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短距離&長距離W主将が準優勝!その他入賞者多数─第102回 関東学生陸上競技対校選手権大会

2023年5月11日~14日 神奈川県・相模原ギオンスタジアム

関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)が4日間にわたって行われた。今年はインカレ名物である集団応援が約4年ぶりに復活し、各校の応援も盛り上がる中、中大は宮﨑匠(法4)、湯浅仁(経4)、浦田優斗(経3)が準優勝を果たしたほか、トラック競技からフィールド競技に至るまで数多くの選手が入賞を果たした。

▲声援を送る選手たち

大会1日目は寒暖差が激しく、不安定なコンディションのなか開催された。男子110mH予選ではユニバの代表に選出された宮﨑がその組の一着で順当に準決勝進出を決めたほか、その他多くの選手が準決勝や決勝に駒を進めた。

午後はゲリラ豪雨の影響で一時大会が中断となったが、その後競技が続行。雨が降りしきるなか、男子やり投げ決勝には土屋健太郎 (法4)と渡辺康太(経4)が出場し、それぞれ9位、15位という結果に終わった。
また男子10000m決勝には昨年8位入賞をした阿部陽樹(文3)をはじめ、山平怜生(法3)、白川陽大(文2)が出場。阿部は序盤から飛び出し、1周目を2位で通過、山平、白川はやや後方からレースを展開した。レースは一列に並ぶような形で進められたが、4000mすぎに阿部が遅れを取るとそのまま順位を上げることができず12着でフィニッシュ。山平はPBを更新したが11着、白川は16着で惜しくも目標としていた入賞には届かなかった。

 

大会2日目は昨日と打って変わって強い日差しが照りつけるなか行われた。100m準決勝には藤原寛人(法3)と三井一輝(法2)が出場。三井はPBを更新、決勝進出を目指していた藤原は全体10番で惜しくも届かず、個人選手権に引き続き悔しさが残る結果となった。

▲準決勝にのぞむ藤原

1500m決勝には入賞を狙う山田俊輝(経4)と中野倫希(経3)が出走。ともにスタートから前方につき、積極的にレースを展開。だが、2選手とも個人選手権後課題として口にしていたラストスパートで前に出ることができず、中野が8着、山田が10着に終わった。

また走幅跳決勝には昨年のU20日本選手権準優勝の常泉光佑(文2)が出場。7m48の跳躍で8位入賞を果たした。

▲入賞を果たした常泉

110mH決勝には今季良好な滑り出しをみせる宮﨑が出場。スタンドも一段と応援に熱が入った。宮﨑はスタートから頭一つ抜け出すも、ゴール直前の転倒もあり、惜しくも準優勝。優勝にはあと一歩届かなかったが主将としてチームを盛り上げる活躍をみせた。

▲個人選手権に引き続き準優勝の宮崎

男子400m決勝に出場した稲川慧亮(法3)はPBの走りで3位入賞。レース後、「入賞できることすら可能性が低かったので今回3位取れたというのは今後の自信につながった」と振り返り、今後の目標は日本選手権での決勝進出と語った。

▲PBで3位入賞の稲川

また2日目の最終種目となった4×100m決勝は当日のメンバー変更もありながら5位という結果を収めた。

大会3日目。前日の晴れから一転し、雨の中でのスタート。短距離、中距離、混合種目に男女多数の選手が出場した。

中大勢は400mH予選からのスタート。中島陽基(法2)、小柳新(法1)、百田仁成(商4)が出場したが三人とも惜しくも予選敗退となった。800m予選には吉田力(商3)と中野倫が出場。吉田が3組6位、中野倫が4組8位と決勝進出とはならなかった。優勝が見込まれた金子魅玖人(商4)は欠場となった。

200m予選にはエケジュニア瑠音(法1)、檀上翔多郎(商2)、三好涼太(商4)の三人が出場。檀上は組3位で惜しくも準決勝進出とはならなかったが、21.21と見事自己ベストを更新。エケ、三好の二人も予選敗退となった。

