2025年10月13日 島根・出雲大社~出雲ドーム
「3位以内」を目標に臨んだ今大会は、まさかの幕切れとなった。1区岡田開成(法2)は残り1kmからのロングスパートが炸裂し区間賞を獲得。そのまま主導権を握るかと思われたが、続く2区の濵口大和(法1)が失速して10位後退。3区以降は10000m27分台の3人を擁し、巻き返しが期待されたがかなわず。10位でのフィニッシュとなった。
▲中大は10位でのフィニッシュとなった
◆大会結果◆
①國學大 2時間9分12秒
②早大 2時間9分50秒
③創価大 2時間10分5秒
⑩中大 2時間12分43秒
1区 8.5km 岡田開成(法2)23分28秒 区間賞
2区 5.8km 濵口大和(法1)17分13秒 区間11位
3区 8.5km 溜池一太(法4)24分50秒 区間7位
4区 6.2km 吉居駿恭(法4)17分43秒 区間7位
5区 6.4km 佐藤大介(文2)18分7秒 区間3位
6区 10.2km 本間颯(経2)31分22秒 区間10位
駅伝戦国時代。青学大、駒大、國學大、早大に並び、トラックで随一のスピードを誇る中大は「5強」の一角として目されていた。
周囲の期待も高まる中、スターターを任されたのは岡田開成(法2)。今季日本選手権5000mで決勝進出を果たし、主軸としての位置を固めた2年生はそのレース巧者ぶりを遺憾無く発揮した。序盤から縦長の集団で進んでいった中、レースが動いたのは残り1km。「自分の武器を作りたくてロングスパートの練習をしていたので、それが上手くハマりました」と語る通り、周囲も反応できない鋭いロングスパートで真っ先に中継所へ飛び込んだ。レース後は「全国の駅伝で区間賞を一度も取ったことがないので素直にうれしい」と初の殊勲に喜びの表情を見せた。
▲ロングスパートが炸裂した岡田
続く2区を任されたのは、注目のルーキー濵口大和(法1)。上半期は不調に悩まされたが、TrackNightViennaや絆記録会では復調ぶりをアピールする中での起用だった。勢い良く飛び出した濵口だったが、序盤から帰山(駒大)や山口(早大)に抜かれるなど、リズムに乗り切ることができず、10位で溜池一太(文4)へと襷(たすき)を託した。
▲ほろ苦いデビュー戦となった濵口
続く3、4区は戦前に藤原監督が「軸になる」と言及していた溜池と吉居駿恭(法4)。ともにチームをけん引してきた二枚看板でも、悪い流れを断ち切ることは用意でなかった。ともに不完全燃焼の区間7位でレースは終盤戦へ。
▲溜池は日本人3位も流れを変えることはできなかった
▲不完全燃焼に終わった吉居
チームとして苦しい状況下において、光明をもたらしたのはもう一人の2年生佐藤大介(文2)だった。厳しい暑さとアップダウンという環境の5区で粘走。区間3位でアンカーにつないだ。
▲苦しい中健闘を見せた佐藤大
最終6区を務めたのは、今季日本選手権へ5000mと10000mの2種目で出場した本間颯(文3)。中間点では前を行く帝京大を捉えて8位に浮上するも、その後は後続から追い上げた黒田朝(青学大)にも抜かれて10位でのフィニッシュとなった。
▲帝京大の前に出る本間
レース後、チームの走りについて問われた岡田は、「誰も悪くはなく、流れが作れなかったことが単純に良くなかった」と口にした上で、次戦以降に向けては「チームが勝てないと意味がないので、次は全日本に向けてしっかりとリカバリーを取って、チームでみんな勝てるように頑張りたいと思います」と表情を引き締めた。
例年以上の走り込みを敢行している中大にとって、次戦以降はまさに正念場。彼らの今後に注目していきたい。
(記事:日向野芯 写真:大日方惠和、手代木幸、功刀萌恵、大畠栞里、藤本佳野、庵原悠史、酒井奏斗、要明里沙、日原優、村野風珈、遠藤潤、琴寄由佳梨、山﨑響)
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