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ライバル明大に惜敗、4位でインカレの幕を閉じる―日本学生氷上競技選手権大会 3位決定戦 対明大

12月29日 日本製紙アイスアリーナ

 

このチームで挑む最終試合。相手はインカレ三連覇中の明大。「私生活でもホッケーでも仲良くて負けたくないライバル」(植森脩太郎・総4)、「相手のゴールキーパーの磯部は中学校からのライバル」(合田聖・経4)と4年生のラストゲームは宿敵明大との対決となった。第1ピリオドに先制点を献上し、追いかける時間が続くも、第3ピリオドで同点ゴールを決める。しかし、試合終了間際に2失点をし、最終スコア1-3で黒星を喫し4位でインカレを終えた。

 

▲パックを運ぶ佐藤稜(経4)

 

〈第1ピリオド〉

開始約3分。相手にペナルティを取られパワープレイに。アタッキングゾーンでパスを回すも相手の執拗な守りでゴールをこじ開けることができない。またもパワープレイでチャンスをつくるがパワープレイ残り26秒で相手にパックを奪われ、ゴーリーと一騎打ちに。すきをつかれ先制点を献上した。その後、目まぐるしいほどに攻守が変わりながら荒木翔伍(法1)が何度もゴール前までパックを運ぶ。しかし、相手ゴーリーに阻まれゴールには結びつかなかった。第1ピリオド残り約5分にキルプレーを強いられるも守り切り0-1で第1ピリオドを終えた。

 

〈第2ピリオド〉

なんとかして追いつきたい中大。第2ピリオド中盤。相手から立て続けにペナルティを取られ中大5人明大3人の絶好のチャンスを手にする。しかし、時間だけは刻一刻と過ぎ、得点につながることはなかった。第2ピリオド残り約3分。宮本明朗(総3)のパスを受けた徳光陸(文3)がシュートをするもこれもゴールネットに嫌われる。流れは確実に中大だがゴールをこじ開けることができず残すは第3ピリオドとなった。

▲卒業後は社会人チームでプレーを続ける切江蓮(総4)

 

〈第3ピリオド〉

なんとしても一点を決めたい中大と逃げ切りたい明大。第3ピリオドは両者の意地のぶつかり合いとなった。第3ピリオド開始5分。相手のパスを止めた矢島はノーマークとなり一気にゴール前までパックを運びシュートを放ったが、相手ゴーリーにはじかれた。フリーになったパックをすかさず荒木が受け止めシュート。相手ゴーリーがわずかに姿勢を崩したそのすきをついて植森がゴール右に強烈に突き刺した。得点の赤いランプが点灯し試合残り約5分でゲームは振り出しに戻った。「4年生の意地を最後みせられた」と阿部翼主将(総4)は仲間の雄姿を評価した。しかし、その3分後、相手にゴールを割られ1-2に。後のない中大はゴーリーを下げて得点だけを考えたシフト「6人攻撃」で賭けに出たがパックを奪われ失点。残り40秒、監督は4年生4人にリンクに上がるように声をかけた。「親への感謝をホッケーで一番感じた」(植森)、「同期も下の学年もマネージャーも、最後四年生同士でやらせてもらったスタッフにも感謝」(切江)とそれぞれの思いを持った選手が氷上に立った。そして、試合終了のブザーが鳴り、選手は互いの健闘を称え、名残惜しむようにリンクを後にした。

▲選手生活最後の試合でゴールを決めた植森

 

インカレの舞台を4位で終えた中大。八戸監督はインカレを振り返り「決めるべきところで決められない」とチャンスを必ず得点につなげる決定力を課題にあげた。「4年生がリーダーシップを発揮して(チームを)立て直してくれた」(八戸監督)。結果こそ出せなかったもののチームの結束力がこの一年で強まったことは確かだ。「三冠を口で言うことは誰でもできる。そんな簡単なことではないのは僕たちのことを見て一番分かっていると思うので、みんな死にもの狂いで1つのピリオド、1つの試合、1つの大会を臨んでほしい」(切江)と後輩への思いを語った。「みんなで一丸となって勝ちにいく姿勢、先輩の姿を見れたので来年は絶対獲りたい」(荒木)。日本一という目標は後輩へ託された。

 

▲試合後、ねぎらう阿部主将(右上)と笑顔を見せる徳光陸・文3(左)

 

▼試合結果

●中大1(0-1,0-0,1-2)3明大〇

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部