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中大相撲部が団体戦で“準優勝”し2大会連続の表彰台入り! 田中監督「みんな丁寧に相撲を取り切れた」ー第15回全日本大学選抜相撲金沢大会

2025年7月20日 石川県・卯辰山公園相撲場

東日本インカレ3位入賞から約1ヶ月。
横綱大の里を輩出するなど、相撲が盛んな石川県で行われた今大会。中大相撲部は、
優勝候補の日大を破るなど大健闘を見せ、見事準優勝を果たした。

○団体予選

先鋒 兼田尚柔(法2)

二陣 今田光紀(法2)

中堅 竹田連汰朗(法2)

副将 山田晴ノ介(法1)

大将 田村吏玖(法4)

のフレッシュな布陣で挑んだ。

・予選1回戦(対金学大)

先鋒の兼田は体勢を崩される場面もあったが、冷静に対処しすくい投げで勝利した。続く二陣の今田も難なく押し出しで勝ち星を上げた。中堅の竹田は相手に全く隙を見せず、押し出しで相手を制した。副将の山田は相手の強い圧力に押され、押し出しで敗れた。大将の田村は吊り出しで危なげない取り組み内容で快勝した。4ー1で中大の勝利。

▲今田は押し出しで勝利をあげた

・予選2回戦(対日大)

兼田は相手を土俵際まで追い詰めたが、そこで体を入れ替えられ引き落としで敗れた。続く今田も相手の圧力に屈し、寄り切りで敗れた。ここで流れを変えたい場面で土俵には竹田。相手にはたき込みを狙うような場面が見られたものの、最後は押し出しで土をつけられた。副将の山田は、相手と立ち合いからしっかり組み合うことができず、上手出し投げで敗れた。大将の田村は寄り切りで唯一の勝利を収めた。1-4で敗北。

▲田村はこの試合、チーム唯一の勝利

・予選3回戦(対朝日大)

兼田は、序盤少し押し込まれるも、まわしを取り切り寄り切って勝利。続く今田は相手との突っ張り合いとなり、終始今田の得意な形で押し出して勝利。ここで勝てば勝利が決まる中堅戦では、立ち合いから相手の中に入り込み、一気に相手を土俵の外へ。寄り倒しで勝利を収め、3連勝で団体戦としての勝利を決める。
山田は相手と右四つで組み、投げの機会をうかがう。土俵際まで追い詰め、最後は下手投げで勝利する。全勝勝利を目指す大将戦、田村は立ち合いで相手にかわされかけるも、その後落ち着いて引き、はたき込みで勝利。5-0で全勝で勝利を収めた。

▲兼田は寄り切りで勝利

予選の結果、2勝10点・5位で決勝トーナメント進出を果たした。

 

○団体決勝トーナメント

・準々決勝(対東農大)

先鋒の兼田は立ち合いから劣勢で、一方的に寄り切られた。二陣の今田は持ち味の突っ張りが立ち合いから活き、相手もなすすべなく突き出しで勝利した。中堅の竹田は立ち合い互角。両者まわしをとる展開になったもの、相手の奇襲に合い外掛けにて敗戦した。
副将の山田は、監督から「肩の力抜いていけ」と声をかけられ試合に挑んだ。立ち合いから相手の圧力に屈し土俵際まで追い詰められるも、上手く体を入れ替えて勢いそのままに寄り切った。入学して初めての団体戦出場だったが「自分が負けたら負けだったので、つなげて良かったなと思います」と自身の相撲を振り返った。

▲大学初出場ながら、チームに貢献した山田

大将戦は予選全勝の田村。立ち合いから上手く入り込んでそのまま押し切るかと思われたが、相手も負けじと抵抗。しかし、田村の力が優っていた。押し出しで勝利し、3ー2で準決勝への進出を決めた。

・準決勝 対日大

準決勝の相手は予選で惨敗を喫した日大。何としても雪辱を果たしたい対戦だった。

先鋒の兼田は立ち合いでバランスを崩され、そのまま一気に土俵外に持っていかれてしまった。
続く今田も鋭い立ち合いを見せるも、相手にうまくいなされ敗北。あとがなくなった。
中堅の竹田は相手が攻めてくるところをうまくかわして叩き込みに成功。副将の山田は終始組み合う展開に。手に汗握る取り組みを制したのは、山田の機転の利いた判断だった。内掛けを決め、相手の重心を崩して仰向けに倒した。
星を2-2まで戻した中大の運命は、大将の田村に託された。立ち合い後はなかなかまわしを掴むのに多少苦戦するも、まわしを掴むと田村の怪力がさく裂した。土俵際での投げの打ち合いを制し、掛け投げで勝利。3ー2で決勝トーナメントに進出した。


▲掛け投げを決め、決勝進出に導いた田村

田中監督も「山田晴ノ介のあの日大の副将戦、あれは大したもん。だけど一番頑張ったのは田村かな。やっぱり2-2でしっかり全部取ったっていうのはでかいと思います」と笑顔を見せた。

・決勝 対日体大

決勝戦の相手は前回大会の覇者、日体大。

先鋒の兼田は、立ち合いで正面からぶつかるも、デルゲルバドにまわしを取られ寄り切られて敗戦。続く二陣の今田は得意の突っ張りの形にもっていこうとするが、相手に跳ね返され上手投げを決められ、2連敗で後がなくなる。中堅戦は「初めて中堅をやったが、楽しかった」と語った竹田。立ち合いから得意の突っ張りで、一気に押し出して勝利を収める。

▲竹田は決勝戦で唯一の勝利を挙げ、雄たけびを上げる

ここで勝って望みをつなげたい副将戦に山田が挑んだ。土俵際まで押し込まれ劣勢の中粘りを見せ、投げを試みるが不発。押し倒され、敗北を喫する。一矢報いたい大将戦。立ち合いで正面から組む形になるも、相手に土俵際まで押し込まれ寄り切られて敗戦。1-4で敗れ、金沢大会初優勝とはならなかった。

▲田中監督(一列目右端)と中大相撲部の力士と家族ら

 

◆試合結果◆

・団体戦

予選1回戦

○中大4―1金学大●

予選2回戦

●中大1―4日大○

予選3回戦

○中大5―0朝日大●

準々決勝

○中大3―2東農大●

準決勝

○中大3ー2日大●

決勝

●中大1―4日体大○

順位▶︎①日体大②中大③日大、拓大

 

「2部降格」の屈辱を味わった昨年のインカレの悔しさを、今年は歓喜に変えることができるのか。これまでとは一味違う相撲部が、インカレでは新たな歴史を刻んでくれるに違いない。

◆お知らせ◆
次戦は8月14日(木曜日)に青森県・十和田市相撲場で行われる全日本大学選抜相撲十和田大会です。

(記事:小林想、松岡明希、紀藤駿太、髙木麻央里 写真:紀藤駿太、髙木麻央里)

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