2025年9月27~28日 静岡県・草薙総合運動場陸上競技場
第41回U20日本陸上競技選手権大会が静岡県で行われ、男子100m決勝で山﨑天心(法1)、小室歩久斗(法1)がそれぞれ2位、3位に入りW表彰台を達成したほか、宮下颯汰(商1)が決勝、西垣俐玖(商1)がB決勝にそれぞれ進出した。
男子100mは予選の1組に小室、4組に山﨑が出場。「試合当日に調子をうまく合わせることができず体が重い状態でのレースになってしまった」、(小室)「腰や股関節に疲労が残ってしまい、本調子ではなかった」(山﨑)とそれぞれ不安があったことを明かしたが、ともに危なげなく決勝への進出を決めた。決勝では菅野(東農大二校)がスタートから抜群の飛び出しを見せレースを引っ張る展開の中、スタートから出遅れたように見えた小室、山﨑は2次加速で一気に上位にあがりそのままフィニッシュした。ワンツーフィニッシュとはならなかったものの、アベック表彰台について「二人でメダルを取れたことはとても嬉しく思う」(小室)と喜んだ。来シーズンに向け「グランプリや日本選手権などに出て結果を残していきたい」(山﨑)、「10秒1台を目標に頑張っていきたい」(小室)とそれぞれ目標を語った。
▲決勝の舞台に立った山﨑(手前)、小室
男子800mには上田悠輔(理工1)、宮下が出場。宮下が決勝へ進出し4位に入った。宮下は予選、1分51秒11と自己ベストに迫るタイムで走り切り1着でフィニッシュ。自身にとっても手ごたえのあるレースとなった。迎えた決勝では位置取りに苦しみ、「後半にかけて焦りが出てきて自分の思い描いた走りをすることができなかった」と悔しさを語った。来シーズンに向けては「日本選手権の標準を突破し、出場を目標にしていきたい」と語りさらなる活躍を誓った。
▲惜しくも4位となった宮下
男子110mHには西垣が出場。予選では2着だったものの抽選の結果B決勝に進んだ。B決勝では「スタートが改善出来て全体の動きとしても良かったが、思っていたよりタイムと順位が付いて来なかった」と振り返った。来シーズンは「関東インカレ等で入賞できるように頑張りたい」と目標を語った。
▲B決勝に進んだ西垣
◆大会結果◆
男子400m 予選
3組
⑦福村優大(商1)49秒90
男子110mH 予選
4組
②西垣俐玖(商1)13秒96
男子100m 予選
1組
①小室歩久斗(法1)10秒43
4組
①山﨑天心(法1)10秒46
男子800m 予選
2組
⑧上田悠輔(理工1)2分03秒21
3組
①宮下颯汰(商1)1分51秒11
男子110mH B決勝
③西垣俐玖(商1)13秒91
男子100m 決勝
②山﨑天心(法1)10秒40
③小室歩久斗(法1)10秒43
男子400mH 予選
③山本祐弥(経1)51秒78
男子800m 決勝
④宮下颯汰(商1)1分51秒77
◆選手コメント◆
小室歩久斗(法1)
―予選、決勝を振り返って
この大会に望むまでに物凄く調子が良く上がってきていたのですが、試合当日に調子をうまく合わせることが出来ず予選も体が重い状態でのレースになってしまいました。タイム的にはそこまで悪くありませんでしたが、全体的に考えたところ内容の良いレースとは言えないレースでした。決勝ではスタートの部分でミスをしてしまい1次加速の部分で形が崩れうまくスピードに乗ることが出来ませんでした。ひとつのミスがどれだけ影響するかを改めて実感する試合だったと思います
―山﨑選手とのアベック表彰台について
試合の前から天心と1位、2位を取ろうという話をしていて、僅かに届きませんでしたが、二人でメダルを取れたことはとても嬉しく思います。同じ大学で同じ学年のライバルに負けたことはとても悔しく思いますが、天心のおかげでまた更に、陸上への火がついたと思います
―練習の成果、レースで感じた課題は