▲自己ベストを出した檀上

3000m障害予選には浦田が出場。ラスト1周で首位に立ち、冷静にレースを進めた。ゴール手前のラストスパートも制し、余力を持って予選を1位で通過。4日目の決勝へ一直線に駒を進めた。

▲予選首位通過の浦田

3日目の最終種目は4×400mR予選。西山雄志(法2)、三好涼太(商4)、稲川慧亮(法3)、百田仁成(商4)と昨年メンバーが3人残り安定感抜群。直前に行われた女子4×400mR予選で中大がタイム順差で決勝進出を決め、中大スタンドの応援の熱がより一層高まる中レースがスタート。一走目の西山が法大とツートップでバトンをつなぎ、アンカーの百田まで2位をキープ。危なげなく決勝進出を決めた。

▲レース後観客席に手を振るメンバーたち

関東インカレ最終日は天候が不安定ななか、多くの決勝種目が行われた。ハーフマラソンには湯浅、高沼一颯(経3)、佐藤宏亮(文2)の3人が出場し主将の湯浅が幸先の良いスタートを見せた。「一位を目標にしてきた」という湯浅は序盤から先頭集団の前方についた。中盤には差し込みに襲われる場面もあったが冷静に対処。ラストも粘りの走りを見せ、日本人1位である2位、そして自己ベストも更新した。一方、入賞を目標にしていた佐藤。先頭集団にくらいついていたが中盤に放されしまった。「納得のいく結果ではなかった」と悔しさを滲ませた。また、ハーフマラソンの経験値が高い高沼はスタート時から先頭集団につかず独走するというレースを選択。「後半どんどん上げいくつもりだったが、序盤に力を使いすぎてしまった」とレースを振り返った。主将湯浅はこれからについて「三大駅伝三冠に貢献できるように頑張っていきたい」と変わらぬ目標を口にした。

▲準優勝を果たした湯浅

そして3000m障害決勝には浦田が出場。本種目は7月から8月にかけて行われるユニバーシアード日本代表に内定している菖蒲(早大)が注目されていた。優勝を目標に臨んだ浦田は序盤は後方でレースを進める。「ラストの直線、水濠を超えたあたりから勝負しようと思っていたがその前に菖蒲さんに勝負を決められてしまった」と最後は悔しさを滲ます2位。それでも昨年の7位からの成長を見せ表彰台に上った。次に見据える大会は6月に行われる日本選手権。「入賞、そして自己ベストが目標」と語った。

▲表彰式で笑顔をみせる浦田

三段跳には小松航(商4)と山下然(経1)の2人が出場。それぞれ小松が15m18、山下が14m74という記録で終えた。

午後には激しい雨が降り頻る中、5000m決勝が行われた。東京オリンピック7位入賞の三浦龍司(順大)や東海大エースの石原翔太郎などエース級の選手が多数出場。中大からは吉中祐太(文2)、伊東夢翔(文2)そして鈴木耕太郎(法1)の下級生が挑んだ。それぞれの選手が入賞を目指した本レースは集団でレースが進み、後半徐々に隊列が崩れる展開。吉中は「自分の(5000m持ちタイムの)ランキングが19番だったが、上の選手に勝つためには雨はプラスだった」と悪天候を味方にし、中大勢トップの8位入賞。伊東、鈴木も続き14位、22位でゴールした。1年生ながらの出場となった鈴木は「自分の力不足を痛感した」と悔しがった。

今年10000mで28分台のタイムを出すなど好調を維持している吉中だが昨シーズン三大駅伝の出走はない。「三大駅伝を走ってチームに貢献したい」と強い決意を口にした。そして伊東は「5000mと1000mの自己ベスト更新」と次を見据える。

▲入賞を果たした吉中

関東インカレ最終種目は4×400mR。予選とは選手と走順も変更があり、西山、三好、エケ、稲川が決勝の舞台に上がった。雨は激しさを増す中、懸命にバトンをつなぎ5位でフィニッシュ。ゴール後の選手は悔しさを見せたが、見事入賞を果たした。

