2026年スローガン「束」の下、安田淳平主将(商4・聖光学院)率いる中大硬式野球部は9月7日に開幕する東都大学野球リーグ戦に臨む。昨季は苦しい状況を乗り越えて1部に残留し秋季リーグ戦で悲願の優勝を目指す選手たちの、開幕前の心境に迫った。(取材は2026年8月31日に行いました)
第3回は藤本陽毅(文2・京都国際)選手、髙橋徹平(文2・関東第一)選手、山野井寛大(経2・横浜隼人)です!
藤本陽毅(聞き手、構成:紀藤駿太)

▲守備で好プレーを見せる藤本
──春季リーグ戦を振り返っていかがでしたか
「春リーグは、まあチームとしては残念な結果というか、4位ということで残念な結果だったんすけど、でもなんか4位だったんですけど、本当に秋に向けての収穫のあるリーグ戦だったなっていうのが全体的な感想で、個人としても結果とかは全然出なかったんですけど、立正戦の2戦目で、自分が猛打賞を打って、7連敗を止めたきっかけになれたと思ったんで、そこが本当に入替戦に行くか行かないかみたいな大事な試合だと思ったんで、そこはよかったなと思ってます」
──藤本選手の春季リーグ戦で一番印象に残った試合となると
「そうっすね、立正戦での猛打賞。たまたまですけど、打った日ですね」
──あの日守備でもファインプレー、ショートの後ろのフライ捕られたりとか
「そうですね、守備でも貢献できて、その時、西村一毅(商1・京都国際)がピッチャーだったんで、高校一緒の後輩と一緒にその試合を盛り上げられたっていうか、作れたっていうのは、ほんとに良かったなと思ってます」
──西村選手みたいに高校から一緒だったりすると特別な思いとかありますか
「そうですね、あいつが投げてる時、寮とかでも一緒の部屋なんですけど、もうずっとふざけてるんすけど、マウンドに立った時の表情っていうか、頑張ってる姿を見ると、こいつのためにも守ってやらないといけないなっていうことを思わせてくれる存在なんで、すごいなと思ってます」
──春季リーグ戦、苦しい中でしたけど藤本選手がリーグ戦期間中に大切にしていたことなどはありますか
「とりあえず自分は守備の人なんで、エラーとかしちゃったんすけど、チームの失点を防ぐためにも、絶対その自分の守備でミスをしないようにっていうのは、一球一球心がけてました」
──この夏の間に取り組んだことって何かありますか
「バッティングを、チームバッティングができるようにって頑張ってたんすけど、なかなかその自分の思うような結果が出ないっていうのも、まあ自分の実力不足なのはもちろんなんですけど、やろうとは思ってたんすけど、そこ結果がついてこなかったって感じです」
──チームバッティングというと、右方向だったり
「右方向だったり、ヒットとか長打を打てる打者じゃないんで、バントであったり、エンドランであったり、そういう少しでも自分が犠牲になってでも、チームのためになれるようなバッティングっていうのがしたかったんすけど、まあそれもあんまりうまくいかず、成長のない夏の期間でした」
──誰かからアドバイスとかもらったりとかされました
「監督、コーチとかからはずっと教えてもらってたんすけどって感じですかね」
──普段誰と練習することが多いとかってあったりしますか
「下山(大楽=経2・北海道栄)なんですけど、はい、一緒にティーしてました」
──内野のレギュラー争い激しいですが、自分のアピールしたい武器とかってありますか
「試合で使える守備っていうのは、僕が誰よりも得意だと思ってるんで、まあその守備の面では、少し雑な部分はあるっすけど、誰よりもピッチャーを助けられる自信っていうのはあります」
──フットガードに春季リーグ戦から「シゲ」って書いてあるものを使っていたと思うんですけど、あれ繁永晟(令8卒・現東北楽天ゴールデンイーグルス)選手が使っていたものだったりしますか
「シゲ(繁永晟)さんは地元が一緒で小学校の頃、知り合いじゃないんですけど、1回助っ人みたいな、少年野球にレベルの高さを見せに来てくれたっていうか、知り合いがいたんで、僕の先輩がシゲさんと一緒のホークスジュニアで、そのホークスジュニアの先輩がシゲさんのこと連れてきてくれて、少年野球チームに。そこで1回知ってたんで、つながりもあって仲良くさせてもらってて、そこでその道具とかももらったりしました」
──元々大学入る前から、つながりがあった感じですか
「僕はほぼないですけど、別に知り合いとかでもないっすけど、僕だけが知っててみたいな。僕だけ来てくれたことを覚えてたんで、覚えてて大学に入ってその話をしたら、『あーあったなー』みたいな、そんな感じで、はい。思い出してくれたりしました」
