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【縁の下の力持ち特集】第一弾 陸上競技部短距離ブロック 中川咲世・廣島和也

今シーズン、関東インカレ・日本インカレ4×100㍍リレー優勝、4×400㍍リレーでもそれぞれ3位2位入賞と学生スプリント界に大きなインパクトを残した中大陸上競技部短距離ブロック。集大成となった7月上旬の日本選手権リレーを終えて、檀上翔多郎(商4)や三井一輝(法4)、西山雄志(法4)ら最上級生が抜ける来年度に向けた歩みが少しずつ始まっている。シーズンが落ち着いた今、飛躍を影で支えてきたマネージャー陣は何を思いながら業務に取り組んできたのか。縁の下の力持ちたちの裏側に迫る。(取材は8月5日に行いました)

(聞き手・構成:日向野芯、琴寄由佳梨)


 

■中川咲世(総2)

①マネージャーをやろうと思ったきっかけは何ですか

大きくきっかけとなった出来事はないんですが、自分が競技をやっていたというのもあって、陸上関係で何かやりたいなと思っていました。陸上競技同好会に入るか迷っていたんですが、自分がやりたかったことは健康維持みたいな感じのモチベーションでやろうと思っていたので、自分だけでもできるなと。自分の時間を全部使うくらい本気になれるような活動をしたいと思ったのでマネージャーを志望しました

―陸上競技同好会に見学へ行って、陸上競技部にも見学に行って決めたんですか

陸上競技同好会は生活の主軸が別のところにあるじゃないですか。陸上競技を楽しむというスタンスでできるのは良かったんですが、自分がやりたかったことは突き詰めることだなと思って。マネージャーは選手の本気な部分に立ち会えるというか、そういうのを身近で感じることができるのは魅力だなと思いました

―ちなみに今も走られたりしている感じなんですか

そうですね、ちょっと今暑くてサボっているんですが(笑)時間ある時とか夜にバイトがない時とかは走るようにはしていますね

―一回でどれくらい走っているんですか

いつものコースがあって、そこを走っています。そこが確か5・5㌔とかで、気晴らしみたいな感じで走っています

―今も走っているとのことですか、中高でも陸上競技をやっていた感じですか

中学はバスケをやっていて、元々球技は苦手で克服したいなと思って始めた中でチームスポーツも経験できたので、それは自分の考え方にも良い影響を与えられたのかなと思っています。高校では走ることの方が得意だったので、陸上競技部に入ったという感じです

―ちなみに種目は

種目は800㍍と1500㍍をやっていて、それも初めの方に人数バランスが空いていたので(笑)

―駅伝には出ていましたか

駅伝も部員がそこまで多くなかったので、走ろうと思えば全部出れるみたいな感じでした。マイルとかにも出ていましたね

―中距離から長距離までマルチに取り組まれていた感じで

そうですね、レベル感は並くらいだったので。学校がそこまで強豪校ではなかったので、楽しみながらできたかなという感じです

―高校で中距離から長距離に取り組まれてきて、種目への親しみが深いと思うのですが、短距離のブロックのマネージャーを選んだ理由は

始めたきっかけもそうだったんですが、種目へのこだわりはそこまでない中で始めたので。観ていてかっこいいと思うのは花形の短距離ですし、長距離は特別好きでやっていた訳でもないんですよね

―見学や大会の動画を観ていて惹かれた感じですか

そうですね、一回体験に来たのがやりたいと思ったきっかけになりました。皆さんが走っている姿もそうですし、気さくに話しかけてくださったりとか、部員同士の関わりを見ていても、楽しそうな面と真剣にやっている面の両方があって、すごく素敵だなと思いました

 

②入部当初と現在でそれぞれの部への雰囲気は変わりましたか

やはり、各ブロックの練習の雰囲気はブロック長の引っ張り方で変わってくるのかなと思っています。純短距離ブロックでいうと、私が入った時は藤原(寛人=令7卒・現大和ハウス)さん主導で引っ張っているように見えていて、逆に三井(一輝・法4)さんは選手一人ひとりを気にかけて取り組んでいるんだなというのは、本人がどう思っているのかは分からないですが感じますね