この4日間では数多くの選手が入賞を果たし存在感をみせた中大。短距離、長距離両主将の準優勝はチームとしての士気の向上にもつながる結果となった。しかし、目標としていた長距離全種目入賞には届かず、また中には悔しさの残る選手もいた。トラックシーズンも半ばに突入し、今後は6月の日本選手権やホクレン、全日本インカレに向け照準を合わせる。

◆試合結果◆

5月11日

男子1部110mH予選
3組
①宮﨑匠(法4)14.15

男子1部400m予選
2組
①稲川慧亮(法3)46.89
3組
⑦南部颯太(経3)48.80
4組
③西山雄志(法2)48.22

男子1部100m予選
2組
⑤三井一輝(法2)10.34
3組
②藤原寛人(法3)10.26

男子1部1500m予選
1組
⑤山田俊輝(経4)3:52.20
②中野倫希(経3)3:56.47

男子1部4×100m予選
2組
③中大 39.24
藤井和寿(商3)
藤原寛人(法3)
宮﨑匠(法4)
三井一輝(法2)

男子1部10000m決勝
⑪山平怜生(法3)28:51.87 PB
⑫阿部陽樹(文3)28:55.92
⑯白川陽大(文2)29:12.01

男子1部やり投決勝
⑨土屋健太郎 (法4) 63m75
⑮渡辺康太(経4)56m50

5月12日

男子1部110mH準決勝 
2組
①宮﨑匠(法4)13.88

男子1部100m準決勝
1組
⑤藤原寛人(法3)10.38
2組
⑦三井一輝(法2)10.42 PB

男子1部走幅跳決勝
⑧常泉光佑(文2)7m48(+3.6)
⑩山下然(経1)7m39(+3.4)
⑪村松晃成(経1)7m35(+4.3)

男子1部1500m決勝
⑧中野倫希(経3)3:49.77

⑩山田俊輝(経4)3:50.26

男子1部110mH決勝
②宮﨑匠(法4)13.67

男子1部400m決勝
③稲川慧亮(法3)46.87 PB

男子1部4×100mR決勝
⑤中大 40.14
藤井和寿(商3)
藤原寛人(法3)
檀上翔多郎(商2)
三井一輝 (法2)

5月13日

男子1部400mH 予選
1組 
⑤中島陽基(法2)52.64
2組
⑦小柳新 (法1)55.25
3組
⑤百田仁成(商4)52.52

 男子1部800m 予選
2組
金子魅玖人(商4)DNS
3組
⑥吉田力 (商3)1:55.42
4組
⑧中野倫希(経3)1:59.44

 男子1部200m  予選
2組
⑥エケジュニア瑠音(法1)21.61
4組
③檀上翔多郎(商2)21.21
5組
⑤三好涼太(商4)21.22

 男子1部3000mSC
2組
①浦田優斗(経3)8:51.95
1組
大澤健人(文4)DNS

 男子1部4×400mR  予選
2組②中大 3:08.62
西山雄志(法2)
三好涼太(商4)
稲川慧亮(法3)
百田仁成(商4)

5月14日

男子ハーフマラソン決勝
②湯浅仁(経4) 1:02:35 PB
⑱佐藤宏亮(文2)1:05:09
㉒高沼一颯(経3)1:05:47

男子3000SC決勝
②浦田優斗(経3) 8:45:06

男子三段跳決勝
⑪小松航(商4)15m18
⑯山下然(経1)14m74

男子5000m決勝
⑧吉中祐太(文2)14:00.66
⑫伊東夢翔(文2)14:07.52
⑱鈴木耕太郎(法1)14:16.19

男子4×400m決勝
⑤中大 3:09:86

西山雄志(法2)
三好涼太(商4)
稲川慧亮(法3)
百田仁成(商4)

 

(記事:二村沙羅、松本あゆみ、小幡千尋 写真:二村沙羅、松本あゆみ、高橋わかな、守屋七菜、小幡千尋

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