2024年5月24日 明治神宮球場
チーム 123456789=RHE
中 大 101000000=261
青学大 000000001=161
[中]山口、今村、三奈木、岩城-野呂田
[青]児玉、中西、鈴木-渡部
[本]なし
◆スタメン◆
1[右]皆川 岳飛(経3=前橋育英)
2[遊]佐藤 壱聖(経2=東日本国際大昌平)
3[三]繁永 晟(商3=大阪桐蔭)
4[左]櫻井 亨佑(商4=習志野)
5[一]松嶋 晃希(経3=浦和学院)
6[指]伊藤 櫂人(文2=大阪桐蔭)
7[中]橋本 航河(文1=仙台育英)
8[捕]野呂田 漸(文3=秋田中央)
9[二]山本 聖(文4=鹿屋中央)
P 山口 謙作(商3=上田西)
厳しい日差しが神宮球場に振り注ぐ中、中大は勝てば優勝の望みが次戦に繋がり、負ければ青学大が3季連続優勝を目前で決める、まさに天下分け目の大勝負に臨んだ。試合は1回表に繁永の左越え適時打で1点を先制、3回表には佐藤壱の中適時打で1点を追加する。9回裏に青学大に1点を返されるも、リードを守って逃げ切り、優勝に王手をかけた。
初回、1番の皆川が左二塁打で出塁。試合後のインタビューで「ここ最近、調子が上がってきているし気持ちも入っている。突破口を開いてほしい、という意味で1番に置いた」と、期待を寄せた清水監督の1番起用に応える安打を放つ。続く佐藤壱の犠打で1死3塁としたところで打席には現在打点・打率ともにリーグ首位の3番繁永。「自分のところまで回してくれたので。クリーンナップに置いてもらっている以上はああいう場面でしっかり決めないと、と思っていた」と語った通り、青学大のエース・児玉のスライダーを捉え、打球はレフトフェンスに直撃。その間に皆川が生還し幸先よく先制に成功した。
▲先制点を挙げた繫永
その裏、中大の先発は監督が「今一番安定していて、試合を作れている」と太鼓判を押す山口。「先制点だけは与えないように、と思ってずっと粘りの投球をした」と試合後に語った通り、低めのコースをつく丁寧なピッチングで相手打線を切って取る。
▲安定したピッチングで試合を作った山口
3回表、山本が四球、皆川が左安打でそれぞれ出塁。1死一、二塁で打席には好調の佐藤壱。児玉(青学大)の3球目をセンター前に落とし、これが1点を追加する適時打となる。リードを広げ流れを引き寄せた中大。4回裏には野呂田が2回裏に続いて、果敢に二塁を陥れる青学大の盗塁を刺すなど、野手陣が好投を続ける山口を盛り立てる。
▲適時打を放ち追加点を挙げた佐藤壱
6回裏から中大は小刻みの継投策に移り、マウンドには連日安定感のあるピッチングを続ける今村拓哉(文4=関東第一)。得点圏に走者を置くも無失点に抑え、ピンチを切り抜ける。7回裏には今村に代わり三奈木亜星(商3=浦和学院)が登板し149㌔の直球を投じるなど、球威で青学大打線をねじ伏せ三者凡退に抑える。
続く8回、9回と中大は三者凡退に抑えられ、追加点を奪えないまま迎えた9回裏。青学大の1番藤原に内野安打で出塁を許すと、3番小田(青学大)が三奈木の投じた初球を右中間に運びその間に走者が生還。1点を献上し2死二塁としたところで中大は、先日の日大戦で無死満塁から無失点に抑える見事な火消しを見せた岩城颯空(経3=富山商業)にマウンドを託した。あと1アウトで優勝への望みが繋がるというこの場面で、打席には青学大の4番西川。ベンチから身を乗り出した選手たちも一球一球、息を呑んでマウンド上の岩城を見つめた。投じた6球目、打ち返された打球は右翼手・皆川のグローブに収まりここでゲームセット。前半のリードを守り切り、緊迫のロースコアゲームを制した。
試合後、先発の山口は「先制点をもらったり、盗塁を刺してもらったりとか守備でも、今日は野手に感謝している」と柔らかい口調で語り、チームの雰囲気の良さを感じさせた。先制点を挙げた繁永は「引いたら負けると思うので、チャレンジャー精神で積極的にやるだけだと思います」と優勝を決める次の一戦への意気込みを語り、リーグ首位の打点・打率を残していることについては「あんまり何も考えていないので(笑い)」と朗らかな表情をのぞかせた。
昨春、中大の最終戦は入替戦行きを争う最下位決定戦であった。長い冬を越えて迎えた今春。西舘勇陽(現読売ジャイアンツ)をはじめ、下級生のときから中大を支えてきた卒業生の穴を全員が「繋いで」埋め、団結力を十二分に発揮して勝ち点を積み重ねてきた。今春も残るはあと1試合。最終戦も全員が繋いで王者に立ち向かうならば、まさに「勝利は目の前」だ。
◆試合結果◆
〇中大 2- 1青学大●
◆お知らせ◆
次戦は5月28日(火曜日)に明治神宮球場で行われる対青学大3回戦です。
(記事:齊藤さくら、写真:髙梨晃世、中島遥、齊藤さくら)
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