―藤原さんは「俺が引っ張る」みたいな感じで

そうですね、リーダーという感じで。それもそれでやっぱりみんなが追いつきたいみたいな雰囲気で取り組めていたのかなと。私は選手ではないので、何とも言えないんですけど(笑)

―三井さんは後ろから見守るみたいな感じですかね

そっちの方に見えますね、藤原さんと比較すると

―選手の性格の違いがチーム全体の雰囲気に反映されている感じなんですね

そうですね、二人とも結果を出して背中で示す点は共通していて、本当にかっこいいところだなと思います

 

③中川さんが中心にやられている業務内容を教えてください

私はSNSに関わらせていただくことが多くて、特に大会シーズンだと結果の共有を主にやっていました。あとは写真も撮影しています

―インスタグラムを見ていても、イラストがかっこいいですよねインパクトあって。あれも中川さんが作られているんですか

そうですね、作ったりデザイン考えたりとかをしています。3位以上に入ったら投稿作ろうみたいに話していて、写真だけでもいいんですけど、せっかくなら注目されて欲しいと思いますし、選手本人のSNSでも使えるのかなと思って作っています

―もともとそういう作業が好きなんですか

やったことがなかったんですが、携わらせていただく中で自分なりにできないかなと思って、力を入れてやっています

―皆さんから話を聞く限り、自分からチャレンジできる環境だと感じたのですが、それは感じますか

そうですね、私が入部した時からで。4年生の先輩方はリーダーシップをそこまで発揮するタイプではなかったんですが、マネージャーを引っ張ってくれていたというか。言い方が難しいんですが、いつの間にか引っ張ってくれていたみたいな(笑)やりたいことをやらせてくれていたので、私たちも3年生の先輩方も色々とチャレンジができたのかなと思っていて。今は府川(日菜多・経3)さんと高柴(優美・商3)さんが取りまとめてくれていて、チャレンジしていることを形にする段階なのかなと思っています。二人とも頭の切れる方たちなので、それに追いついていけるように頑張らないとという感じです

―チャレンジを形にしていくというところで、実際に中川さんがやりたいことはありますか

インスタグラムでいうと、競技会をもっと活発にしていこう、もっと色々な人を呼んでいきたいみたいに部員が話しているので、そこで広報的な役割を担っていけたら、選手の手助けにもなっていいのかなとも思っています

▲中川はインスタグラムでの広報に力を入れて取り組んでいるという

 

④マネージャーとして活動していて大変なことややりがいは

難しかったことでいうと、マネージャー同士で色々な考えがある中で、そこがぶつかったりとかもあったんですが、逆に私はそこまで意見を言うタイプではなかったので、お互いが過ごしやすいようにバランスを取るのが少し難しかったですね

―アイデアや方針が活発に出てくる感じなんですか

先輩たちといたときに廣島とかは頭の回転がとても速くて、「こうした方がいいんじゃない」みたいな、私は後から「確かにな」と思うタイプだったので(笑)部を引っ張ってくれる人がいる中でそれを支える役割も必要かなと思います。何だか言い訳みたいになってしまっていますが(笑)

―その役割も大事ですよね、意見を出す機会は定期的に設けられるんですか

いつも(練習の)最初に集合するんですけど、集合してから練習が始まるまでは話したりしています。もちろん準備はするんですが、それが終わったら部活のこともそれ以外のことも話したりしています。意外とその時間が大事かもしれなくて、普段思っていることを何気なく話しているかもしれないです

―何でも言い合える関係はとても魅力的ですね。一方でやりがいはどういったことで感じますか

色々なところで感じるんですが、普段の練習でも選手は絶対にありがとうと言ってくれるので、そのように感謝の気持ちをもらえるとこっちもやっていて良かったなと感じますね。あとは大会で選手が喜んでいる姿を見ると報われて良かったと思います

 

