12月19~22日 駒沢体育館
参加資格を獲得したものだけが出場を許される天皇杯全日本選手権(天皇杯)。中大からは11人の選手が参加資格を満たして挑んだ。フリースタイル92㌔級の山根光司(法4)が3位に輝くも、その他に表彰台を上った選手はいなかった。
▲中大で唯一メダルを獲得した山根
1日目に出場したのは計6人。しかし翌日の決勝・敗者復活戦に進むことができた選手は0人と、厳しい現実が突き付けられた。2日目は3人、3日目は2人が試合に挑み、山根と村島克哉(法1)が3位決定戦に臨むことになった。
▲結果は5位と健闘した村島
村島は1回戦を7-4でリードして第2ピリオド(P)を迎えた。第2Pでは得点が一切動かずに残り10秒の場面。村島は成田(秋田県レスリング協会)に足をつかまれてピンチに陥ったが、何とか相手を振り払って勝利を決めた。続く準々決勝では、奥井(国士大)にテクニカルフォール負けとされたが、奥井が決勝戦に進んだため敗者復活戦に回ることになった。敗者復活1回戦は、8-6と第1Pまでのリードを守り切って勝利。そしてメダルを懸けた3位決定戦では昨年のチャンピオンである阿部(秋田県レスリング協会)と対戦するも、見せ場なく敗れ5位に終わった。しかし「全日本クラスの人と試合ができたので、いい経験になった」と村島。今回の経験を活かしてさらなる成長につなげる。
▲場外際で技を仕掛ける山根
「悔いのない技を仕掛けていこう」と天皇杯に臨んだ山根。いきなり準々決勝で6月に行われた全日本選手権優勝の大津(山梨学大)と対戦した。強敵相手に1点を先制するも、得点はこの1点止まり。その後は大津に逆転されて1-3で敗北した。「内容的に実力が離れていると思った」(山根)と。3位決定戦では横田(立大)を相手に3-0としっかり勝ち切って、銅メダルを獲得。学生最後の試合を白星で飾った。試合後、「結果を残さないといけないという重圧感から解放された」と率直な思いを語った。
▲1年間主将としてチームを引っ張った尾形颯(商4)
尾形主将は今年度のインカレ79㌔級で優勝した吉田(拓大)と対決した。試合は序盤から吉田に押し込められて、終わってみれば0-11の完敗。しかし「悔いはない」と自身のレスリング人生に区切りをつけた。「チームをまとめる難しさとか大変なことも多かったけど、うれしかったことや(レスリングを)やっていてよかったなってことが多かった」と話した。そして後輩たちには、年に1度行われるリーグ戦で「1つでも順位を上げてほしいな」とエールを送った。
山本監督は「11人出場できたことは良かった」と話したが、「内容を残すにはすべてを一段階、二段階上げていかないと厳しい」と語った。今後は新キャプテンになる八木海里(理工3)が中心となって再びチームを作り上げていく。数カ月後、今よりも数段たくましくなった彼らの姿が見られることに期待したい。
◆大会結果◆
フリースタイル
61㌔級
1回戦
●時田隆成(商2)0-5小川(日体大)○
70㌔級
1回戦
●伊藤朱里(法2)2―5鈴木(早大)○
74㌔級
予備戦
●尾形主将0-11吉田(拓大)○ ※テクニカルフォール負け
79㌔級
予備戦
○村島7-4成田(秋田県レスリング協会)●
準々決勝
●村島2-13奥井(国士大)○ ※テクニカルフォール負け
敗者復活1回戦
○村島8-6竹内(徳山大)●
3位決定戦
●村島0-11阿部(秋田県レスリング協会)○
→5位
86㌔級
●八木0-3村山(自衛隊体育学校)○ ※フォール負け
92㌔級
準々決勝
●山根1-3大津(山梨学大)○
3位決定戦
○山根3―0横田(立大)●
→3位
97㌔級
予備戦
●山中彬(経3)0-11園田(自衛隊体育学校)○ ※テクニカルフォール負け
125㌔級
予備戦
●赤城玲央(商4)2-3井上(徳山大)○
●武藤翔吾(法2)1-5山本(日大クラブ)○
77㌔級
予備戦
●宮川哲也(文3)0-10下山田(日体大)○ ※フォール負け
97㌔級
予備戦
○井上諒汰(法3)9-0佐川(神奈川大)● ※テクニカルフォール勝ち
準々決勝
●井上1-3天野(中大職員)○
◆お知らせ◆
次の大会は来年4月25・26日に行われるJOCジュニアオリンピックカップです。開催場所は横浜文化体育館になります。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部