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エース吉居・柴田 世界陸上へ向け標準記録突破に挑む!ーセイコーゴールデングランプリ陸上2025東京ー

2025年5月18日 東京・国立競技場

初夏の暑さの中、盛り上がる会場の熱気に包まれた国立競技場。5月18日、セイコーゴールデングランプリ2025が開催され、中大からは吉居駿恭(法4)と柴田大地(文3)が、9月に迫る世界陸上へ向け、標準記録突破を目指し、それぞれ3000m、3000m障害に出場した。


3000mは、トップが激しく入れ替わり、7名の選手が大会新記録を樹立するハイペースなレースとなった。序盤、佐藤圭汰(駒大)が前へ飛び出し、トップの外国人選手らに続いて集団を引っ張った。吉居は森凪也(OB・現Honda)の後方につき、集団中ほどで様子を伺いながらレースを展開。しかし、1000m手前で後方へ下がると、森からも離れ、苦しい走りに。1800m通過時には、先頭集団から完全に離れ、15位でフィニッシュした。

藤原監督は、吉居が出場した意図について、「ポイント獲得を目標としていた。とにかく上位でフィニッシュすることを目指した」とした上で、「一週間前の調整の出来が非常に良かったので、少し入れ込み過ぎた印象。もっとゆとりを持ってスタートラインに立たせなければならなかった。このレベルのレースに(チーム内から)複数人出られるようにし、練習から競り合う中で、このレベルを日常にしていかねばならない」と振り返った。

▲フィニッシュする吉居

3000m障害には、日本記録保持者の三浦龍司(SUBARU)が出場し、会場からも一際大きく歓声が上がった。柴田は序盤から集団中ほどの位置を守り、前方に三浦を据えたまま、先頭集団に食らいついた。途中、力強い走りで順位を押し上げ、2000mを4番手で通過。しかしその後、口が開き、疲れが見え始めると、徐々に遅れを取り、2400m過ぎで先頭集団から離れた。「ラスト勝負に絡めず、大きく崩れてしまったのは課題」と振り返った柴田は、8位でフィニッシュ。

故障明けのレースとなったことについては、「時期的に故障明けの言い訳は通用しないと考えているし、連戦でも安定して結果を出すために練習は積んでいる」と語り、エースとしての覚悟を見せた。

藤原監督も「2000mを5分35秒で通過でき、残りをペースアップできれば、という展開まで持って行けたところに成長を感じた。ラスト1000mは実力の差が出たが、世界陸上に向けてはチャレンジあるのみなので、引き続き前向きに取り組んでもらいたい」と評価し、背中を押す。

▲ハードルを超える柴田

全日本予選会を目前に控えた中での今大会。藤原監督は「チームとして上期最大のターゲットレースなので、全戦力を上げて挑む」と意気込む。駅伝でもトラックでも高い目標を掲げ、走り続ける選手たちの足は、止まることを知らない。

 

◆大会結果◆

男子3000m

⑮吉居駿恭(法4)8分05秒40

男子3000m障害

⑧柴田大地(文3)8分30秒62

 

(記事:藤本佳野、写真:琴寄由佳梨、日向野芯)