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ついにベスト8の壁を超え3位入賞!次は「新たな壁」を越えるー第104回東日本学生相撲選手権大会

・個人戦

団体戦3位という結果の勢いに乗りたい中大だったが、竹田は大事を取って棄権。田村は初戦となった2回戦、団体戦で敗れた東洋大の大将・奥田と対戦。立ち合いからまわしを取られ、寄り倒しで敗れた。

悔いの残る団体戦だった市川は、途中交代の際に田中監督から「切り替えて、個人戦頑張れ」と声を掛けられた。初戦となった2回戦、立ち合いで相手に押され土俵際まで詰め寄られるが、うまく体を入れ替え押し出しで勝利する。続く3回戦では東農大の木下と対戦。立ち合いは強く出ることに成功するも腕を取られ上手投げにて敗北。

西本は初戦、Bクラスから勝ち上がってきた横山(早大)と対戦。「相手をよく見れて、うまく対応することができた」と送り出しで勝利を収める。しかし、続く3回戦では「左腕が開いてしまう悪い癖が出た」とまわしを取られ寄り切られて敗北。

▲送り出しで勝利した西本

久保の初戦の相手は、こちらもBクラスから勝ち上がってきた内田(早大)。一進一退の攻防の中、相手の一瞬の隙を見逃さず送り出しで勝利。3回戦では、立ち合いで前に出るも大柄な松澤(東農大)に押し込まれ、土俵際で粘りを見せるも実らず。押し出しで3回戦敗退となった。

吉野は1回戦からの登場。初戦は小柄な体を生かし、得意とするスピード相撲で勝利を収めるも、2回戦では大柄な仲野(東洋大)に力で押し込まれ敗北する。

今田は初戦となった2回戦で、立ち合いから相手を押し込み続けそのまま押し出して初戦突破する。3回戦でも初戦と同じように押し込み、押し出しで勝利を収める。勝てばベスト16となる4回戦では昨年の高校横綱、西出(日大)と対戦。立ち合いでは前に出るも、今大会準優勝を収めた相手に押し込まれ押し出しで敗れ、4回戦敗退となった。

▲団体戦に続き個人戦でも強烈な突っ張りを見せた今田

◆選手・監督コメント抜粋◆

・市川主将
ー団体戦を振り返って
「全然体も動いていなかったので、また1からやり直しですね」

ー個人戦は
「もっと長い相撲、じっくりじっくり。自分相撲が単調すぎるんで。ギリギリまで戦えるようにまた練習し直したいです」

ー主将としての初陣
「今までにない緊張感で体が動かなくなっていたんだろうなと思います」

ーキャプテンとしては
「人一倍稽古するくらいです」

ー意気込み
「最後ということもあるので。自分が勝てなくても下が勝ってくれてるんで。自分もしっかりと勝って。あんまり大きなことを言いすぎてもあれなんで、どこかの全国大会で。インカレで最後優勝したいですね」

▲主将として初めての団体戦に出場した市川(右)

・田村選手
ー団体戦を振り返って
「大事なところは、勝てたところです。でも半分ぐらい負けてるんで、安定して勝てるようにインカレに向けて練習を上げたいと思います」

ー今日の相撲を振り返って良かったところは
「大事なところを勝てたところですかね」

ー大事なところ勝つために普段されていることはあるか
「やっぱり自分は結構声出すタイプで、なんか声出してるとあんまり緊張しないというか、気にならなくなるので、意識しているのは声出すことですかね」

ー同期の吉野選手が田村選手を素晴らしい選手だと。田村選手から見てどういう存在か
「高校から一緒なんで、高校からずっと一緒にやってきて、こうやって試合に一緒に出れてるのは嬉しいことですね。2人で、ポイントを(早大戦で)取れたので良かったです」

ー個人戦を振り返って
「ダメでした。リベンジできるように頑張ります」

ー次戦が金沢大会の目標と今後の目標は
「みんな強いんでレギュラーの座を奪われないようにすることですかね」

ーチームの雰囲気はどうか
「いいと思います。今年は積極的にみんな声をかけてるなと思います」

・吉野選手
ー団体戦がこの順位に行くというのは久々。ベスト8の壁を超えたように見えるが
「『やっと越えた、でも通過点』っていうのがあるので、今目指すべき場所っていうのは僕去年からも言ってるんですけど、みんな優勝っていうのを目標・目的でやってたんで、やっぱここで悔しい気持ちはあるんですけど、やっとベスト8の壁は超えれたので、ここからだなっていうふうに思います」

ー準決勝の東洋大戦も惜しかった
「やっぱり上位にいくチームっていうだけあって、そこでまた新たな壁を見つけましたね。やっぱり勝たなきゃ意味ないので、本当結果がすべてなので。僕が勝てる場所はしっかり勝ったりとか、要所、要所でちゃんと勝てるところを、ポイントを見つけてやっていくのが今後の課題なのかなという風に感じました」

