては、やはり2週間後に全日本の選考会があるので、なかなかその主力を使いづらいなっていうところが1つあったのと、その中でいかに各種目で加点を目指しつつ、若手だとか中間層の経験をつませてチームのビルドアップにつなげていくっていうのがこのインカレの大きなテーマだったと思うんですけども、加点という意味ではやはり溜池がしっかり取ってきてくれたのと、佐藤大介ですね、10000mでしっかり加点してくれたこと。この2つは予定通りやってくれた。さすがエースかっただなというとこではあるんですけど。ハーフに関しては特に田原も加点できなかったところは非常にチームとして痛かったなっていうところです。あとは3000m障害の井上に関しては、もう1年生で決勝に残れて、2本をしっかりと走りきれたっていうところで、上との差を知ってくれたので、次に繋いでほしいないうとこですかね。

──5000mについては

5000に関しては、溜池は本来最初は出る予定ではなかったんですけども、まとめてくれたのはさすがで、吉中関してはGGNでいいタイムを出して、中1週間で。ただ、どうしても全日本選考会向けの練習をせざるを得なかったので、重めの練習をずっと今週やってきた中で、あんまりキレがない中ここに出てもらうので、ちょっとレース展開の読みが甘くて前に行けなかったところが、もう1周目が全てであったかなと。そこで終わってしまったかなというのが正直なところなので、その辺りは経験値の差かなとは思いますね。あと、佐藤蓮に関しては5000の安定感というところが非常に出てきましたので、これからの練習のボリュームっていうところに対して、怖がらずにやっていってもらいたいなと思ってます。

──メンバー選考の意図や基準

5000に関しては、吉中を軸に確実に確定していって、佐藤蓮を経験と次の成長株ということで使いました。10000に関しては3名登録してた中で、確実に全日本選考会走ってもらいたいよねっていう3人の中で、次誰がエース確として出てくるかっていうのを試していきたいなという意味で、大介が出てくる。ハーフマラソンに関しては、本来ならちゃんと走っていかないといけない主軸が全く走れてなかったので、スクランブルで伊東夢と相地を使ってっていうところで、この2人に関しては経験かな。田原は主軸としても次のエース格として期待してる選手なのに、ちょっと上手く走れなかったというところで、チームとしてはここが1番ダメージ大きいかなと思ってます。

──全日本大学駅伝予選会に向けては

全日本予選に関してはもうフルメンバーで行きますので、とにかくあとはもう体調管理だけしっかりやってですね。万全の状態で8名を揃えて、全力で戦いたいなと。手を抜いても絶対にいけない試合だと思ってますし、7年前ですかね、1組目で棄権をしたことがありますし、秒差で落とすところもありますので、抜かりなく万全の体調と状態で8名の選手を得られるように、ここから2週間弱、最大限の集中力を持っていきたいと思っています。

 

 

(記事:酒井奏斗 写真:大畠栞里、功刀萌恵、齊藤さくら、橋本唯花

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