2021年9月23日 東京武道館
9月19日の皇后杯出場選手や3月に全日本女王となった諸岡温子(経3)など、これ以上ないメンバーで挑んだ関東予選。国学大を破り全日本進出を決めると、その後も勝ち進んで決勝進出を果たす。最後は筑波大に敗れたものの、全日本へ勢いをつける戦いを見せた。
▲大会後笑顔を見せる今大会メンバー(剣道部より提供)
初戦の関東学大戦は、やや硬さを見せたか先鋒の時田利瑚主将(経4)、次鋒の小川燦(経4)が引き分けるも、坂口美優(商4)が相手の飛び込みに合わせて綺麗にメンを決めると、試合終盤に再びメンを決めて2本勝ちを収める。2回戦の国学大戦は時田主将が先鋒戦でコテとドウを決めて2本勝ちを収め、諸岡の勝利と合わせて2-1で勝利。全日本出場が決定する。
3回戦では徳田侑紗(経1)が先鋒に起用され引き分けでつなぐと、小川燦が序盤から鋭い動きでメンを取って先攻する。その後、小川真英(経1)がメンを取られ勝敗は大将戦に委ねられる。プレッシャーの掛かる場面でも積極的に仕掛けにいった諸岡だったが決着はつかず代表戦へ突入する。仲間に送り出されるようにして代表戦に臨んだ諸岡は、20分近く続いた死闘の末にスピードのあるメンを繰り出し試合を決め、2020年度全日本女王の意地を見せた。
準々決勝の立大には杉本咲妃(経2)が出場して後ろに繋げ、小川真がツキとコテで2本勝ちを収める。副将戦で相手に1本勝ちを許すも本数で上回って中大は勝利。準決勝の法大戦は先鋒の徳田が勝利し、勢いに乗って完封勝ち。決勝に進出する。
決勝の相手は男子団体が惜敗した筑波大との戦い。試合は取って取られての展開で進む。先攻は筑波大。次鋒の坂口がコテを狙いに行ったところでメンを取られて1本勝ちを許すと、今度は小川真が引きながらメンを決めて一本勝ち。追いついて1-1とする。逆転して優位に立ちたい中大だったが、小川燦が関東個人優勝者の笠(筑波大)にコテ取られ、再びリードを許す。引き分けなら中大の負けが決まる場面だったが、大将の諸岡は恐れずに序盤から積極的に攻めていった。試合開始直後の諸岡のコテは、決まったかのように見えたが、審判の旗は一つしか上がらず、得点とはならなかった。試合が進み、時間との戦いにもなったが、3分が過ぎて後半に差し掛かったあたりで、諸岡は見事にコテを決め、そのまま勝利。土壇場で2-2とした。勝敗の行方は再び延長戦へ。中大からは諸岡が筑波大からは笠が代表として登場した。連戦の疲労もたまる中、10分以上も試合が続き熱戦を繰り広げた諸岡だったが、最後は笠にメンを打たれ敗北。中大は筑波大にあと一歩及ばず準優勝という結果になった。
「『チームで戦う』という意識で何度もミーティングを行ってチームワークを磨いて今大会に臨みました。何としてでも全日本の出場権を獲得し、全日本につながる試合をしたいという全員の強い思いで決勝まで進出できたと思います。女子部員18人全員で全日本初優勝に向かって頑張ります」(時田主将)。今大会はメンバーそれぞれが活躍を見せながら決勝に進み、チーム力を発揮した大会となった。チーム力や男女共に筑波大に敗れた悔しさなど、今大会の経験を糧にした剣道部の全日本での大暴れに期待したい。
◆試合結果◆
※()は本数
決勝
●中大1(2)-1(2)筑波大〇(代表戦)
徳田 × 川合
坂口 ーメ 濱田
小川真 メー 海津
小川燦 ーコ 笠
諸岡 コー 大津
代表戦 諸岡 ーメ笠
準決勝
○中大3(4)-0(0)法大●
徳田 ツー 水川
坂口 コメー 松下
小川真 × 柿本
小川燦 × 高城
諸岡 コー 根来
準々決勝
○中大1(2)-1(1)立大●
時田 × 福居
杉本 × 倉田
小川真 ツメー 小森
小川燦 ーメ 井上
諸岡 × 小野澤
3回戦
○中大1(2)-1(2)日体大● (代表戦)
徳田 × 佐藤
小川燦 メー 宮原
時田 コ×コ 中村
小川真 ーメ 相場
諸岡 × 小川
代表戦 諸岡 メー 小川
2回戦
○中大2(4)-1(2)国学大●
時田 コドー 澤田
坂口 ーメ 北原
小川燦 メ×メ 小林
小川真 × 西田
諸岡 メー 林
1回戦
○中大2(3)-0(0)関東学大●
時田 × 江口
小川燦 × 大埜
坂口 メメー 田北
小川真 × 小熊
諸岡 メー 板倉
記事:尾又賢司、写真:剣道部より提供