10月5日 駒沢オリンピック公園第一球技場
いよいよ迎えたファイナル4初戦。相手は前回のファイナル4で黒星を喫した強豪早大。序盤こそ攻めあぐねリードを許したものの、後半にかけて立て直しを図り7-7の同点にまで追いつく。試合時間内に決着はつかず延長戦のサドンビクトリーにまでもつれ込むも、先に早大の得点が決まり悔しい敗戦となった。
▲今試合のスターティングメンバ―
第1クオーター(Q)は3分、早速早大のショットが決まり、中大は出鼻をくじかれる。その約3分後にも自陣深くまで攻め込まれるとディフェンスの隙を突かれ2点目を許してしまう。しかしリーグ大活躍の10番小松勇斗(商3)が先陣を切り反撃を仕掛け、ショットを成功させると流れが傾いた。直後に番21松木悠(商3)が豪快なショットを放つとまたも相手のゴールネットが揺れ、スコアは2-2の振出しに。昨年の関東リーグ王者でもある早大に渡り合ったが、第1Q終了間際にゴールを狙われるとそのまま失点。第2Qへと持ち越した。
第2Qでも反撃を試みるが、強いフィジカルとテクニックに押されまたも得点を許してしまう。攻撃陣は負けじと貪欲にゴールを狙っていく。終盤に早大がテクニカルファウルを取られチャンスが訪れると、13番塩谷祐生(経4)がこのチャンスをものにし1点を返した。しかし取っては取られるシーソーゲームは続き、またも早大のショットが決まり前半は3-5のビハインドで終了した。
▲ショットを放つ松木
2点ビハインドで迎えた後半、始めから攻めの手を緩めない相手に押し負け、6点目を決められる。点差が開きだすが選手たちに焦りの色はなかった。71番島川晧丞(商4)が抜け出しショットを放つと4点目が決まった。しかし相手も攻撃の姿勢を落とさずきっちり1点を返してくる。第3Qも残り30秒というところで流れを変える好プレーがさく裂した。ディフェンスからのロングパスを敵陣浅い位置で見事にレシーブした小松がそのままゴールまで駆け上がり豪快ショット。ボールはキーパーの間をきれいに抜け、中大の5点目が決まった。中大の応援席も盛り上がり、最終Qへとつなげた。
第4Q、ここからいよいよ中大の反撃が開始される。5-7の2点ビハインドで迎えた最終Qは序盤こそ早大のペースで進められたものの、小松が自身3点目のショットを成功させると攻撃陣が波に乗った。77番荒井優斗(総3)が積極的にゴールを狙い、一度はキーパーに阻まれるも2度目のショットを決めると見事7-7の同点に追いついた。会場のボルテージも最高潮に達し、今試合一番の盛り上がりを見せた。その後はタイムアウトをこまめに取りながら冷静に攻撃を仕掛けるが、なかなか最後の1点が決まらない。早大もあと1点を確実に狙ってくるが、そんなきわどい攻撃にもキーパー24番穴井雄大(文3)のナイスセーブでピンチを乗り切る。結果7-7のまま第4Qが終了し、勝敗は延長戦サドンビクトリーに持ち越された。
▲ハットトリックを決めガッツポーズする小松
4分間の試合を4Q行い、先に得点を決めたチームが勝利となるサドンビクトリー。1Qは両者の力が拮抗し、0-0で休憩に入った。勝負がついたのは2Q。果敢に攻め続け何度もショットを打つが、ディフェンスの壁厚くなかなかゴールにつながらない。そしてボールが早大に移り一瞬の隙を突かれてショットを放たれると、中大はこれを防ぐことができず試合終了。7-8で悔しい準決勝敗退となった。
「やっぱり一番は悔しい気持ちがある」。今試合を振り返って率直な気持ちを語った佐々木淳主将(経4)。早大には2年連続で負け越しており、今年こそはと挑んだ一戦だった。「あと一歩のところの差が早大の方が上回っていると感じた。その差を見つけて埋めれるようにやっていきたい」と来年もある小松は熱いまなざしで語った。4年生はこれで引退となり、それぞれ新しい道に進んでゆく。「この1年間で変わったことが結構ある。良かったところ、粘り強い試合ができるところを強みとして、これからも強い中央を築いてほしい」(佐々木主将)と後輩へバトンを渡した。来年こそは日本一を掴めるよう、これからも日々精進していく。
▼試合結果
●中大7(2-3,1-2,2-2,2-0,※0-0,0-1)8早大○
※延長戦
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部