⑤日々、選手とのコミュニケーションで意識していることは

偏りがないようには意識していますね。この人ととても仲いいけど、この人とは話せないというのはないように、一緒の練習だったら何気ないことを話したりとかですね

―選手とも適度な距離感は保ちつつも学年全体で遊びに行ったりとかはあるんですか

そうですね、去年私は行かなかったんですけど、選手同士で旅行に行ったりとか。大会の後とかはご飯に行ったりとかはしますね。疲れたからご飯行くみたいな感じで

―特にメンバーも偏りはなく

そうですね、こことここが絶対に一緒じゃないととかはないですね。分け隔てなく関わってくれている感じです

―2年生の世代のカラーとしては

多分他の学年よりとても強い結束というよりかは穏やかにまとまっている雰囲気だと思います

 

⑥平日の練習がある一日のスケジュールは

私が部活に出ているのが火、木曜日です。火曜日は授業が1、2、3限にあって、それ以降が練習という感じで、選手たちも授業があるのでそこで対応する感じで。木曜日は言語が1限にあるので、2限の間にこっちに来てサポートして、3限に授業受けてゼミという感じですね

 

⑦今シーズン、来シーズン含めて今後に期待の選手は

私の代の工藤匠真(法2)は普段の生活を見ていてもストイックで、生活の細かいところまで意識して陸上と向き合っていると思います。今はけがをしてしまっているんですが、彼ならまた復活してくれると思うので、頑張って欲しいです

―工藤選手は跳躍を観ていても、非常にイメージを大事にされているのかなって感じます。競技面でも繊細なところはありそうですね

「普段の生活からしても徳を積むじゃないけど、そういうことを意識している時の方がベストが出る。そこの1㌢が大事だから」とは言っていました

 

⑧最後に今後の目標・意気込みをお願いします

現状満足はしないで、先輩たちみたいにできることを一つひとつ見つけていって、選手たちが活躍できる環境づくりだったり、今以上に注目されていいと思っているので、駅伝部さんもすごいですが、短距離の選手たちもすごい選手ばかりなので、みんながもっと輝けるようにサポートできればいいかなと思っています。あとはSNSももっと活発にしていきたいと思います

 

■廣島和也(商2)

①マネージャーをやろうと思ったきっかけは何ですか

僕は高校時代も陸上競技部でマネージャーを経験していたので、中大の陸上競技部に入るために来たわけじゃないんですが、来た大学が中大だったというのもあって、OBの藤原(寛人=令7卒・現大和ハウス)さんであったり三井(一輝・法4)さんとかエケ(ジュニア瑠音・法3)さんであったり、同期だと黒木(海翔・法2)とか植松(康太・総2)という全国区で活躍している選手が各学年に所属しているというのもあって、そういうところが魅力的で、高校時代もやっていたし(大学でも)やろうかなという最初は単純な考えでした

―選手として陸上は経験しているんですか

経験したことがなくてずっとマネージャーです

―中学時代は何かスポーツの経験はあったんですか

バスケをやっていました(笑)高校でもバスケをやっていたんですが、途中からバスケをやりながら陸上競技部のマネージャーもやっていました

―高校でマネージャーを始めたきっかけ

コロナ禍で(部活を)対面でできなくてトレーニングしようとなった時に、陸上競技部と仲良かったんです。一緒に走ろうとなってやっていたらどんどん仲良くなっちゃって(笑)気づいたら陸上競技部みんなと同じメニューをやっていたりして。それが高校1年生の時だったんですが、2年生になって大会を見にきてほしいと言われて応援に行ってたりしたら3年生の時に陸上競技部のみんなから陸上競技部のマネージャーやってみないかと言われて、バスケをメインでやりながらも引退してからは陸上競技部のマネージャーをやっていたらはまっちゃいました(笑)

