10月4日 茨城県・開智望小学校体育館
2020年度唯一の公式試合となる秋季リーグも、いよいよ中盤戦を迎えた。開幕から2連勝中と好調な滑り出しの中大は、順大との一戦に臨んだ。「1試合1試合勝たないと優勝に近づかない」と安永翔主将(法4)が意気込むように、前半から全員が足を使ったプレーを見せ、リードを広げる。さらに、開始15分からは1年生も出場し得点を挙げるなど、「誰が出ても(しっかりした)ゲームになる」中大の持ち味を存分に発揮。11点の大差をつけて勝利し、目標とする全勝優勝にまた一歩近づいた。
▲リーグ戦初出場初得点の池間。「これからチームに貢献して活躍したい」と話す
「日大戦でも出だしが良くなかった」(寺島健太・総4)と言うように、立ち上がりを課題とする中大はミスが続いた。しかし開始2分、安永主将の速攻で中大に先制点が入ると流れは変わった。実方監督が「ベストメンバー」と称する、部井久アダム勇樹(法3)、中村翼(法3)、蔦屋大雅(法2)、今季初スタメンの福本吉伸(経4)らが次々に得点を挙げ、一気にリードを広げる。5点差がついた前半15分、伊禮雅太(法1)と池間飛勇(文1)を新たに投入。1年生ながら、「場数を踏んでいる」と実方監督が話すように、両者ともに果敢な攻めを見せ、開始19分には伊禮がリーグ戦初ゴールを決める。その3分後、池間も速攻でゴールネットを揺らすと、会場は一気に盛り上がりを見せた。「大したもんだ」と実方監督もうならせる2人の活躍もあって、その後は相手に主導権を渡すことなく前半を16ー8で終えた。
▲後半開始まもなくでゴールを決めた寺島
リードをさらに広げたい後半戦。寺島のゴールで幸先よくスタートすると、久保寺歩夢(文2)をはじめとするディフェンス陣の活躍や中村の3連続得点によって、一時10点差までリードを広げる。しかし、後半12分になると、中大からの退場者が相次いだ。「集中が切れる時間も多かった」(安永主将)中で、相手に5連続得点を許す苦しい場面だったが、「フィールドもベンチからもよく声が出ていた」(安永主将)。6人に戻り、中村がダメ押しの連続得点を決めると、徐々に流れを引き戻していく。さらに、終了10分前には若狭圭吾(法4)を投入。今試合が学生最後の出場となる若狭のシュートがゴールに吸い込まれた瞬間、会場は今日一番の盛り上がりに。興奮冷めぬまま、34-23の快勝で秋リーグ第3戦目は幕を閉じた。
▲試合終了1秒前にゴールを決めた若狭。ベンチも総立ちで喜びの輪が広がった。
開幕戦から3連勝となった今試合。今大会が最後となる4年生から公式戦初得点を挙げた1年生まで幅広く出場し、今回も選手層の厚さを見せつけた。「前半で試合を決められるくらいのスタートを切りたい」(寺島)。特別なリーグ戦を制するために、次戦も『全員ハンドボール』で挑む。
▲今試合でも守備の要となった久保寺
◆試合結果◆
〇中大34(16-8、18-15)23順大●
◆コメント◆
実方監督
「最初はベストメンバーで臨んで、後半は1年生をどんどんつかってあげたいと思っていました。後半は退場が絡んで、ゲームがだらけてしまったが、しっかり立て直して締まったゲームになったと思います。メンバーを入れ替えても良いゲームにしてくれました」
安永主将
「いつも通り気を引き締めていこうと話していました。前半から中大らしい試合で、後半も退場が多くて集中が切れる時間も多かったが、修正できて良かったです。次に勝って決勝に行けるように頑張ります」
◆今年もやります!~4年生特集~◆
毎年恒例!チームを支える4年生を紹介するこの企画。第3回目の今回は、川内直喜選手(文4)と若狭圭吾選手(法4)のお二人です!