──この秋季リーグ戦で中大のキーマンになる選手は誰だと思いますか
「橋本航河(文3・仙台育英)さんですかね。1年の頃新人王をとって、結果出してたんすけど、2年、3年の春まで、スタメンとかも結構外れてて、あんまり結果とか出てなかったんすけど、今回の夏の期間の試合で、なんか本当に橋本航河らしいバッティングが戻ってきてる感じがして。なんか見てても本当にすごいなと思いましたし、なんか打ってくれるだろなっていう期待感っていうのがすごく最近あるので、このまま行けば彼がキーマンになってくれるんじゃないかなと思ってます」
──初戦が青学大戦ですが、どういうふうに戦っていきたいですか
「チーム力っていうところで、上回っていけば、試合も自分たちのペースでいけると思いますし、そういうところで勝負するしかないって思ってるんで、やることしっかりやって、自分が犠牲になってもランナー進めたりとか、そういうことができれば、ピッチャーは良いんで、勝てると思うんで、そういうところで戦っていきたいなと思ってます」
──東都の中で対戦してみたいピッチャーはいますか
「中崎(国学大)とは戦ってみたいっすね。高校一緒なんで」
──この秋季リーグ戦の意気込みを個人とチームでそれぞれいただきたいです
「チームとしては、リーグ戦優勝っていうのを目指してやっていきたいし、4年生は今年ほんとに頑張ってた代なんで、4年生のためにも絶対に優勝したいなと思ってます。個人では、まあ打てるようになったら、リーグ戦の期間中にしっかり練習して打てるようになったらいいですけど、打てないなりにもチームのためになる仕事っていうか、守備は100%を目指して、バッティングでは粘ったりとか、ピッチャーに球数投げさせたりとか、ランナー送ったりとか、エンドランとかも、しっかり一発で決めてチームに流れを持って来れるようなバッティングをしたいなと思ってます」
◇藤本陽毅(ふじもと・はるき)◇
学部学科:文学部・人文社会学科
身長体重:170㌢・74㌔
出身高校:京都国際高校
髙橋徹平(聞き手、構成:比留間柚香)
▲第4節でのけがから復帰し、本塁打で1部残留を引き寄せた髙橋徹
──春季リーグ戦を振り返って
「チームとしては最下位争いをしてなかなか思うような結果にはならなかったんですけど、最後勝ち切ることができてまだ1部でプレーすることができるので、それは良かったのかなと思います」
──最終戦で貴重な同点弾が出ましたが、あの打席を振り返っていただけますか
「ずっと4番を打たせてもらっていて、一度けがでま怪我で出られない試合とかもあったので。そこで(復帰後に)4番としての役割を果たそうと思って打席に入ったので、結果につながってくれて良かったなと思います」
──チームの苦しい状況が長く続いたリーグ戦でしたが、その中で髙橋選手が大切にしていたことは
「だめだった時とか気持ちが落ちることがあるんですけど、やっぱりそこをいかに早く切り替えられるか、次につなげられるか、ですね。悪いことばっか続いていたので、そういうのを意識して積極的にみんなに声を掛けるようにしていました」
──声を掛ける中でチームが変わったなと感じた瞬間は
「変われなかった結果が7連敗につながってしまって。でもやっぱり勝てばチームの雰囲気も変わったので、あそこ(対立正大2回戦)で1勝できたのは良かったのかなと思います」
──けがをしてグラウンドを離れた期間はどのようなことに気を付けていましたか
「いかに早く復帰できるかっていうのだけは考えてて。やっちゃいけないことを医者に聞いてそれを徹底してやらずに、いかに早く治せるかっていうのを意識しました」
──4番を務める中での離脱でした。どのようなことを考えて試合を見ていたのですか
「とにかく勝ってくれって。勝ち点1取らないとまずい状況だったので、本当にとにかく勝って勝ち点を取って、復帰した時に自分が試合を決められるようにしたいなと思ってました」
──春季リーグ戦を終えて感じたチームに足りないものとは
「最初から熱量あったと思うんですけど、いまいち試合に入り込めてなかったというか。『まだ大丈夫、まだ大丈夫』っていう、その積み重ねがあんまり良くなかったのかなと思います」
──春季の課題をもとに夏の間取り組んだことは
「基礎から見つめ直してることはしてますね。守備で言えば取ってから投げる動作。しっかり割って取って投げたりとか。あとはバッティングで言えば上半身の使い方を1から見直しました」
──もらったアドバイスで印象に残っているもの
「股関節の使い方とかですかね。監督からもらったアドバイスです」
──監督からはよく直接アドバイスをもらう?
