2023年12月31日 埼玉県・早稲田大学所沢キャンパス
早稲田大学競技会、通称「漢祭り」が今年も大晦日に開催され、箱根への出走がかなわなかった多くの選手たちが出場した。折居幸成(法2)と小田切幹太(文1)の自己ベスト更新でチームは年間目標の「自己ベスト更新125回」を見事に達成。箱根への後押しとなる記録会となった。
▲笑顔でフィニッシュした大澤(左)と居田
出場した4年生にとっては今日が引退レースとなった。5000mでは大澤健人(文4)と居田優太(経4)がワンツーでフィニッシュした。ラストスパートについて「最後ちょうど居田くんが横に来てくれたので、いい記念だなと思ってラスト走りました」と大澤。居田も「負けたくないというのがあったのですが、それと同時に楽しかったです。後ろちらっと見たときに大澤だったので『あっ』と思って」と明るく話した。4年間切磋琢磨し合ってきた二人は笑顔でラストレースを終えた。
▲30分切りを果たした折居。ペースメイクは佐藤宏亮(文2)が行った
10000m2組目では折居幸成(法2)が29分53秒で自己ベストを更新し、ひときわ歓声が送られた。折居は「(Cユニを着られる)29分50秒が最低限と思っていて、54秒とかだったのでそこは最後の途中の7000くらいでラップが落ちてしまったので、耐えきる力がもっと必要かなと思うのでそこが課題」と振り返ったうえで、「今年は着実に力がついてきたなと感じられるレースが結構増えてきて、自分自身ここからしっかり成長していっていると思っているので、成長具合を信じながら一日一日大切に自分なりに練習を積んでいけたらいいなと思います」と来年へと意気込みを見せた。
▲来年に期待がかかる小田切
最終の10000m3組目では藤田大智(文1)が初10000mを29分28秒で走り切った。また、この組の中大トップでフィニッシュした小田切幹太(文1)は自己ベストを30分02秒から29分14秒へと大幅更新。フレッシュな1年生も積み上げてきた地力を見せた。
◆試合結果◆
5000m
①大澤健人(文4)14:10.39
②居田優太(経4) 14:11.02
⑥西 優斗(法2)14:32.04
⑧矢萩一揮(法3) 14:36.34
⑨篠原 寛(経2) 14:38.30
㉓森 基(理工2)15:49.33
10000m2組
②山口大輔(文3)29:44.32
③髙沼一颯(経3)29:47.86
⑧佐藤宏亮(文2)29:52.94
⑨折居幸成(法2)29:53.65 PB
⑬濵田宙尚(商4)30:14.19
⑮羽藤隆成(経4)30:17.67
⑱助川颯都(理工1)32:05.91
10000m3組
②小田切幹太(文1)29:14.38 PB
④藤田大智(文1)29:28.85 初
⑦佐野拓実(経3)29:32.17
⑪山田俊輝(経4)29:42.52
⑫鈴木耕太郎(法1)29:46.98
⑮伊東大翔(文4)29:52.17
⑳中野倫希(経3)30:19.58
◆コメント◆
大澤
──5000のラスト居田さんといい笑顔でした
タイムとかそんな意識してなかったですけど、ほんとに自分は最後なので、思い出に残ればなと思って走ったんですけど、最後ちょうど居田くんが横に来てくれたので、お、いい記念だなと思ってラスト走りました。
──10000はペースメーカーでしたか?
