2021年6月22日 八王子市民球場
春季リーグ優勝の歓喜から約2週間、舞台を八王子市民球場に移し第4回アルシスコーポレーションカレッジベースボールカップ 東都大学準硬式野球 THE ROOKIE TOURNAMENTを迎えた。この大会の出場資格は1・2年生に限られているため、春季リーグで出番がなかった1・2年生は今後の試合で出場機会を得るためにアピールをしておきたいところ。中大は予選を三連勝で突破し、準決勝でディフェングチャンピオンの青学大と対戦。打っては小林洸誠(商2)が2本のホームランを放ち、投げては木藤忠広(商1)、田中駿佑(商1)、石井竜弥(商2)の継投で青学大打線を2点に封じ込め、6―2で勝利し決勝へと駒を進めた。
中大の先発は木藤。「何としても0に抑えよう」と強い思いを持ってマウンドに上がった。今日の木藤は4回まで被安打0でさらに二回に中飛を打たれた以外外野にも飛ばされない持ち味のストレートで押すピッチングが冴える。5回に二塁打と四球二個で二死満塁のピンチを背負うも相手の一番を二直に打ち取り降板。5回無失点と先発の役割をしっかり果たした。しかし、5回まで四球が4個とテンポの悪さが目立ち、「攻撃に繋がるピッチングができなかった」と次戦への課題も述べた。
▲先発を任された木藤
打線は3回、今日8番に座った小林がレフト方向へ本塁打を放ち幸先よく先制。「全力でフルスイングをしてチームを活気づけたい」という自身の持ち味を生かし、チームを勢いづけた。4回には先頭打者の山崎大翔(商2)が右線二塁打を放ち、続く三橋朋徳(経1)の送りバントで山崎が三塁へ進むと、青学大の捕手の後逸により1点を追加。さらに功刀史也(文1)が四球で一塁に進むと次々に盗塁を決め、1アウト3塁とチャンスを広げる。ここで迎えるバッターは先制本塁打を放った8番小林。「ランナーが三塁まで言っていたので犠牲フライを打つぐらいの気持ちで打った」という打球がまたもレフト方向への本塁打となり、3-0と青学大と点差を広げた。5回には先頭打者の川満剛(文2)が右越二塁打を放ち、続く山崎が一塁線へ絶妙なバントを決める。一死三塁のチャンスを作りバッター三橋の場面でスクイズを決行。見事に決まり1点を追加。その後さらにチャンスを広げ、本日2本の本塁打を放っている小林の左適時打でさらに1点を追加。小林は今試合4打点をあげた。
▲本塁打を放ち笑顔でベースランニングをする小林
6 回からは先発の木藤に代わり、田中がマウンドに立った。交代直後に右安でチャンスを作られると左中二塁打と続き一点を奪われる。続く打者に左安を許し追加点かと思われたが、左翼手川満の好返球によりさらなる失点を防いだ。7回直後には左中三塁打、左安が続きさらに1点を失うが、無死一塁から山崎の捕殺により流れをうち切り、追加点は許さなかった。8回にヒットと四球で無死一二塁のピンチを招くと投手を石井にスイッチ。後続を三振、遊併殺に打ち取りピンチを0で切り抜ける。9回は圧巻の三者三振で締め試合終了。投打がかみ合った中大が6-2でこの試合をものにした。
▲力の差を思う存分見せつけた石井
この試合は小林の2本の本塁打に尽きる。試合後勝利監督インタビューで監督も「今日のヒーローは小林」と絶賛。さらに走塁と守備の良さもこの試合で光った。4回の功刀の二盗・三盗をはじめとしチーム全体で4盗塁をこの試合で決めた。守備では川満のバックホーム、山崎の2つの捕殺と随所で良いプレーが見られた。「打って投げて」が野球のすべてではない。ハイレベルな守備と走塁はさらなる高みを目指すためには必須なのだ。決勝は27日。そこでも高い総合力を見せつけ、若き戦士たちが第一回大会以来の優勝をつかみ取る。
◆試合結果◆
チーム 123 456 789=計
青学大 000 001 100=2
中 大 001 320 000=6
◆お知らせ◆
次戦は6月27日、八王子市民球場にて行われる第4回アルシスコーポレーションカレッジベースボールカップ 東都大学準硬式野球 THE ROOKIE TOURNAMENT決勝戦対國學大となります。試合開始は10時30分を予定されています。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部