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粘り勝ち!タイブレークをものにし、大事な初戦を取るー東都大学野球春季リーグ戦 対駒大1回戦

2022年 4月26日 神宮球場

チーム 1 2 3  4 5 6  7 8 9  10 =RHE
駒 大 0 0 0  0 1 1  0 0 0  0   =251
中 大 1 0 0  0 0 1  0 0 0  1× =380

[中]石田裕、三奈木、西舘ー村高
[駒]高井、福山ー岩本
[本]岩本(5回1点)

◆スタメン◆
1[二]繁永  晟(商1=大阪桐蔭)
2[左]佐伯 和希(経3=岩国)
3[一]北村 恵吾(商4=近江)
4[右]森下 翔太(商4=東海大相模)
5[指]髙橋 隆慶(文3=明秀日立)
6[中]皆川 岳飛(経1=前橋育英)
7[遊]石井  巧(文3=作新学院)
8[三]中前 祐也(法3=浦和学院)
9[捕]村高  尭(商4=日大豊山)
P   石田裕太郎(経3=静清)

 

前のカードで勝ち点獲得を逃し、迎えた駒大戦。ここまで初戦を落として勝ち越したカードはなく、勝ち点獲得に向けて重要な1回戦。中大は石田裕、三奈木、西舘の継投で9回まで駒大打線を2点に抑えると試合はタイブレークへ。西舘が10回表を0で抑えるとその裏、森下の適時打でサヨナラ勝利。大事な初戦をものにした。

初回、石田裕の立ち上がり。先頭の与倉(駒大)に二塁打を打たれピンチを招くも、落ち着いた投球で後続を抑える。その後はテンポのよい投球でスコアに0を刻んだ。

カード初戦の先発を任されている石田裕。降板後、代わった投手に声援を送る姿も印象的だ

一方、中大打線は先頭の繁永が二塁打を放つと髙橋の適時打で先制。石田裕を援護する。

4試合ぶりのスタメン起用となった高橋。先制適時打を放ち、期待に応えた

3回以降、駒大は福山にスイッチし石田裕、福山の両エースによるハイレベルな投げ合いが続く。しかし5回、石田裕は岩本(駒大)にバックスクリーンへの一発を浴び同点とされると、続く6回に林琢(駒大)に適時二塁打を浴び降板。なおもピンチが続く中、マウンドには三奈木亜星(商1=浦和学院)が上がった。厳しい場面での登板となったが、三奈木の肝は据わっていた。得点圏に走者がいても臆することない堂々としたピッチングで後続を打ち取る好リリーフ。するとその裏、ここまで福山相手に沈黙してきた中大打線が奮起。先頭の4番森下の左安打でチャンスを作ると、7番石井が気迫のヘッドスライディングで内野安打としこれが適時打に。同点に追いつく。緊迫した試合展開が続いた。

好リリーフで流れを呼び込む投球をした三奈木。頼もしいルーキーの好投が勝利に導いた

雨が降り始めた神宮でチャンスが訪れたのは8回裏。森下が死球から二塁まで進むと、皆川が左安打を放つ。森下は懸命に走りホームを狙うも刺殺。試合は今季4度目のタイブレークへ突入した。

10回表、7回から0を刻んでいた西舘勇陽(法3=花巻東)が魅せる。一死二、三塁の場面でまずは1番与倉を三振。続く2番橋口(駒大)を遊ゴロに打ち取り、この回を0で抑えた。「コンディションの悪い中、よく投げてくれた」と、清水監督は雨の中、140㌔代後半のストレートと落ちる球の組み合わせで打者の的を絞らせない西舘の投球を称えた。

無死一、二塁から始まるタイブレークを0で切り抜け、吠える西舘。タイブレークでの登板にめっぽう強い

その裏、北村が申告敬遠で満塁となり、打席には4番森下。「初球からいってやろうという気持ちでいきました」。その言葉通り鋭いスイングで積極的に打ちにいった。カウント1ボール、2ストライクから福山のスライダーを振り抜くとボールはセンター前へ。追い込まれてからは、ポイントを引きつけて打つことで生まれたサヨナラ適時打で、大事な初戦を勝ち取った。

サヨナラ打を放ち、ナインに祝福される森下

タイブレークでは4戦3勝と粘り強さが光る中大。「もうちょっと楽に勝ちたい」と清水監督は笑いつつも「粘って粘って勝っているということはみんなで成長している」と手応えを口にした。「初戦を取るか取らないかは自分たちのモチベーションも、相手にかかるプレッシャーも違う。相手にプレッシャーをかけることで自分たちのリズムになれば」という森下の言葉からは、リーグ戦終盤における1勝の重みと初戦の重要性を感じた。重要な初戦を手にした中大。明日、今季初の連勝で勝ち点獲得といきたい。

◆試合結果◆
○中大3×-2亜大●(中大1勝)

(記事:竹内賢心、カメラ:小林美久、小野祐司、鈴木佐和)

お知らせ
次戦は4月27日、14時から神宮球場にて行われる対駒大2回戦です。