2026年8月28日 東京都・アミノバイタルフィールド
「ALL ONE」のスローガンのもと学生日本一へ向け秋季リーグ初戦に臨んだ中大。初戦の相手はおととし甲子園ボウルに出場した法大。序盤から点数を重ねられ苦しい展開となり、第4Qに反撃を見せるも及ばず。秋季リーグ戦は黒星発進となった。
中大のキック、法大のリターンで試合開始。法大の最初の攻撃からパスを成功させ1stダウンを獲得する。次のプレーでは法大のランプレーを一瞬止めたと思われたがRB宮本(法大)が左へ展開しロングゲイン。一気に中大の自陣まで攻め込まれる。その後も陣地を進められエンドゾーンまで残り1㍎のところからQB菊池(法大)からハンドオフを受けたRB竹村(法大)がエンドゾーンに走り込み、開始3分で先制を許す。反撃したい中大は自陣30㍎付近からRB山口典誠(商3)が中央を突き敵陣30㍎付近まで攻め込むロングゲイン。その後、WR新保颯(商3)、WR境那士(経2)へ連続でパスが通り陣地を進める。ゴールまで48㍎の地点からフィールドゴールを狙うも決め切れず得点を挙げることができない。その直後、攻撃権の移った法大は再びRB宮本がロングゲイン。その後もパスとランを巧みに使われ陣地を進められる。

▲キャッチやパスで活躍した新保
第2Q開始わずか30秒で法大はフィールドゴールを決め、中大は点差を10点に広げられる。DB若林琉生(法1)のキャッチから中大のリターンが始まる。自陣17㍎から1stダウンを開始するも、相手のWR阿部(法大)のスーパージャンプによりインターセプトを許してしまう。法大は敵陣39㍎より1stダウンを更新していき、4分が経過したところでTEの矢作(法大)がTDを決め、その後のキックも決まり中大は17点のビハインドを負う。なんとか点を返したい中大は自陣17㍎より立て続けに1stダウンを更新していき、残り3分を切ったところで敵陣1㍎まで攻め込む。しかしここから法大のディフェンス陣が粘り強く中大の攻撃を食い止める。その後両チームが1回ずつタイムアウトを取り、第2Qも残り1分と少しとなったタイミングで中大はパスが決まらずにゴールラインを目の前にしてリターンを奪われてしまう。その後法大はロングゲインを成功させるなど勢いをますます加速させていき、ついに残り5秒となったところでQBからパスを受けたWR阿部(法大)が再びTDを決めた。その後のキックも無難に決め、0ー24、中大は大幅ビハインドで試合を折り返すこととなった。
後半は法大のキック、中大のリターンでスタート。ここから巻き返したい中大だったが、開始直後、レシーバーが捕球後に相手ディフェンスに足元を崩され、ファンブルしたところでボールを奪われそのままTDを許してしまう。トライフォーポイントのキックを決められスコアは0-31。後がない中大はRB浅川康生(法4)のリターンで試合を再開し、QB小野一真(法3)を中心としたQBのメンバーによるスクランブルで積極的に仕掛けるが、反則による罰退も絡んで思うようにゲインできない状態が続く。4thダウンまでにヤードを稼げずパントを選択せざるを得なくなり、攻撃権が法大に移る。ルーキーQB田邊(法大)を主軸に展開するランプレーに苦しめられ、再びTDとキックを決められたところで第3Qが終了した。
最終第4Qでは、中大はパスプレーを多用して前進を図る。敵陣46㍎からの1st&10、WR新保に向けてQBがパスを試みるが落球してしまう。同じ位置からの2nd&10でもタイミングをずらして再度パスをしたが上手くつなぐことができない。しかし続く3rd&10でも中大は同じ攻撃方法を選択し、新保が3度目の正直でパスをキャッチして1stダウンを獲得した。
そこから中大WR陣の好捕球が続き、ついにゴール前1㍎まで詰めるとRB山口がゴールラインへ転がり込んでTD。中大に待望の今季初得点をもたらした。スコアを6-38としてトライフォーポイントのキックに臨んだが、ここは法大ディフェンス陣に阻まれて失敗。
その後のプレーでも、小野からパスを受けたTE青柳知樹(商2)が相手からタックルを受けながらも粘り強く前進するなど、中大が地道にゲインを重ねる。そして敵陣30㍎からの1st&10、小野がゴール前左のエンドゾーンへ独走し、追ってくる法大ディフェンスを左右に縫ってかわしながら走り抜けてTDを決めた。今回はKも成功し、合わせて7点を追加して13-38とする。しかし、この得点より後に法大から攻撃権を奪うことができずにリーグ初戦に敗れた。
▲TDを決めた小野
試合後、上村聖哉主将(商4)は「チームとしての詰めの甘さが(結果に)出た」と振り返り、特に「持つべき覚悟を持てていない」と4年生の精神面の課題を口にした。リーグ第2戦までの期間は約2週間。戦術面はもとより、精神面を立て直すための時間でもある。上村主将は初戦を終えて「今までやってきたことの方向性は間違っていなかった」とした上で、「勝ちへの執念だったり覚悟だったりっていうの(の大切さ)に負けて気付かされた部分も大きい試合だったので、覚悟を持った2週間を過ごせるかが鍵」と話した。RACCOONSの学生日本一への挑戦はまだ幕を開けたばかりだ。ここからさらに足並みをそろえ、チームは東大戦に臨む。