―廣島さんのパーソナリティが表れていますね

やっぱり元気なので!(笑) みんなと仲良くしに行くので、それで共同体に入るのはよくあるのでそれの1つかなと思います

バスケットボール部の選手から陸上競技部のマネージャーに転向したときのギャップはあったか

マネージャーは正直に言うといてもいなくても成り立つというのが極論で、その中でいかに自分のアイデンティティを築けるかというのが大事なことだと思っています。選手がメインというのは間違いないので、裏方に回ったというのを意識しながら求められることをやるというのは最初は難しかったです。始めは何をしたらいいのか分からなかったですけど経験が大事だなと思っていて、あとは自分が何が得意で何が苦手なのかという自己分析も。マネージャーは女性陣が多くて、自分は男一人という特性もありながらそういった面で自分が何ができるかを考えた時に男同士のコミュニケーションの取りやすさもありますし、体力的にも自分のほうがあるので声もかけるところで女性陣がどうしてもやろうと思ってもできないようなところを補うということもそうですし、逆に自分が先陣を切ってやるべきだなというところもこの1年でだいぶ見つけられるようにはなったかなと思います。悪く言えばでしゃばりなんですけど(笑)それがたまにいい面で発揮されることもあるのかなと思っています

 

②長距離ブロックではなく短距離ブロックのマネージャーを選んだ理由は

高校3年生の春に陸上部に入ってすぐにインターハイ予選が始まったんですが、そこでリレーとマイルと800mと競歩で自分の高校から出場して、進学校だったのでそれが稀というか大躍進で。それを経験したのが短距離だったからというのもありますし、単純に短距離がかっこいいなというその二つかなと思います。あと、高校時代に北信越の総体で、マイルで感動的なフィナーレを迎えてさあ全国だというときにぼこぼこにされて。そこで自分的にもマネージャーとしてもっとできることがあったんじゃないかと思った反面、自分のおかげで出れた部分もあったなと思ったんですが、大学陸上でリベンジするしかないなと思ってマネージャーとして続けられるなら続けたいなというので短距離を選びました

 

③入部当初と現在でそれぞれの部への雰囲気は変わりましたか

最初は大学1年生から見た3年生、4年生は怖いというか、かっこいいなという部分と実績のある方々でピリピリとした雰囲気で、高校時代はほんわかなみんなで楽しもうね見たいな感じだったので、そこの厳しさというかプレッシャーを感じる面はありました。同期のスポーツ推薦組は全員インハイ入賞者というすごい代に恵まれて、正直最初はテレビの中の人というか憧れの人たちが目の前にいると思って実感もわきませんでしたし、本当に自分が同じ世界にいられるのかなという不安があったような気がします。そこから1年間ちょっとを経て、同期も含め先輩後輩といっぱい関わって仲良くなって。友達でもないし家族でもなくて仲間という言葉で表すのも浅はかなくらい言葉で形容するのが難しいような特別な存在になりました。このチームは学年関係なくみんな仲良くてそういう存在が身近にいるなという感覚で入部当初から180度変わったなという感じがします

―自分のキャラクターを出せないとかはあったか

最初は逆に出しすぎちゃっていました(笑)すごい人たちがいると思ってテンション上がっちゃって、最初入部させてもらえなかったんですよ(笑)「そんなんじゃだめだよ」と言われてそこで1カ月くらい当時の副キャプテンだった藤井(和寿・令7卒)さんと、当時の主務の檀上(翔多郎・商4)さんにこっぴどく怒られて、そこでようやく自分で抑え込むというか、大人になることを徐々に覚えていきました。地元のノリとは違うキャラクターで今過ごしているんですが、大学陸上部に入って新しい自分が見つかったというか、けっこう閉じこもったという印象が自分の中ではあります。最初は自分の本性が通じなくていじめられてるのかなと思うくらいぼこぼこに言われました(笑)でも、今おとなしくなった身からすると(当時の自分は)化け物だったなと(笑)自分のキャラクターを出せないのがやりづらさはあったんですけど、自分がおかしかっただけだなと思っているので、そこは大人にさせてもらったなという感覚ですね。単純に女性のマネージャー陣の中に自分が一人でいるのもあって、僕はあまり気を使わないですけど彼女たちに気を使わせてしまうところもあると思うので、そこは気を使いながらどんどん大人の対応ができるようになっているかなとは思います