練習の成果ですと、やはり2次加速の部分で慌てずうまく乗り込みに行くというところは少し成長を感じています。課題は沢山ありますがやはり、後半競り合いの部分になると腕が上手く触れなくなってきたり、足の軌道が悪くなってしまったりするので、そこはこれからの課題になると思います
―今後の目標
来シーズンからは前半シーズンからしっかりとトップ層に食らいつき、10秒1台という所を目標に頑張っていきたいと思っています。自分の強みは安定感だと思っているので自己ベストを出してからも落ちのない選手になって行ければと思っております
山﨑天心(法1)
―予選、決勝を振り返って
予選は決勝を考えて出力を抑えて走りました。決勝は順位だけ見れば良かったが、タイムがあまり良くなかったので、力不足でした
―小室選手とのアベック表彰台について
本当はワンツーが良かったが、2位、3位を取れたことは良かったと思います
―練習の成果、レースで感じた課題は
2次加速から後半の練習をしていて、中盤までは横並びだったが、後半で2位まで伸ばせたので良かった。課題は2次加速のところでもう少し前に出たかったが、あまりピッチが上がらなかったので、どんな状況でも力まずリラックスしていきたいと考えています。あとは、調整の仕方を間違えてしまい、腰や股関節に疲労が残ってしまい、本調子ではなかったので、調整の仕方を見直したいです
―今後の目標
けがをせず練習を積んで、来年はグランプリや日本選手権などに出て結果を残していきたいです。タイム的には中大記録の更新を目指して頑張ります
宮下颯汰(商1)
―予選、決勝を振り返って
予選は自分の思い通りの走りをすることが出来たと思います。1着で必ず通過するという目標もしっかりと達成でき良いレースだったと思います。強いて言うなら位置取りがあまり良くなかったとスパートをかけるタイミングが若干早かった所が悪かったです。決勝は最初の位置取りが悪く、そのままレースが進んでしまい、後半にかけて焦りが出てきて自分の思い描いた走りをすることができませんでした。ラスト勝負ということを頭に置いていただけにラストで足が止まってしまい、前を刺しきれず中途半端なレースになってしまったと感じました。本気で優勝を狙っていただけに悔しさが残るレースでした
―練習の成果、レースで感じた課題は
予選の中間走では練習の成果が出たのではないかと思いました。焦らず余裕を持って走れていたのは良かったと思います。逆に課題としてはどんな状況でも焦らずに落ち着いて走ること、レース感がまだまだ足りておらず周りが切りかえた時やレースが動いた時の対応が出来ていないなどが挙げられます。まだまだ力不足だと感じました
―上田選手とは何か話したか
上田とは頑張れなどの鼓舞する言葉を交わす程度でした
―今後の目標
日本選手権の標準を突破し、出場を目標にしていきたいです。また、関カレや全カレなどの対抗戦でも結果を残していきたいです
西垣俐玖(商1)
―予選、B決勝を振り返って
予選では、スタートから1台目の入りで上手くスピードに乗ることが出来ずに前半で置いていかれてしまったのが敗因だったと思います。B決勝では、スタートが改善出来て全体の動きとしても良かったですが、思っていたよりタイムと順位が付いてこなかったという印象でした
―練習の成果、レースで感じた課題は
成果が出たところはリード脚と抜き脚のタイミングを合わせるという所でその結果後半までしっかりインターバル間を刻むことが出来たと思います。逆に課題だと感じたのは上記でも話したようにスタートから1台目までの7歩でハードルを跳ぶ直前の3歩でテンポアップ出来なかったところが課題だと感じました
―今後の目標
今年はもう大きな試合がないのでここから冬季で練習積んで来年関東インカレ等で入賞出来るように頑張りたいと思います
(記事:琴寄由佳梨、写真:琴寄由佳梨、橋本唯花)
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