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一時16点リードも逆転負け。1部昇格には4点及ばず―関東大学ラグビーリーグ戦1・2部入れ替え戦

2025年12月13日 埼玉県・熊谷文化公園ラグビー場

須田龍之介(法3)のキックによって戦いの火蓋が切られた入れ替え戦。吉田晃己(法2)のペナルティキックで先制した中大は、取っては取られての攻防を制し、3点リードで折り返した。後半も中大が主導権を握り連続トライ。一時は16点差にまでリードを広げた。しかしながら、後半30分以降、日大の猛攻によって点差が急速に縮まっていく。試合開始から81分、とうとう2点差に。日大のトライによって試合は幕を閉じ、中大は1部昇格を逃した。

 

〈前半〉
前半4分、吉田晃がペナルティキックで先制。中大は幸先のいいスタートを切ったかに思われた。しかしその2分後、モールで押され、トライを決められてしまう。

▲先制点を挙げる吉田晃

中大も主導権は譲らない。迫中一斗(文3)、須田、久保田泰綺(文3)とパスをつないでゲイン。久保田のキックパスが阻まれ、得点は叶わなかったものの、プレッシャーをかけていく。そして、前半10 分、鈴木敦士(法3)がゲインし、吉田晃がトライを決めた。

▲ディフェンスに阻まれながらも前進する鈴木

さらに、日大のラインアウトの連携ミスから獲得したボールを蹴り上げて敵陣へ侵入。ラインアウト後、須田、田積智陽(法4)とつなぎ、吉田が2度目のトライを挙げた。

▲トライを決める吉田晃

その後は陣取り合戦へ。両者敵陣に足を踏み込む機会を狙う。均衡を崩したのは日大。強烈なタックルで突破を許すと、強靭なフィジカルを持つ相手に対処できずトライを奪われた。さらに、タックルを受けたはずみに、ボールが久保田の手から離れて日大へ渡ると、日大はランでビックゲイン。再びトライを許し、逆転されてしまう。このまま前半が終了するかに見えたが、前半40分、須田がインターセプト後、そのままグラウンドを駆け抜けてトライ。3点のリードを奪って折り返した。

▲トライラインへ駆け込む須田

▲ハイタッチをかわす松沢和輝(文3・左)と須田

 

〈後半〉
後半7分、久保田がディフェンスを2枚かわしてトライを奪取。中大を勢いづける。

▲懸命に進む久保田

▲ガッツポーズを見せる久保田

ますます攻勢を強める中大。須田の絶妙な位置へのキックで敵陣へ足を入れると、このチャンスに「中大中大」と客席からコールが起こる。後半14分、須田が3枚のディフェンスが立ち塞がる中、飛び込んでトライを決めた。

▲トライラインに飛び込む須田

▲拳を握る須田(左)と、笑みを浮かべる田積(中央)と松井寿樹(総4)

さらに、日大がスクラムを崩すしたとみなされて、中大はペナルティを獲得。久保田がキックを決めて、点差を16点にまで広げる。後半25分に失点するも、その3分後、ハーフライン付近から須田が激走。トライを奪い、中大が勝利を決定づけたかに思われた。

全力疾走の後トライを決める須田

ここから日大の反撃が始まる。後半32分、モールで押し込んでトライ。加えて、個の力でも前進。中大のオフサイドが後押しし、トライに成功。2点差にまで詰め寄った。既に80分を経過していたため、ボールを場外に出すことができれば中大の勝利が決まるが、日大は粘り粘る。ディフェンスが手薄になった左サイドから突破。中大も防御にかかるが、そのはずみにこぼれたボールを日大が抑えてトライ。このプレーで試合は終了し。中大は逆転負けとなった。

▲悔し涙を流す百瀬主将(理工4)

膝から崩れ落ち茫然としたり、堪えきれずに涙を流したり、それぞれ悔しさをにじませた選手たち。1部昇格が目前まで迫っていただけに、その悔しさは計り知れない。しかし、昨年より1部へ近づいたと捉えることもできる。3度目の正直、来年こそ昇格する姿が見たい。

◆試合結果◆

●中大40(22-19、18-24)43日大○

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(記事:福田菜緒、写真:野田将吾、小林陽登)