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出雲駅伝展望 藤原監督「どんなオーダーを組んでも5番以内」ー第34回出雲全日本大学選抜駅伝競走

 三大駅伝の初戦となる第34回出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)が2022年10月10日に開催される。出雲大社から出雲ドームまでの6区間、45.1キロのコースに20校が集結。今年1月の箱根で6位入賞を果たし、出雲駅伝の切符を手にした中大は実に9年ぶりの出場。チームの目指すところは5位以内だ。

 今年の箱根メンバーでもある若林陽大(法4)、吉居大和(法3)ら上級生が順当にエントリー。加えて、10月1日に行われたアスレチックスチャレンジカップ5000mで自己新記録をマークした、吉居駿恭(法1)、溜池一太(文1)ら下級生もメンバー入りした。(記事:古川紗菜)

千守、再起へ奮闘

 昨春、「今年は千守倫央(経4)は厳しい…」と藤原正和駅伝監督がこぼしたように、箱根メンバーからも外れ、千守にとって3年目は厳しいシーズンとなった。しかし、今年5月に行われた関東学生陸上競技対校選手権大会(関カレ)での1500m8位入賞を皮切りに、日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ)でも同種目で準優勝と、復調の兆しを見せた。さらに、6月に行われた全国男鹿駅伝競走大会(男鹿駅伝)では1区区間賞を獲得し、駅伝の舞台においても戦線復帰を果たした。千守について、藤原監督は「昨年は人間的な成長を促していた部分もあった。この先実業団で続けていく選手として、競技力向上というのは人間的な成長がないとありえない。ワンシーズン犠牲にしてでもアプローチしていったことはみのりつつある」。苦難を越えて迎えた今季、出雲駅伝では心身ともに成長を遂げた千守の真価が問われる。

▲インカレでW表彰台を決めた中野倫希(経2)(左)と千守(右)

ルーキーの勢いも止まらず

 10月1日に行われたアスレチックスチャレンジカップ5000mでは吉居駿(13分40秒26)、溜池(13分46秒16)がともに自己ベストを更新。チームの将来を背負う2人のルーキーは出雲駅伝に向け勢いをつけた。

―出雲駅伝への意気込み

吉居駿「どこの区間走るかわからないが、任された区間や自分が走れることを監督にアピールして、チームにとって久しぶりの出雲ということで大好きな先輩たちのためにいつも以上の走りができたと思う」

溜池「出雲は優勝を目指しているので、それに貢献できる走りは絶対条件だと思っていて、そのために区間賞を取って全日本、箱根に向けて勢いをつけたい」

▲アスレチックスチャレンジカップにて好走する(左から順に)溜池、中野翔太(法3)、吉居駿

 今回のエントリーメンバーは順当に部内の上位8人を選出。部内で勝ち抜いた8人が選ばれ、その中でまた勝ち抜いた6人が出走できるという構図を示した方が誰にでもチャンスがあることを示し、さらに、気を抜いてはいけないという意識にもつながるというのが選抜の意図だ。絶対的エース吉居大に加えて、中間層の充実、そしてルーキーたちの成長は、「どんなオーダーを組んでも5番以内は目指せるのではないか」と藤原監督が語るようにチームにとって大きな自信となっている。

駅伝シーズンへの移行という意味でも重要な初戦。続く全日本、箱根に向け弾みをつけたいところだ。