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【特集・西湖合宿から②】佐藤宏亮(文2)伊東夢翔(経2)山平怜生(法3)

2023年9月 山梨県・西湖

今年「三大駅伝三冠」の目標を掲げる中大。そこで目標達成のためにはチーム全体の底上げが必要不可欠。まさに中間層の走りが大躍進へのカギとなる。西湖で夏合宿を行った中間層と言われる選手たち、そしてレギュラー争いを繰り広げる選手たちはどのような思いを抱え駅伝シーズンへ向かうのか。

第2回は佐藤宏亮(文2)、伊東夢翔(経2)、山平怜生(法3)の3人。(取材は9月3日に行いました。)


佐藤宏亮(文2) ロード強さを武器に

▲西湖合宿中の佐藤(右から2番目)

1人目は今年の箱根駅伝で1年生ながらメンバーにエントリーされた佐藤宏亮(文2)。5月に行われた関東インカレでもハーフマラソンに出場し、目標の入賞とはならなかったが確かな成長を遂げている。

夏合宿について聞くと「7月に一回故障をして8月から走り始めてタイムが少しずつ戻ってきている感じ」と話す。

佐藤が陸上競技を始めたのは中学。「兄が陸上競技をやっていたから」と走り始めたという。高校時代には他大からも誘いはあったというが、「中大は勢いがあって(藤原)監督が人格者。そして自分にも合っていると思った」と中大進学を決意した。

そんな佐藤がライバルの選手として名前を挙げたのは「吉中祐太(文2)、伊東夢翔(経2)。」中大公式YouTubeの企画にて、吉中が今後の期待する選手として佐藤を挙げていたことについて聞くと「いつも同じチームで練習していたので、一番僕と吉中は力関係がわかっている。吉中のほうが今は強いので追いつきたいです」と闘志を口にした。また、仲が良い選手も吉中、伊東夢であるという。合宿取材中も伊東夢の取材が終わるのを横でずっと待っているほど仲の良さだ。

ルーキーだった去年比べて、今シーズンの走りについて「(去年は)後半タイムが出てきていたが、今年はあまりタイムが思うように出てきていない。去年よりは落ち込んでいるのでこれからあげていきたい」と言い、故障明けの今後に期待がかかる。

佐藤の最終目標は、箱根駅伝で出走すること。希望区間は復路。「特に8、9、10区は自分の持ち味を活かせると思う」。藤原監督も「ロードは強いので駅伝やハーフマラソンで強さを発揮する。ロード職人」と語る。

一方、課題はスピード。「まずは(長い距離に対する)距離対応をしてそこからスピードをつけていきたい」と佐藤は箱根駅伝に向けて課題の克服を誓った。

トラックシーズンが終わり、いよいよ駅伝シーズンが始まる。ロードを得意とする佐藤の本領が発揮されるのはここからだ。熾烈(しれつ)なメンバー争いを勝ち抜き箱根駅伝を駆け抜けてほしい。

 

伊東夢翔(経2)一歩ずつ着実に

▲7月の中大記録会での伊東夢(中央)

「合宿では自信をつけられるいい練習ができています」と笑顔で語ったのは伊東夢翔(経2)。藤原監督がチームの鍵と名前を挙げる中間層選手の一人で、7月に開催された関東学生網走夏季記録挑戦競技会では10000mで自己ベストを更新する好走を見せた。駅伝シーズンの開催が迫るなか、「全日本と箱根に関しては距離も長いので、自分の良さが出てくると思う。今合宿でやっていることがしっかりつながってくれると思って頑張ります」と意気込みは十分だ。また、同じ2年生で今年の箱根駅伝に出走し、チームの主力として活躍する溜池一太(文2)と吉居駿恭(法2)について聞くと、「すごいなって思いつつ、負けたくない。毎日刺激を受けています」と、優しく笑う目の奥の熱い気持ちを話してくれた。一方で、「いっていいキツさと、これ以上いったら潰れてしまうキツさが分かってきた」と自身の成長も確実に感じている様子の伊東夢。真紅の襷(たすき)を胸に箱根を走り抜ける姿を見る日も近いのではないだろうか。

山平怜生(法3)今年はもっと力をつけて駅伝に

▲西湖合宿での山平

夏合宿について「夏以降の練習に向けて距離を踏むことと、質の高い練習をしっかりこなすことを目標にやっています」と意気込んだのは3年生の山平怜生(法3)。「成長したところはレースで安定した結果が出せるようになったところ、また練習でも1回1回安定してこなせるようになったところで、課題は筋力強化です」と、自身の強みと課題を振り返った。駅伝シーズンを目前とした今、去年の全日本学生駅伝については「去年は2区を走って他大学のエースたちに力を見せつけれ、自分の力不足を感じたので、今年はもっと力をつけて駅伝に臨みたい」と話す。また、三大駅伝に向けては「今年はチームが三冠を目指している。少しでも貢献したい」と闘志を燃やした。
そんな山平が仲の良い選手としてあげるのは一つ下の学年の西優斗(法2)。「面白いです」と笑顔をこぼした。尊敬する選手は高校時代から一緒の吉居大和(法4)。「あの人はレースが良くなくてもそこまで落ち込まず、結構ケロッとしていてまた次頑張ろうという感じ。自分は落ち込む部分があるので、メンタル面では特に尊敬してる」と語った。
昨年より何倍も力をつけた山平、駅伝シーズンでもさらなる活躍に期待がかかる。

(取材、記事:藤本佳野、二村沙羅、山崎響)

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