「そうですね、結構直接アドバイスしてもらうことは多いですね」
──夏の間の練習はどなたと
「自主練する時はだいたい青木勝吾(文2・中央学院)とティー(バッティング)やったりとかしていて、それ以外は結構みんなと関わってきたのかなって。やっぱり色んな人と関わることによって色んな引き出しだったりとか、その人にはその人なりのやり方があるって思ったんで、いろんな人に聞いたり色んな人と練習をしたりするようにしました」
──後輩と練習することも?
「あんまり練習一緒にやることはないですけど、日頃は結構関わってます」
──誰が一番仲が良いのですか
「やっぱ坂本(慎太郎=文1・関東第一)じゃないですかね」
──高校からの仲で
「そうですね。あとは、坂本以外って言われたら一毅(西村一毅)ですね」
──野球の話はしますか
「坂本は結構バッティング(について)聞かれたりとかするんで、その時には答えてますけど、それ以外はやっぱりそんなに野球の話はしないですね」
──試合中に身に着けているエルボーガードは伊藤櫂人(文4・大阪桐蔭)選手のもの?
「そうです」
──いつごろ譲り受けた
「春が始まる前ですね。やっぱ縁起がいいじゃないですか」
──髙橋選手からお願いした?
「そうですね。自分もSSK使ってて櫂人さんもSSK使ってたんで、『エルボーないんですけど余ってるやつないですか』って言ってもらった感じです」
──伊藤櫂選手の反応は
「『あるよ、いいよ全然あげるよ』って言われました」
──身に着けることでモチベーションになっている?
「リーグ戦で(伊藤櫂が)打ってるイメージしかないんで、着けてたら(自分も)打てそうだなっていう風に思います」
──伊藤櫂選手は髙橋選手にとってどんなプレーヤー
「守備も軽快ですし、やっぱりバッティングがここぞというところで打つのでそういうところに憧れますね」
──秋季リーグ戦、自分のここを見ろ
「やっぱ長打力は持ち味なんで、ホームランや長打を見てほしいなって思います」
──最後に意気込みをお願いします
「優勝できるように頑張ります」
◇髙橋徹平(たかはし・てっぺい)◇
学部学科:文学部・人文社会学科
身長体重:180㌢・90㌔
出身高校:関東第一高校
山野井寛大(聞き手、構成:寒田理菜)
▲初スタメンマスクを被った山野井
──春リーグを振り返っていかがですか
「春自分何回か試合出たんですけど、全くチームの役にも立てなくて。勝てるキャッチャーを目指してずっとやってるんですけど、それが達成できなかったというか、現状として自分がキャッチャーで行った試合勝てなかったので。多分そこは秋に向けて、もう一段階成長しなきゃいけないな、と思った部分ですし、チームとしても苦しい状況だったので、まあそれを乗り越えたので、秋はいい状態でチームの優勝に向かって自分もそのピースとなれるように頑張っていこうかな、と思いました」
──春休みはどのような準備をされていましたか
「春休み。春休みはもうずっと野球やっていて、ウエートだったり食事とかでやっぱりトレーニングして体を作りながら、まだ自分ベンチも入ったこと無かったので、それに向けてベンチ入れるように、一試合一試合、練習一球一球に、質だったり正確性を求めて、春休みはずっとやっていました」
──新妻恭介(文3・浜松開誠館)選手との正捕手争いの中で工夫したことはありますか
「やっぱりあの自分は新妻さんに比べて打撃の部分では弱いと思ったので、どうやって出るかって考えた時にやっぱりピッチャーをリードする力だったり、いかに失点を少なくできるかが自分のキャッチャーとしての特長だと思っていたので。さっきも言ったんですけど、やっぱり勝てるキャッチャーを目指して、自分はそこを目標にして、新妻さんを越そうと思っていました」
──青学大1回戦での公式戦初安打を振り返ってみていかがですか
「打席立つ前からいいイメージできていて、打席入った時にはあ、なんか打てそうだな、っていういいイメージが湧いていたので。練習の時からリーグ戦を想定してやっていましたし、そこでオドオドせずに打席に向かえたっていうのは、打てた1番の要因なのかな、と思っています」