▲中大陸上競技部に入り、新しい自分を見つけたという廣島

 

④廣島さんが中心にやられている業務内容を教えてください

僕が、他のマネージャーの不得意なところを補うという部分では声を出す、動く、あとは体力的に余裕があるので授業がある期間、夏休みもそうなんですがより長く競技場にいるというのはすごく意識してやっています。例えば水曜日が全休なんですが、その日は朝から夜までずっと競技場にいて、来た選手全員に対応するとか、声を張る系の業務は僕がやったり、往復を伴う練習とかマネージャーが走らなきゃいけない業務とかは積極的にやっています。あとは準備や片付けとか、力が必要なこととか他のマネージャーがやりたくてもやれないようなことや自分がやったら選手にいい影響がでるだろうなというところを積極的に取り組んでいます。コミュニケーションを取るのは自分のほうがやりやすいと思うので、メニューを聞いたりとか雑談だったり練習の雰囲気作りとかはするようにしています

 

⑤マネージャーとして活動していて大変なことややりがいは

国士館大学とか筑波大学など学生のマネージャーがいなかったり、トレーナーすらいないという大学があったり、逆に東海大学や早稲田大学などトレーナーやマネージャーなど学生スタッフ陣が充実しているような大学もある中で、僕らは主務会計は選手がやっていてマネージャーの地位が部の中の役割としては低い方だと思います。なのでアイデンティティが確立しにくい組織ではあると思っていて、自分がどのように部に貢献できるかというのを見つけるのが今でもまだ迷走しているところです。自分が本当に部に必要なのかなというのを冷静に考えてしまうときもあったり、組織として結果を出さなきゃいけなかったりする中でマネージャーは直接結果につながることはできないので、停滞していた時期やチームの雰囲気が下がっている時に自分がそれを盛り上げられないとか雰囲気作りにも貢献できていないと思ってしまうときもあります。

逆に、いいところとしては、4継の関東インカレと日本インカレ制覇、マイルの全国2位などを経験して「ありがとう」とか「お前たちのサポートのおかげだよ」と言ってくれる選手もいっぱいいるところです。そんなことを言われなくても選手が結果出してくれるだけで本当に嬉しいですし、結果が出なくても自己ベストを出したとか怪我から戻ったとか選手の成長を直に見られるというのが嬉しいですね。その中でも1番嬉しいのは、日々の練習のちょっとしたところで動画10秒取ったとか氷渡したりしただけで「ありがとう」と言われることです。それをやられるためにマネージャーをやっているわけじゃないですが、1つのやりがいです。あとは自分は陸上が好きなので、好きなことに関わらせていただけるという現状に本当に感謝しています

 

⑥選手とのコミュニケーションで意識していることはありますか

試合があるときはその前に干渉しすぎず、試合がないときは中大らしい楽しい練習を作るとか、その時その時に合った雰囲気を作ることを意識しています。試合前だったら声のトーンを落ち着かせたりそもそも話しかけないとか、メリハリをつけたコミュニケーションを心がけています。特に冬期とかは大会がなくて、選手がモチベーションを保つのが難しい場合があるので、そういうときはプラスな言葉をかけ続けたりしています。調子がいい選手とか速い選手とかは何も声かけなくても自分の調子は分かっているのでポジティブに動いてくれるんですけど、調子が上がっていなかったり大事な大会前に上手くいかないとか怪我で低迷しているとか、そういう選手にポジティブな言葉をかけたいなと思いながら生活しています

―プライベートで選手と遊んだりすることは

ありますね。同期は仲がいいので旅行とか遊びに行くこともありますし、練習後にみんなで学食にご飯食べに行って雑談して気づいたら夕方になっていたりすることもあります(笑)インカレの後の解散期に去年は旅行行ったりもしましたし、大きな大会の後だと同期でご飯に行くことも毎回あるのでプライベートも一緒にいさせてもらうことが多いです

