全国の実力者たちが集う年に1回の祭典、インカレが今年もやってくる。己の最高を目指した戦いが幕を開けようとしている中、鍛錬を積む選手たちは何を目標に、どんな思いを持って臨むのか。6部会の選手たちの声と展望を全8回の連載としてお届けする。
第1回となる今回取り上げる部会は、昨年の悔しさを胸に総合優勝を目指す、自転車部。3人の注目選手と見どころを、普段から試合を追う自転車部担当記者が紹介する。
8月25日から行われる全日本大学対抗自転車競技大会(インカレ)が千葉県にあるTIPSTAR DOME CHIBA(千葉県)で行われる。中大自転車競技部は昨年トラック競技終了時には日大と同率1位だったもののロードで遅れをとってしまい準優勝と、あと一歩のところで総合優勝を逃している。
今回は、7月1日から7月2日にかけて伊豆ベロドロームで行われた全日本学生選手権トラック自転車競技大会結果のほか、インカレトラック競技での注目選手を紹介する。
注目選手1人目は市田龍生都(法4)。市田は全日本学生選手権トラック自転車競技大会では、1kmTTに出場し大会記録を更新する1分00.834で優勝した。インタビューでは「万全のコンディションではなかった」と語る市田であったが、それでも大会記録を更新し優勝する強さがある。昨年のインカレではチームスプリント、ケイリン、1kmTTの3種目で優勝しており2年連続での3種目優勝に期待したい。
2人目は伊藤恭(法3)。伊藤は全日本学生選手権トラック自転車競技大会で、インディヴィデュアル・パーシュート(対戦形式で4kmを早く走り切った者が勝者となる競技)で優勝、マディソン(2人1組で交代しながら10周ごとの通過順位で点数をつけ高得点順に順位を決める競技)で三宅太生(法1)とのペアで3位表彰台に上がった。インタビューでは「インディヴィデュアル・パーシュートで前半良いペースで走れたが、後半ペースが落ちてしまい自己ベストより5秒遅くなってしまった」と反省を語った。マディソンのペアである三宅とは、初のペアで練習時間があまりなかった中で表彰台に上がっているため、より練度の上がったペアのインカレでの良い結果に期待したい。
3人目は熊谷海飛(商1)。熊谷は全日本学生トラック自転車競技大会において、1kmTTで3位、タンデムスプリント(2人乗りの自転車でタイムを競う競技で学生の大会のみで行われる競技)で植松史弥(商2)とのペアで優勝と1年生ながら素晴らしい結果を出している。インタビューでは「5月のタイムより1秒早く走ることができ自己ベスト更新出来て良かった」と語った。
今年度の各大学の勢力図が明らかになる大会で中大自転車競技部はインディヴィデュアル・パーシュート、1kmタイムトライアル、タンデムスプリント、3種目で優勝しその他ポイントレース、スプリントでも表彰台にのぼる素晴らしい結果を出しており、2019年以来のインカレ総合優勝への期待が高まる。
◇第63回全日本学生選手権トラック自転車競技大会結果
タンデムスプリント
植松史弥・熊谷海飛 1位
男子4kmインディヴィデュアル・パーシュート
伊藤恭 1位
大室佑(法1) 12位
スクラッチ
釜田佳典(法2) 19位
マディソン
伊藤恭・三宅太生 3位
スプリント
井出晃太郎(法2)2位
大橋真慧(経4) 4位
1kmタイムトライアル
市田龍生都 1位
熊谷海飛 3位
植松史弥 5位
(記事:石井悠樹)
次回は水球部をお届けします!