──青学大2回戦では、初スタメンマスクを経験されましたが、そちらは振り返ってみていかがですか
「あんまり緊張しなかった、っていうのが一番で。楽しめた。試合には負けてしまったんですけど、試合前とかずっと楽しみで、それこそ緊張して眠れないとかもなかったですし、俺がこのチーム変えてやるぞ、くらいでの意気込みで出来たので、結果負けてしまったんですけど、すごい楽しかったな、という印象だと思います」
──春リーグで一番印象に残っている試合はありますか
「亜細亜戦。サヨナラ負けした亜細亜戦で。自分は途中まで出ていて、途中からキャッチャー変わったんですけど、最終回、ああいう形から逆転されるのは、野球の怖いところでもありますし、そこは自分が最後までキャッチャーで出られなかった悔しさ、みたいなのはあったので。そういう時に、やっぱり自分が1試合通してキャッチャー(マスクを)被って勝ちたいな、と思っていました」
──春季リーグ戦を踏まえて、夏休みに何か取り組まれたことはありますか
「ずっと春の記憶というか、感覚とかが残っているので。どういうふうに負けた、とかどういうふうな配球をした、とか。自分のミスもすごく覚えているので、そこは忘れることはなかったですし、それに向けてリーグ戦の時の景色も覚えていたので、自分の中でイメージトレーニングはよくしました」
──夏のオープン戦でさらに正捕手争いが激化していたイメージですが、それについていかがですか
「自分の番が来たらやるだけだと思っているので。スタメンじゃなくても後からでも、いつでも準備はできているという、最高の準備で試合に臨めるように、毎日準備しています」
──ご自身の強みはどこですか
「ピッチャーのいい所を引き出す部分だと思います」
──夏休みで一番成長を感じた投手はいらっしゃいましたか
「えっと…(少し考えて)結構多くはいるんですけど、一番印象に残っているのは、加藤(佑都=商1・長野商)。1年生の加藤っていうピッチャーなんですけど、春はメンバー争い、ピッチャーのメンバー争いに全然入ってこなかったような子なんですけど、ずっと地道に努力していたのを見ていましたし、その中でしっかり結果が着いてきて、まだ投げるかは分からないんですけど、秋のリーグ戦で活躍しそうだな、自分と組んで抑えたいな、みたいなのはあります」
──秋季リーグ戦でご自身の見てほしいポイントはありますか
「表情、仕草。そこですね。キャッチャーとしての仕草、見て欲しいです」
──秋季リーグ戦の中大のキーマンはどなただと思いますか
「ベンチにいても、スタメンで出たとしても、僕がキーマンになります!」
──中大が秋季リーグ戦で優勝に向かっていくために必要なものは何だと思いますか
「チーム力っていうのは、新チーム始まってからずっと意識してやってきたので、そこは試合になった時にどれだけいつも通りを出せるのか、というのは大事かな、と思います」
──日々のルーティンや験担ぎは何かありますか
「もうずっといいイメージをする。寝る前も、例えば球場に向かっている時も、キャッチボールをしている時とか、ずっといいイメージをする。勝ったイメージとか、自分が打ったイメージとか、盗塁を刺したイメージとか。全部いいイメージで試合に入るっていうのは、験担ぎというかルーティンだと思います」
──大切にされている言葉や座右の銘はありますか
「なんだろうなぁ。最近は、思っているのは、恥ずかしいんですけど、『明日やろうは馬鹿野郎』って言葉なんですけど。どうしても、こうキツくなったら明日やろうとか思っちゃうと思うんですけど、結局それがのちの後悔につながると思ったので。春のリーグ戦通してそれが一番自分の身に染みた言葉だったので、秋に向けては、それを自分で取り組むというか、頭の中に入れてやっています」
──秋季リーグ戦の意気込みをお願いします!
「絶対に日本一になれるように、どんな状況でも、自分が引っ張るくらいの気持ちでやろうと思うので、全力で頑張りたいと思います!」
◇山野井寛大(やまのい・かんた)◇
学部学科:経済学部・経済学科
身長体重:173㌢・76㌔
出身高校:横浜隼人高校
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