 

⑦平日には授業もあると思いますが、練習がある日の一日のスケジュールを教えてください

前期だと練習に出れるのが水曜日だけだったので、その日は入れる時間はずっといるようにしていました。他の曜日は授業がない時間はずっと外せない私用がなければグラウンドにいるようにしています。空きコマで練習する人がいるので、空いている時間も授業がなかったらずっと競技場にいるようにしています。土日は午前中に集合練習で、午後に練習がある人がいればそれまで残っていることもあります

―バイトとかはしていますか

しています!(笑)陸上競技中心の生活なんですが、その上で競技場使う人がいないとなったときにはそこにバイト入れることもしています。稼ぎは少ないです(笑)

 

⑧今シーズン、来シーズン含めて今後に期待の選手は

マネージャー的には全員に注目して欲しいんですが、一人の陸上が好きな人という面で2人挙げたいです。一人目が1年生の小室(歩久斗・法1)選手。今シーズン期待のルーキーとして全国的にも有名な1番手として中大に入ってきたんですが、初期に怪我してしまって関東インカレ、日本インカレで上げきれていませんでした。その後、日本選手権で久々の試合になって準決勝に進出して、その流れで臨んだ日本選手権リレーに出たら、他のところでちょっと落としちゃったという結果の2位だったんですが、完璧な走りと完璧な調整をして走り切ってくれました。それでも負けて戻ってきたときに他のメンバーは悔しさを見せている中1年生一人責任を感じて泣きながら戻ってきて。「来年からは関東インカレも日本インカレも日本選手権も全部取ろう」という話をして、そこで良い意味でルーキーらしくない責任感を感じて、僕らの代に黒木(海翔・法2)がいますが、彼が抜けてから中大を背負うのは間違いなく小室なので、その道筋が完全に見えたなというのがありました。小室は今シーズン以降も絶対に調子を上げてきて結果を残してくれるだろうなと思います。

もう一人は800mの濱野(拓弥・商1)。僕は富山で彼は石川の星稜高校出身で、北信越で合同練習をしたときに仲良くなりました。彼が高校2年生、3年生のときはクソガキなのに副部長をやってチームを荒らしてというすごい奴だったんですが、中大に来るならこうしたほうがいいよというのを星稜高校の顧問を通じてアドバイスをしていました。自分も中大でいろいろあったので大人になっておいたほうがいいよと(笑)800mブロックは関わる機会が少ないですが、彼のタイム的な成長とか精神的な成長を1番近くで見ている自信があります。北信越出身が少ないので同郷愛みたいなものもあって、こないだも今シーズン1分57台でずっとさまよっていたんですが、中大記録会で久々の55秒台を出して本当にうれしくて二人で抱き合って喜んでみたいな。もちろん同期も仲良いですが、地元のつながりが僕は好きで、そういった面で期待して注目しています

 

⑨最後に今後の目標・意気込みをお願いします

4年間で影を消せたらなと思っています(笑)マネージャーなので裏方に徹したいですが、まだ徹せられていないと思っています。声を出すとか走り回るのは良いことですが、それが普通だよなと思ってもらえるくらい選手に気づかれないくらいになりたいです。自分の中で貢献できているなという自覚があったり、たまに感謝されるくらいにできたりしたら自分の中では嬉しいですし、それが個人的な望みではあるんですが、自分がこのまま部にいさせてもらえるのであれば存在感を消したいなと思います(笑)チームになじんでマネージャーとしていい意味で徹せられたらなと思います。でももちろん闘志は燃やしつつ、感情をもっとコントロールできるようになれたらと思います

▲Cポーズをするマネージャ―と主務・会計の皆さん

 

今回は縁の下の力持ち特集と題して、日々マネージャーや主務・会計として業務に取り組まれている皆様にお話を伺いました。お仕事のやりがいや苦悩、今後の展望などを熱く語っていただきました。ご協力いただいた陸上競技部短距離ブロックの皆様、誠にありがとうございました!

 

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