〈川内直喜選手編〉
▲今秋リーグ順大戦より(川内)
――ハンドボールを始めたきっかけを教えてください
川内「親がやっていたってのもありますけど、中学生から友達に誘われたってのが大きいですかね」
――中大を選んだ理由は何ですか
「MARCHってのもありましたし、自分たちが来る前の年にインカレで3位になって、そこから強豪校ってイメージが自分の中にあって、それで選びました」
――大分高から初めて中大に進まれたのが川内選手とのことですが、大変だったことはありましたか
「最初はめちゃくちゃ不安でしたよ。まずどの授業を取ればいいかも分からないし、寮生活のことも全然わからなかったですし。あと、九州のハンドボールと関東のハンドボールが攻め方一つにしてもそうだし、守り方もそうだし、違いがかなりあったので、最初は合わせるのが難しかったです」
――ポストのやりがいはどのようなところですか
「ハンドボールって点決めるのがかっこいいし、いいと思うんですけど、ポストって他と違うのが1プレー1プレーで周りを生かすのが重要だと思っているので。自分も点決めたいとは思いますけど、その前に自分の動きでフリーができてチームメイトが決めてくれたら、それもすごい嬉しいです」
――同期の皆さんはどのような存在ですか
「めちゃくちゃありがたい存在です。たくさん迷惑かけてきたけど、見捨てずに一緒にやってくれましたし、同期がいなかったら辞めちゃってたかもと思うときもあります。それくらい大きい存在です」
――最後にこのリーグの目標を教えてください
「全部勝つってのは第一として、その中でも自分含めて実業団を目指している選手がこの代は3人いるので、関東優勝して、みんな実業団決まったらハッピーですね! それに向けてこれからも練習から1つ1つしっかりやっていかないとと思います」
▲川内の好きな言葉は『感謝』。「今の基礎になってるのは中学・高校で教わってきた動きがほとんどですし、そこでしっかり教えてくれた先生方にはほんとに感謝です」
〈若狭圭吾選手編〉
▲昨秋リーグ戦より(若狭)
――ハンドボールを始めたきっかけを教えてください
若狭「母に薦められて、ネットでハンドボールのクラブチームを見つけて、やってみたらってのがきっかけです。小学5年生からだったと思います」
――今年の4年生はどのような代と感じていますか
「元気な代だと思います。色んなことを相談しあうって部分ではお互いをみんな信頼してるし、すごく仲もいいです」
――試合の中で気持ちいい瞬間はどのようなときですか
「ロングシュートかな。やっぱり自分の得意なシュートを決めれたときが一番スカッとします」
――この4年間で印象に残っていることを教えてください
「1年生のときに自分が肺気胸って病気になってしまったんですけど、それで帰ってきたときに同期とか皆が励ましてくれたのは、今でもすごく印象に残っています」
――今のチームの雰囲気や心がけてきたことを教えてください
「いつもと変わりなく、元気に明るくのびのびとやれていていい雰囲気でできていると思います。声出すってのもそうですし、4年生なので発言したらみんなにも響きますし、個人的にはあまりマイナスのことは言わないようにってのは心がけていました」
――最後にこのリーグの目標を教えてください
「試合に出れたら自分のいいプレーを出してチームを盛り上げて、出れない時も4年生としてチームの支えとなれるようにやっていけたらと思います!」
順大戦が学生最後の出場となった若狭選手。終了間際に決めたシュートでチームはこの試合一番の盛り上がりを見せ、まさにチームを盛り上げる有言実行の活躍でした!
▲若狭の好きな言葉は『進む』。「大学もあと少し、就職先も決まって、今後新しいところに進んでいくことが多いと思うので、後ろ振り向かず前に進んでいきたいという思いで書きました」
次戦は10月18日(日)13:30~対法大です。本リーグ戦は無観客試合のため、一般のお客様はご入場いただけませんこと、ご理解ください。男子1部リーグ戦は全試合ライブ配信されます。詳しくはこちら(http://www.asahi-net.or.jp/~zb3m-knk/2020A_live_schedule.html)をご覧ください。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部