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ついに見えたインカレベスト4! チーム全員で描く最高の成長曲線―全日本学生ハンドボール選手権大会2回戦 対順大

11月9日 宮城・グランディ21

 

ベスト4への道がついに拓けた。鬼門の1回戦を突破し、迎えた2回戦の相手は順大。順大は先月行われた入替戦で1部昇格を決めており、勢いのある相手だ。「勢いに負けないように」(山川慎太郎主将・経4)と臨んだ一戦は31-26で勝利し、3回戦へと駒を進めた。

▲昨年のインカレ経験が生きているという中村翼

 

試合は中村翼(法2)の速攻から始まった。しかし、直後に得点を奪われるとここから競り合う展開に。安永翔(法3)や山川主将のシュートが続けざまに阻まれると、次第に攻撃のリズムが崩れ始める。「ノーマークを外しすぎたね」と実方監督が語るように、中大は数あるシュートチャンスをものにすることができず同点に追いつかれる。

それを打破しようと前半11分過ぎから部井久アダム勇樹(法2)と藤田龍雅(法2)を投入。日本代表として活躍する部井久が世界の舞台で5-1ディフェンスを敷いていることもあり、1回戦に引き続きこれを適用。守備の要・保利憲之朗(経4)も「5-1ディフェンスに助けられている」と中大は守りから流れを引き寄せる。13分には部井久の痛烈なシュートも決まり、会場には大歓声が響いた。その後は長らく拮抗した時間が続くも、前半22分に中村仁宣(文2)がゲームメイクを始めると試合の主導権は中大に。中村翼や蔦谷大雅(法2)の速攻でリードを広げ、前半を15-11で折り返した。

▲攻守ともに活躍が光った中村仁宣

 

後半は藤田の先制点で幕を開けたが、「入りがうまくいかなかった」(中村翼)と前半同様序盤に苦しんだ。相手の技ありシュートなどで後半10分にはついに1点差まで詰め寄られる。しかし、その後相手の2分間退場から状況は一転。再び部井久がコートに立ち、チャンスを作ると中盤から守備も安定し始める。こうして鉄壁のディフェンスを形成した中大はなんと10分近く相手に1点も得点を許さなかった。

▲得点に拳を掲げて喜ぶ中大ベンチ

 

前半とは対照的にノーマークの決定率が格段に上がり、巧みなプレーで観客を魅了した中大は後半25分までに6点差をつけ圧巻の強さを見せる。しかし、細かなミスから後半残り5分は怒とうの反撃を受けた。指揮官が「急なミスからだれてしまった」といえば、中村翼も「点差がついて気が抜けてしまったので苦労した」と振り返る。それでも最後は岩﨑滉大(文3)のシュートで締めた中大。最終的には5点差をつけて2回戦突破を果たした。

▲この日最後の得点を決めた岩﨑

 

そして、迎える3回戦の相手は昨年のインカレで優勝している強豪・大阪体育大学だ。「組み合わせが決まった時からヤマ場だと思って意識してきた」(山川主将)。この1年間、リーグ戦を必死に戦い抜き、厳しい練習にも耐え抜いてきた選手たち。新チームとなってから目標に掲げた『インカレベスト4』まであと1勝のところまでやってきた。「気持ちを全面に入れて、締まった試合にしたい」と実方監督も含めチームの気合は十分だ。一生に残る一瞬へ。3年前の再来を誓い、試合を見る全ての人に感動を届けたい。

 

◆大会結果◆

◯中大31(15ー11、16ー15)26順大●

 

◆コメント◆

実方監督

「(順大の)マンツーマンのディフェンスを始めはそれなりに崩せたと思う。後半はノーマークも決まったから良かったね。明日はノーマークを外さないようにすれば必然的に結果がついてくるはず。明日勝ってベスト4を決めたい」

 

山川主将

「ディフェンスで押し込まれることがあってなかなかいい時間を作れなかった。昨日は足が止まらないように全員で動こうっていう話をしていた。今は誰が出ても勝てるチームだけどもう一段上にいけるかなと思う。明日は全員で力を合わせて死ぬ気でやりたい」

 

保利

「もっと自分もいいディフェンスをして速攻につなげられるようにしたい。ノーマークを外してしまったのが今日の苦労したポイント。それをしっかり決められるように徹底したい。個人的には気持ち的に100㌫で臨めているけど、まだまだ伸びしろがあると思うので明日勝てるよう頑張りたい」

 

部井久

「全員で戦うっていう今年のテーマを体現できていると思う。自分は(帰国してから)限られた時間の中でできるとことをやってきた。今は与えられた仕事に専念している。明日はいい準備をして、必ず勝ってベスト4を達成したい」

 

中村翼

「去年インカレに出ていて、その難しさと悔しさを知っているからこそ気持ちを高めてやれている。信頼できている仲間がいるのも大きい。大体大は去年も優勝しているし、勢いのある相手。チャレンジャーの気持ちでぶつかっていきたい」

 

◆お知らせ◆

次戦は9日の15時半から同会場にて大阪体育大学との対戦になります

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部