◆試合結果◆
●中大 13-38 法大〇
(第1Q:0-7、第2Q:0-17、第3Q:0-14、第4Q:13-0)
◆コメント◆
上村聖哉主将
──本日の試合を振り返って
「チームとしての詰めの甘さが、今までこだわり切らなかった部分が得点(結果)に出た、というだけでしかない試合だと思います」
──上村選手から見て「ここをもっと詰めておけば良かった」と思う点は
「自分自身もそうですし、4年生の覚悟が全然足りない。僕たち58期が『4年生』になれていない、『フットボール部の4年』になれていないと思います。4年生が4年生の持つべき覚悟を持って取り組んでこれなかったと思うので、そこに真剣に向き合ってこれなかったなと思っています」
──チームとしては後半に2度のタッチダウンがありましたが、本日の試合で良かったところは
「良かったと思うところ・・・(少し考える)いや、ないですね」
──春季オープン戦を終えてから秋季開幕までに工夫してきたことや取り組んできたことは
「工夫してきたことは自分の中ではあるんですけど、それが結果としてやっぱり出てきていないですし、雰囲気にも現れてないので、そういう意味では(工夫してきたことは)ないですね。(自分が)工夫してきたことが(結果として)目に見えてないので、できてなかったのと同じだなと思います」
──ちなみにどのようなことに取り組んできた
「今年は『ALL ONE』というスローガンを掲げていて。去年の『覚悟』だったり、僕が1、2年生の時の『WIN THE DAY』というスローガンだったりは、それを続けることで勝ちに直結することが目に見えるスローガンだったんですけど、今年はそこから一変していかにチーム全員が同じ方向を向いて一丸になって戦っていけるかっていう。(今年の)4年生はそういう考え方の人間が多いので、それを形にできる代にしたいって言ってきたんですけど、厳しさが足りないとか『チーム一丸』っていうのに逃げてきているっていうのは今までも指摘されてきた部分ではあったので、チーム一丸になるための取り組みをしてきたつもりだったんですけど結局裏返して甘さになって出てきてしまったなと思っています」
──次戦の相手である東大は独特なフォーメーションや後半での粘り強さが印象的ですが、勝利の鍵は
「東大戦に限った話ではないですけど、この2週間の取り組みの質でしかないと思っていて。今までやってきた方向性は間違ってないはずなので、その質をどこまで上げられるかにこだわって、もちろんチーム一丸となって最後まで戦い抜くっていうのは大事なんですけど、勝ちへの執念だったり覚悟だったりっていうの(の大切さ)に負けて気付かされた部分も大きい試合だったので、覚悟を持った2週間を過ごせるかが鍵だと思います」
──いよいよラストシーズンが開幕し、日本一への最後の挑戦が始まりました。キャプテンとして最後のシーズンはどのようなプレーをしたいですか
「RBというポジション柄スコアに直結することができて、目に見える、誰が見ても活躍ができるポジションなので、RBでチームを勝たせたと言えるプレーがしたいです」
山口典誠選手
──秋季リーグの初戦、春季リーグ戦を終えて夏を過ごし、この試合にどのような気持ちで臨んだか
「けが人が多い中で、一人一人が(これ以上)けがをしないように、シーズンに向けて取り組んだんですけど、まだまだ法政さんよりは力が足りなかったので、そこは反省すべき点だと思います」
──試合を振り返って(チーム)
「オフェンスだったら、TDをしなければいけないところでゴール前のミスが目立ったかなと思いますし、やっぱり個々の能力で負けていたので、そこはオフェンスの反省かなと思います。ディフェンスもタックルミスが目立ったり相手のファンダメンタルが上だったので、そこが反省だと思います」
──前半を0-24で終えて、ハーフタイム中に後半へ向けてどのように切り替えていこうと試みたか
「チーム内では、盛り返すチャンスがあったので、そこはみんなで声を掛け合ってやっていきました。個人的には、自分がやらないとチームは勝てないので『自分がやる、自分がやる』というふうに考えていました」
──そんな中であった第4Qの自身の得点シーンを振り返って
「QBの小野くんがゴール前までボールを運んでくれたので、最後は僕が決めないとな思って、そこはしっかり決め切れて良かったと思います」
──2週間後の次戦に向けて、どのように調整していくか
「チームとしての取り組みが甘かったので負けてしまったので、そこは全部変えて、東大さんも勢いがあるチームなので、自分も含めて全員で『ALL ONE』でもう一度チームを作り直してやっていこうと思います。個人的にはもっとランの㍎数を稼ぎたいし、やっぱりランで点数を取らないと勝てないので、そこはOLとコミュニケーションをとって次節に向けてしっかり組み直していきたいと思います」
◆お知らせ◆
次戦は9月13日(日曜日)にアミノバイタルフィールドで行われる対東大戦です。
(記事:紀藤駿太、比留間柚香、今村優斗 写真提供:スポーツ法政新聞会)
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