2026年5月24日 東京都・アミノバイタルフィールド
前節の立大戦で悔しい敗北を喫(きっ)した中大は、3週を空けて春季オープン戦2戦目に臨んだ。対する相手は昨季リーグ王者の早大。試合は点の取り合いとなるシーソーゲームが続いたが、第4クオーター(以下、Q)残り1分のところで勝ち越しを許し敗戦。それでも、強豪・早大相手に41得点を挙げるなど、収穫の多いゲームとなった。
試合は中大のレシーブでスタート。QB小野一真(法3)を中心に、パスやランプレーでテンポよくファーストダウンを更新し、敵陣へ攻め込む。すると試合開始から5分、相手ディフェンスを巧みにかわしたQB小野が、エンドゾーンでフリーになっていたWR野際建太(経4)へパスを通し、先制のタッチダウン(以下、TD)を挙げた。しかし、早大もすぐさま反撃に出る。自陣45㍎付近でパスを受けたWR安東(早大)が中大ディフェンスを巧みにかわして、独走。そのままTDを挙げ、試合はすぐに同点になった。その後も攻め込まれる時間が続いたが、LB村上雅也(商2)やDL北浦吏紀(文4)が積極的なタックルで早大オフェンス陣を食い止めるなど互いに譲らない展開が続いたまま、第1Qは7ー7で終えた。

▲ボールをキャッチする野際
第2Q開始早々、早大はパスプレーを中心にファーストダウンを更新。最後はRB大谷(早大)にTDを決められ、勝ち越しを許す。同点に追い付きたい中大は、QB小野のスクランブルなどで敵陣へ攻め込む。すると7分、WR吉原聖也(商4)が相手ディフェンスのマークを巧みに外してスペースを作ると、QB小野からのパスをキャッチ。そのままTDを決め、中大が再び同点に追い付く。その後も両者猛攻が続き、中大は14ー21で試合終盤を迎える。第3Q残り2分を切った場面で中大ディフェンスにビッグプレーが飛び出す。LB村木洸太(商4)が相手QBのパスをインターセプトし、流れを引き寄せる。この好機を生かしたい中大は、OL陣の踏ん張りもあり着実に前進。エンドゾーン残り6㍎まで攻め込むと最後はQB小野がラッシュで押し込み、TDに成功。スコアを21ー21の同点とし、試合を折り返す。

▲インターセプトを決めた村木
同点で迎えた第3Q。早大のランプレーを中心に陣地を進められ、フィールドゴール(FG)で勝ち越される。さらに、第3Q残り10分のところで、相手陣43㍎付近でハンドオフを受けたRB長内(早大)が左に展開。中大ディフェンスを置き去りにし、そのままTD。早大が点差を広げる。逆転したい中大だったが連続でQBサックを決められるなど陣地を進めることができず、得点を挙げることができない。中大が攻撃に苦戦する中、再びRB長内にエンドゾーンへ走り込まれ点差が17点となる。反撃したい中大は第3Q残り3分のところでQB畑尾櫂(商3)からWR境那士(経2)への約60㍎のロングパス。これが成功し、エンドゾーンまで残り10㍎の位置まで攻め込む。そして、QB畑尾からランプレーのフェイクからWRに入った小野へのパスが成功しTD。点差を縮める。

▲TDを決めた小野
最終第4Q開始早々、早大のFGにより点差を離される。しかしここから中大の反撃が始まる。RB上村聖哉(商4)のランプレーやQB畑尾のパスで陣地を進めるとWRに入った石川天真(商3)がエンドゾーンでパスを受け取りTD。点差を縮めると、第4Q残り6分、自陣25㍎付近からQB畑尾がロングパス。これを抜け出したWR境がキャッチしそのままエンドゾーンへ。境が「気持ちよかった」と試合後語る鮮やかなプレーで試合終了間際に中大が同点に追い付く。その後の早大の攻撃を得点を与えず抑え、勝ち越しのための攻撃を開始する。試合終了まで残り1分を切った中大の3rd&3の攻撃。TE谷宮空(経4)を狙ったパスがLB遠藤(早大)にインターセプト、そのままエンドゾーンへ運ばれ、勝ち越しを許す。その後の攻撃でもFGを決められ41ー51で敗戦を喫(きっ)した。