ー決勝トーナメントも雰囲気が良かった、チームの雰囲気は
「ベスト4になる前も、初戦からなんですけどチームの雰囲気はだいぶいい方で、最高で。
選手それぞれが、すごく闘志を燃やしながらやってる雰囲気っていうのも僕も感じてました」

「やっぱり市川、ちょっと今日は調子悪そうに見えたんですけど、彼がやっぱり引っ張ってくれてるので、彼のチームなので。僕らも『勝ちたい、勝たなきゃいけない』っていうのはすごく感じていたので、チームの雰囲気としてはもうすごく、すごくいいです。やっぱりチームワークは“ナンバーワン”じゃないかなと思いますね」

ー中大出身の関取衆も来ていた、メッセージ等いただいたか
「僕自身には『やっぱり立ち合いのスピードは、格別だな』っていうふうに言ってくださったので、やっぱりもう分かってらっしゃるなというか。そこを褒めていただいてアドバイスをしてくださったので、今後の課題も含めて改善していきたいなと思います」

ー全国は2部スタート、今年の目標は
「やっぱり1部に返り咲いて、そこから1部優勝・インカレ優勝ですね。 両方の優勝をやっぱり目指すっていうのは、もうずっと言ってきた目標なので、そこをどうやって取り組むのか、どういう練習をしていくのか。環境とかに甘えずに自分たちで作っていけたらなと思います。 そしたら、おのずと結果もついてくるんじゃないかなと思います」

・今田選手
ー団体戦、ベスト8越えた要因は
「みんながつないで最後に持ってきてくれたんで。それに自分も答えることができて。うれしいんですけど、決勝に行けなかった悔しさもありますね」

ー準決勝敗れてしまった一番の感想
「ちょっとまだ自分がケガで一年ぶりの試合だったので、相手の方が場数を踏んでいて慣れていたので。次こそは勝ちたいなと思います」

ー金沢に向けて
「自分の相撲を見ていいところと悪いところを見つけて、次の試合で次のステップに進めるように頑張りたいです」

・竹田選手
ー団体戦の感想
「大学入って、初めて表彰台に残れたので、嬉しいです」

ー団体戦で1番良かった取り組みは
「東洋戦で東洋から1点取れたのが良かったと思います。今日は稽古で言われていたことを、監督に今日も言われたことをできたので、そこは良かったと思います」

ー今後の目標
「今日も東洋に負けたんですけど、2勝3敗で惜しかったので、インカレではあと1点取れるようなチームになりたいと思います」

 

田中康弘監督 一問一答◆

▲田村(左)にアドバイスを送る田中監督(右)

ー団体戦の結果をどう受け止めるか
「もったいないなと」

ーどういうところが
「実力は拮抗しているから、ここぞというところの勝負所、最後の今田とかが勝ち急いじゃったり、あそこ落ち着いていけば勝てたんじゃないかと考えると内容的にもったいなかったという感じですね」

ー悔しさの残るインカレから変化させたことは
「相撲に対して正直に真正面に向き合ってやれと。『負けたのがあれのせいだ、これのせいだ』とみんな人のせいにしたがるけれど、自分自身が弱かったことを認めて、一から鍛え直すことが大事だっていうのは言いました」

ー市川選手から吉野選手になぜ代えた
「市川が動き悪かった。キャプテンとしてのプレッシャーに、ちょっと体の動きが本当に悪かったから、よくない流れを変えられるのは吉野だなというのは元から思っていて。その中で、うちの5人の中で1番力出てないのが市川だったということですね」

ー今回の選手選考はどのように
「やっぱり強い順ですよ。うちはみんな拮抗してるんですよ、だけどその中でコツコツ努力している者、向上心のある者を使うっていう風には心がけています」

ーインカレに向けての意気込み
「去年悔しい思いをしたので、しっかり勝ち上がって、そこから一つ一つ勝負していけるようになったらいいなと思います」

◆試合結果◆

・団体戦

・予選1回戦

○中大3―2駒大●

・予選2回戦

○中大4―1国士大●

・予選3回戦

○中大3―2拓大●

・準々決勝

○中大3―2早大●

・準決勝

●中大2ー3東洋大○

順位▶︎①日大②東洋大③中大、東農大

 

・個人戦

竹田連汰朗(法2)→棄権

吉野一颯(文4)、田村吏玖(法4)→2回戦敗退

市川太陽(法4)、西本渉真(文3)、久保勇斗(文3)→3回戦敗退

今田光紀(法2)→4回戦敗退

 

ついに壁を打ち破った中央大学相撲部。
彼らが『ナンバーワン』と誇るチーム力で掴み取った今回の成果は、新たな壁を越えた先に間違いなく希望に満ちた未来が待っている、そう思わせるものだった。

◆お知らせ◆

次戦は7月20日(日曜日)に石川県・卯辰山相撲場で行われる第15回全日本大学選抜相撲金沢大会です。

(記事:小林想、松岡明希、紀藤駿太 写真:松岡明希、紀藤駿太)

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