2025年8月24日 北海道・札幌市円山球場
ついに念願の頂へたどり着いた。強敵を次々と破り迎えた決勝。相手は関東大会準優勝を果たし、全日本初優勝を目指す立大。序盤はし烈な投手戦が展開されるが、4回に岩井大和(経4)、大森燦(商2)が均衡を崩し、5回と合わせて一挙5得点で立大を引き離した。最終回は2年連続で大山北斗(商4)が登板。最後の打者を三振に抑えると選手たちはマウンド上で歓喜した。優勝は通算で14回目、また2012年以来13年ぶりの連覇も達成した。
先発は三浦凌輔(商3)。立大の先発も三浦と偶然にも「三浦対決」が実現した。初回から両者は互角に投げ合い、スコアボードには0が並ぶ。中大は3回まで無安打に抑えられてしまい、流れを引き寄せられない。
▲先発登板した三浦
均衡が崩れたのは4回、相野七音(文4)がレフト線へ安打を放つと犠打と敬遠で2死一、二塁と先制のチャンスを迎える。打席には2日前の国士大戦で決勝点を呼び込んだ岩井大和(経4)。1ボール1ストライクからの3球目を捉えると、ショートが後逸。相野をかえし、ラッキーな形で先制した。さらに2死一、三塁から大森燦(商2)も適時三塁打で2人をかえし、3―0と点差を広げた。
▲チャンスをものにした大森
中大は5回にも試合を動かす。2死二塁と得点圏にランナーを置くとルーキー長野凪斗(経1)が適時打で1点、直後の吉井愛斗(経3)も適時二塁打で長野をかえし、さらに1点を追加。5―0と立大を突き放した。
▲初ヒットがタイムリーとなった長野
5点の援護をもらった三浦は相手に二塁すら踏ませず、6回を投げ切って無失点で後続に託した。二番手は葛西陸(文1)。三浦が築いたペースを崩すことなく被安打はわずか1、打者4人でイニングを終えた。8回に三番手の西岡汐輔(商4)が2死から満塁とされてしまい、大山北斗(商4)にマウンドを譲る。大山は直後の打者に初球をセンターへ運ばれ2点を返されてしまうが、慌てず次の打者をゴロで抑え乗り切った。
▲全国決勝の舞台でも強みを見せたルーキー・葛西
9回は2年連続で大山が登板。昨年の最終回は危なげないピッチングだったが、今年は違った。三振とゴロで早々と2死に抑え、最後のバッターを迎える。ベンチや背後を守るチームメイトらのエールに応えるように5球目を渾身(こんしん)のストレートで見逃し三振に斬って、試合を決した。抑えた瞬間選手たちはマウンドへ駆け寄り、マウンドに歓喜の輪を作った。
▲相野主将を胴上げする選手たち
監督就任3年目で初めて手にした連覇に小泉監督は「選手たちには本当に感謝しかないですね」と選手たちを労った。さらに「また来年全日本の切符を取って、このステージに上がれることを目標に」と早速次を見据えていた。
連覇達成には13年を費やした。元号も変わり、コロナ禍を経てようやくたどり着いたゴール。しかし、彼らにとってはあくまで「通過点」。次に目指すのは史上初の3連覇。過去にとらわれず、これからも目の前の1戦に全力で戦っていく。
▲準硬式野球部の皆さん
◆試合結果◆
〇中大 5-2 立大●
チーム 123 456 789 計
立 大 000 000 020|2
中 大 000 320 00×|5
(記事:大日方惠和 写真:浅野詩多)
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