2026年10月10、11日 東京都・MUFGスタジアム(国立競技場)
国立競技場で行われた日本選手権・リレー競技に中大男子勢は4×100㍍リレー(4継)と4×400㍍リレー(マイル)に出場した。4継では大会新記録と15年ぶりに中大記録を更新。東洋大に0.04秒及ばず準優勝となった。マイルでは学生記録を持つ中大は予選をトップで通過するも、決勝では4位入賞となり惜しくも表彰台には届かなかった。
男子4×100㍍リレーには先月のアジア大会で同種目の日本代表になった小室歩久斗(法2)をはじめ、黒木海翔(法3)、植松康太(総3)、エケジュニア瑠音(法4)が出走した。10日の予選を38秒74のシーズンベストで全体1位で通過し、迎えた翌日の決勝。6レーンでスタートした中大は1走の小室が「昨日より一段階上げられた」と勢いよくスタートダッシュを決めると、2走の黒木も「ここで勝負を決めてやろうと思った」と順調な流れでバトンをつなぐ。しかし3走の植松がスタートしたタイミングで隣の5レーンから追い上げて来た東洋大が視界に入る。「東洋大が見えて力んでしまった。自分の力を発揮できず悔しい」とレース後語った植松も最後は粘りを見せ、ほぼ同時にバトンはアンカーへ渡った。チームの運命を握ったエケは「並んだところでは抜ける自信はあって、走っている時もいけると確信していた」と必死に目の前を走る東洋大を追うも、「前に出られたところでいつも通りの走りができなかった」とわずか0.04秒及ばず2位でゴールした。中大記録、さらに大会記録を更新する38秒49をマークした結果について小室は「中大新記録を出せたことは良かったが、タイムはまだまだ伸ばせるし順位という点で負けてしまったので悔しい」と話した。植松とエケも「記録だけを見ればいいものかもしれないが、自分たちからすればこんなに喜べないベストがあるんだなという感じ」と口をそろえて悔しさをあらわにした。黒木は「(チームで)日本代表になれるくらいのタイムを出せるように頑張りたい」と来年を見据えて意気込んだ。最後にエケは「小室、黒木、植松はよくリレーでつないでいたメンバーだったので本当に安心して(1〜3走を)任せていた。この3人がまだ残ることは本当に心強いと思うので、強い中大を目指して勝ちに貪欲に徹していってほしい」と後輩たちにメッセージを送った。
▲表彰では笑顔を見せた選手たち(左から小室、黒木、植松、エケ)
男子4×400㍍リレーには庄籠大翔(法3)、正野巧磨(経3)、酒井大和(法4)、町田達哉(法4)が出場。先月行われた全日本インカレでこの種目を学生新記録で優勝した中大は10日の予選を危なげない走りで全体1位通過を果たした。予選後、選手たちは「3分04秒を切って優勝したい」と翌日の決勝へ向けて意気込んだ。決勝も庄籠が1走を担う。勢いよくスタートするが「昨日の疲労だったり、全体のペースに狂わされて冷静になれなかった」と出遅れる形で2走の正野につないだ。2走の途中からはオープンレーンとなり正野は後方から前を追った。「序盤はついて行って最後抜かしたかったが、他大学もエース級の選手を置いてきて差があまり縮まらなかった」と6位で3走の酒井にバトンを渡した。酒井は走り始めてまもなく関学大をかわすも中盤で抜き返され「昨日よりもラップタイムが遅くなってしまって最後いい流れで町田につなげられなかったことが反省点」と順位変わらず6位でアンカー町田に勝負を託した。「前半は前の方がスローペースでついていけた」と町田は先頭集団との差を詰める。しかし「カーブで膨らんでしまったところから最後の伸びに欠けてしまったことが反省点」と後半で先頭との差はこれ以上詰まらなかった。それでもホームストレートで2人をかわし4位でフィニッシュ。ラップタイムでベストを更新し4年生としての意地を見せた。
▲入場時の選手たち(左から庄籠、正野、酒井、町田)
両種目共に予選を全体トップで通過するも、目標の金メダルには届かず悔しさをあらわにした選手たち。この悔しさを糧にこれからのオフシーズンを乗り越え、来年こそは笑顔で表彰台の一番高い位置へ。
◆大会結果◆
男子4×100㍍リレー 予選3組
①中大 38秒74
男子4×400㍍リレー 予選1組
①中大 3分04秒78
男子4×100㍍リレー 決勝
②中大 38秒49 (中大新記録、大会新記録)
1走 小室歩久斗(法2)
2走 黒木海翔(法3)
3走 植松康太(総3)
4走 エケジュニア瑠音(法4)
男子4×400㍍リレー 決勝
④中大 3分05秒58
1走 庄籠大翔(法3)
2走 正野巧磨(経3)
3走 酒井大和(法4)