▲エンドゾーンへ走る境
昨年の関東王者にあと一歩及ばなかった中大。しかし、前の試合では得点を奪えなかった中で「得点にこだわって練習してきた」と石川が振り返るようにこの試合では41点を獲得するなどオフェンス陣の練習の成果が出た。中1週を空け、次戦は同じくTOP8に所属する東大との一戦。昨秋のリーグ戦では最終盤に逆転された因縁の相手だ。東大独自の独特なオフェンスに対応し勝利をつかみたい。
◆試合結果◆
●中大41-51早大〇
(第1Q:7-7、第2Q:14-14、第3Q:6-17、第4Q:14-13)
◆コメント◆
村木洸太選手
——本日の試合を振り返ってみて
「個人としては、1本インターセプト取ることができたのは良かったが、ディフェンスとして全体で51点取られたってところで、チームとしてまだまだ秋に向けて足りない部分が大きいので、そこは今後伸ばしていきたい」
——前回の立大戦を踏まえて、戦術面や意識面として変えたことは
「大きく変えてる点はないが、立教戦は自分たちが持ってるファンダメンタルがどれだけ通用するかをディフェンスとして考えて戦ったのに対して、今日の試合は早稲田のオフェンスに合わせたサインだったり、アジャストを用意した上で勝ちに来てた試合だったので、そこで勝利をもぎ取れなかったっていうのは、反省点」
——次戦の東大戦に向けて
「東大はオフェンスが特殊で独特なプレーを持っているので、それに対してディフェンスがいかにアジャストして止めれるかが、一番鍵になってくると思うので、ディフェンスリーダーである自分筆頭に相手のプレーをとめて、勝ちにつなげたい」
境那士選手
——今日の試合を振り返って
「後半はパスをキャッチして自分でボールを運んだりできてたんですけど、前半は緊張して動きが小さくなっちゃってあんまり自分のプレーができなかったなと思います」
——長い距離のパスを受けてから同点のタッチダウンがありましたがそのシーンを振り返って
「めっちゃ気持ち良かったですね。前回の立大戦で同じシチュエーションで(ボールを)落としてしまって、その状況が走っている時にフラッシュバックしてしまったんですけど、取り切れて良かったです」
——フラッシュバックしたところから切り替えてタッチダウンを取ったということで、そういった場面でのメンタル面などで大切にしていることは
「頭をクリアにしてプレーすることを結構大事にしていて。考えちゃうと自分の世界に入り込みすぎちゃって周りが見えなくなっちゃうので、作戦とかをできるだけ勉強しておいて頭がクリアな状態でプレーできるようにしています」
——前の試合から個人、チームで変えたことや工夫したことは
「前の試合で初めてスタメン出て試合がどんな感じかっていう感覚が何となく分かったので、立大戦終わってからはゲームライクというかゲームについて考えながら練習に取り組んできました」
——次戦の対東大戦に向けて
「東大も同じTOP8で強いチームなので、調子に乗らず地に足付けてやっていきたいと思います」
石川天真選手
——今日の試合を振り返ってどのような感想を抱いてますか
「まず15分クオーターの試合っていうことで、自分自身キッカーとしてもレシーバーとしても出場したので、体的にかなりハードな試合だったなっていうふうに思ったんですけど。この試合絶対勝ちたいっていうふうに挑んだ中で、結局、打ち合いにはなったものの、勝ちきれなかったっていうのは、非常に悔しいなって思ってます」
——前回立大戦でフィールドゴールを外されたと思うのですが、そこから変化させたことはありますか
「前回の立教戦では、まあ自分としては今シーズンキック蹴るの初めてだったんですけど。かなり風もあって、自分自身しっかりしたキックが蹴れなかったっていうところで、でもそこで悲観することなく、それをいい経験として、この早稲田戦に向けて、かなり練習はして。とにかく練習するしかないっていうふうに思ってたんで。練習して自信つけて、この試合に臨んだっていう形ですね」
——タッチダウンパスも受け取っていましたが、ワイドレシーバーのオプションもある?
「そうですね。自分としては、どっちかでいくっていう考えは今のところなくて。やっぱり両方できるなら両方やる、っていうふうに決めてて。でも、それでもその両方を50%・50%にするんじゃなくて、100%・100%で臨めるようにして、どっちでも活躍してチームの勝利に貢献できるような選手になりたいなと思ってます」
——オフェンス陣全体として前回の試合0点だったところから、今日41点も取ったところで、何かチームとして変えたところはありますか
「前回の試合に関しては、得点には結びついてないけど、いい攻撃っていうのもあった中で、でもやっぱり最終的に得点に結びつけなきゃいけないっていうところで。練習の中でも、その得点っていうところにこだわって練習したっていうのはありますし。立教戦が終わった中で、すぐ早稲田戦があるっていう中で、気持ちを落とせなかったんで。とにかく前向いて、みんなでやっていこうっていう中で、今日は得点41点取れたんで、そこは良かったなっていうふうに思ってます」
——今季の意気込みを個人とチーム、それぞれでいただきたいです
「まず個人としては、先ほど言ったように、レシーバーとキッカー、両方100%・100%でやって、どっちでも活躍するっていうのは、自分の目標としてることなので。両方ある分、人の2倍練習しなきゃいけないし、2倍準備しなきゃいけないっていうふうに思ってるんですけど。どっちかに偏るんじゃなくて、両方やるっていうのは、貫くことかなっていうふうに思ってます。チームとしては、秋のシーズンの中で、日本一っていうのを目指す中で、やっぱ関東で1番にならなきゃいけないっていう中で、今日早稲田さんに勝ちきれなかったっていうところは悔しかったんですけど、もちろんその次、東大っていう試合も続きますし、秋戦う相手なんで、そこをしっかり勝って、秋のシーズンいい状態で臨めるように準備していきます」
◆お知らせ◆
次戦は6月7日(日曜日)にアミノバイタルフィールドで行われる対東大戦です。
(記事:宮本桜佑、紀藤駿太、写真:比留間柚香、沼澤春日、宮本桜佑、今村優斗、リ・ジソク、紀藤駿太)
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