2024年5月19日 東京・国立競技場
関東インカレの舞台にもなった地で開催された、勝てばパリオリンピックの代表へ大きな一歩となる今大会。中大からは、かねてよりパリオリンピックへの意欲をあらわにしていた吉居駿恭(法3)が5000㍍に出場したが、悔しさを滲ませる走りとなった。
トップアスリートが集結した大会ということもあり、レースはハイペースに展開した。本レースで「パリに向けてポイントを稼ぐこと」を目標としていた吉居は、序盤はトップ集団に食らいつくように走り、順調な走りかと思われた。
▲トップ集団の中で果敢に走る吉居
4月に行われた織田幹雄記念国際陸上競技大会(以下、織田記念)で一位に輝くなど、トラックに強い吉居。しかしレース中盤からは失速が見られ、かなり苦しい走りとなった。レース前にはラストの600㍍で仕掛けることを考えていたというが、思い描いていたレースとは程遠い結果となった。これに関しては藤原正和駅伝監督も「1600㍍あたりから余裕がなさそうに見えた」と振り返り、順位、タイムともに目標に届かなかったことを惜しんだ。
▲レース終盤、険しい顔つきで走る吉居
本レースで吉居は13分49秒60でゴール。13分20秒台を5000㍍の自己ベスト記録としてもつ彼にとって、今大会でのこの結果は非常に悔しいものとなった。
▲ゴール直後の吉居
本レースにはOBである森凪也(令4卒=Honda)と中野翔太(令6卒=Honda)も出場。特に森は自己ベストを更新したうえ、日本人2位という好成績でゴール。後輩に強さを見せる走りをした。
▲好成績を収めた森と並走する吉居
▲昨年度卒業した中野翔と並走する吉居
来月末開催される日本選手権もパリオリンピックの選考に関わる重要な大会となる。「日本選手権までには立て直せる。地道にもう一度積み上げていきたい」と監督は次戦への意気込みを明らかにした。彼の五輪出場の夢が叶うか、新潟の地での活躍に期待がふくらむ。
◆コメント◆
吉居駿恭(法3)
―出走の狙い
「パリに向けてポイントを稼ぐこと」
―レース前に考えていたプラン
「ラスト600㍍から仕掛ける」
―レースを振り返って
「レース中にいろいろなことを考えて焦ってしまい集中できなかった」
―織田記念からの調整具合
「疲労を抜くことの方を優先してしまったので、どこかの練習で刺激の入る練習をもう一回増やすべきだった」
―次戦ではどのようなレースをしたいか
「集中して自分の力を出し切りたい」
藤原正和駅伝監督
―出走の狙い
「五輪参加ターゲットナンバー入りに向けてランキングを上げること」
―レース前に吉居選手とどのような話をしたか
「やるべきことはやってきたから3000㍍までは無心でついて、残り2000㍍を頑張るように」
―レースの振り返り
「序盤から堅さがあり、うまくスピードに乗れていない印象だった。粘れずレースを終えてしまい、織田記念からの3週間の持っていき方を私自身が再構築しなければならないと感じた」
―タイムの評価
「順位とタイム、両方目標には届かなかった」
―監督から見てどのあたりできつそうだと感じたか
「1600㍍あたりから余裕がなさそうに見えた」
―織田記念からの調整具合
「コンディション優先でやってきた。調子は良かったと思う。1週間前のポイントの負荷をコンディションを優先して軽くしたのが今回のレース結果に繋がったと感じている」
―次戦ではどのようなレースをさせたいか
「日本選手権までには立て直せる。地道にもう一度積み上げたい」
◆試合結果◆
男子5000㍍
⑯吉居駿恭(法3)13分49秒60
(記事:功刀萌恵、写真:功刀萌恵、山崎響)
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