4走 町田達哉(法4)
◆コメント◆
男子4×100㍍リレー
──中大新記録、大会新記録の率直な感想
小室
「タイム的には大学新記録ということで大学のメンバーの中で一番速いタイムが出たことは良かったんですけど、タイムはまだまだ伸ばせますし、順位というところで負けてしまったので悔しいというのが今の思いです」
黒木
「記録は予定通りというかもっといける予定で走っていたので悔しい思いが強いですけど、まだ改善できるところがある状態でこのタイムを出せたので、来年は日本代表になれるくらいのタイムが出せるように頑張ろうと思います」
植松
「記録だけ見ればいいものかもしれないですけど、自分たちからすればこんなに喜べないベストがあるんだなと思いますし、伸びしろを残してこのタイムなら来年また強くなれると思いますが、エケさんのラストレースでこの結果はちょっと悔しいです」
エケ
「僕としては中大としてリレーを走るのは最後でこの種目は1年時から3位→2位→2位だったので、今年こそは優勝するつもりで意気込んでいたんですけど、最後もまた惜しくも3年連続銀メダルで、中大新記録は出せたことは良かったと思うんですけど、こんなに喜べない中大記録があるんだなという感じで、でも負けは負けでどこかが大きく失敗したとかはないので地力で負けたところではあると思っていて、僕はこれでメンバーから抜けてしまいますがこの3人は残りますし他の出ていないメンバーも力がある子がいっぱいいて、来年も金メダルのチャンスが残っているので優勝してほしいと思います」
──全日本インカレで敗れた東洋大を意識していたか
小室
「持ちタイムも良くてメンバーも強豪ぞろいなこともあって意識というよりは絶対勝つぞという感じで自分のレースに集中するようにはしていました」
黒木
「4継と言えばが再び東洋になりつつあるというか、強い東洋が戻って来ているので意識はしていましたが、いい関係でライバルというか一緒に肩を並べて走れる位置まで来て、どっちが勝ってもおかしくないという風になってきているので、負けない気持ちが一番大事だと思っているのでまた来年頑張ります」
植松
「全カレも取られて、自分たちは予選をまだ余力を持ってトップ通過して、まあ意識はするんですけどいい意識の仕方というかお互い高め合って競っていければ記録も出るだろうといった中でうまく使われてしまった結果になったので、来年は逆の立場になれるように中大全員で盛り上げて来年につなげられたらと思います」
エケ
「昨日は2位と0.2秒差の1着で通過したのでそこまで気にせずに全カレの借りを返してやろうという気持ちで、ぶっちぎりで駆け抜けるイメージはずっとしていたんですけど、バトンをもらって前を向いた時に少し東洋大が前にいるのが見えて自分の中でもともとリラックスしていたんですけど、少し固くなってしまったかなと思っていて、それに対して東洋大はイメージ通り行けて一枚上手だったと思うのでそこが勝敗を分けた要因ですね」
男子4×400㍍リレー
──来シーズンの目標と後輩へのメッセージ
庄籠
「来年はこの順位とかタイムとかこういう結果を残したくないのでまずは1走である自分から確実に先頭で持って来て、みんなが戦いやすい状態を作れたらいいと思います。チームとしては学生記録更新はもちろんですし、インカレだったり日本選手権以外も優勝を狙えるように準備していけたらと思います」
正野
「まずは田邉奨(商3)の400㍍の中大記録を自分が更新して、自分が中大のマイルリレーに欠かせない存在になりたいので45秒前半で毎回持って来れるような力をつけて、個人でも全国の決勝で戦える選手になって活躍したいなと思います」
酒井
「自分はマイルリレーにあまり携わってこなかったんですけど、その中で今回チャンスをくれたにもかかわらず先輩としてかっこいい背中を見せられなかったのが申し訳ないなって感じです。でも後輩はみんな強いので必ず来年はまた学生記録を出して優勝してくれるくらい強いチームだと思うので本当に応援しています」
町田
「今回は4位という結果だったんですけど今回走れなかったメンバーの1年生2人は自分たち以上に悔しい思いをしていると思うので、今日走った3年生2人だけではなくて田邉もそうですけど400㍍ブロック全体となって一致団結して頑張っていけば、リレーの学生記録だけではなくて各個人で45秒台を目指そうとしていると思うのでこの悔しさをバネに頑張ってほしいと思います」
(記事、写真:今村優斗)
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