そうです、4000までペースメーカーでした。
──来年後輩たちに期待することはありますか
そうですね、結構全学年とも仲良くできて思い出のある後輩たちなので、自分は箱根を走れなかったですけどみんなチャレンジして、笑顔で4年目やってよかったなってくらいの感じでみんな頑張ってくれたらなと思います。
居田
──今日のレースを振り返って
大澤と最後走れるというか、結構1年生の時から何回か走る機会多くて、1秒差とかで多かったんで、それも思い出しながら楽しく走れたかなと思います。
──ゴール後大澤さんといい笑顔を見せていました
そうですね、大澤が最後っていうことで、負けましたけど笑やっぱり引退レースっていう感じで、それの気迫が伝わってきて、やっぱり終わった後は、楽しんで走ることが今日の目的だったんで、しっかり楽しめたことが一番かなと思います。
──レースプラン
前に出る人がいないってことは分かってたんで、自分が別に行っても潰れても、そんなに狙ってるレースじゃないので、潰れてもいいかなっていう思いで走ってました。
──コンディション
毎年例年風吹いたり、結構悪天候なことが多いんですけど、今日は本当にいい感じでした。
──ラストスパートで大澤さんと2人になりましたがどんなことを考えていたか
負けたくないっていうのがあったんですけど、それと同時に楽しかったですね。笑やっぱり後ろちらって見たときに大澤だったんで、「あっ!」って思って楽しかったです。笑
──声援送っていたが後輩たちへの期待
後輩には本当に、陸上を続けることが、別に結果出なくても続けることが大事だと思うんで、楽しいことあってもつらいことあっても、しっかりチームで高め合って励まし合って頑張ってくれたらなと思います。
羽藤
──今日のレースを振り返って
前半はちょっとあまりペースが良くなかったので引っ張って、ちょっと後半崩れてしまったんですけど、積極的にいけたところは良かったのかなと思います。
──愛媛のマラソンに出走予定と聞きました
はい、そうです。フルマラソンに最後挑戦というかたちです。
──マラソンでの目標
地元でのレースになるので最後の引退レースっていうのも、良い形で締めたいと思ってて、8位入賞っていうのは目標にしていきたいなと思います。
山田
──今日のレースを振り返って
しっかり走り切れたと思います。
──大学ラストレースでした
そうですね、まぁ立場的に色々思うことはあったんですけど、しっかり自分の力出し切れたので良い勢いはつけることができたのではないかなと思います。
──チームメイトからの声援もありましたね
はい、すごく頑張れました。
──4年間を振り返って
なかなか自分の思い通りの結果を出すことはできなかったですけど、全部の種目でベストを出すことができましたし、これからに向けて色々な厳しさを知ることができたので次のステージでも覚悟を持ってがんばりたいと思います。
──後輩へ向けてメッセージ
しっかり今までやってきたことを継いで自分たちの色を出してくれればもっといいチームになれると思うので頑張ってほしいです。
──今後の目標
日本選手権でまずは入賞できるようにしっかり頑張っていって、いずれは1500mで世界に行けるように頑張りたいと思います。
伊東大
──今日のレースを振り返って
ラストレースということで気持ちを入れて走ったんですけど、結果は付いて来なくて。でも最後は悔いが残るような感じではなかったので、タイムは良くなかったですけど、タイムだけではなくて全体的に見ればやり切れた大学生活だったかなって思います。
──4年間で達成できた目標はありますか?
1年生の時に今の自己ベストである10000m28分台を出してそこから2~3年最初までタイム更新できずに腐っていた時期があったんですけど、でも最後までやりきるためにはもう1回頑張らないといけないなって思って、4年生でベストは更新できなかったんですけど、練習をがんばってセカンドベストとサードベストをどっちも4年生で出すことができたので、「最後までやりきる」っていう目標は達成できたかなって思います。
──後輩へ伝えたいメッセージ
自分より本気でがんばっている子が多いので、僕から言えることは途中で苦しくて辞めようって思ってる人もいると思うんですけど、結果を自分みたいに出せなくても、みんなでやりきることが一番大事かなって感じるのでそこは本当に大切にしてほしいなって思います。
濱田
──今日のコンディション
良かったかなとは思ってたんですけど7000過ぎから重くなっちゃったりして動かせなくなってしまって若干悔い残るなって感じです。
──ラストレースでしたがそこにかける意気込み
もちろんチームに勢いをつける、去年の小木曽(令和4年卒)さんみたいな走りができたらなって思ってたんですけどそこまでできなかったのが残念です。
──去年小木曽さんにエールを送ってたと思うんですけど今年は自分が走るぞという気持ちでしたか?
もちろんそれは思ってました。
──目標タイム
29分50秒くらいを狙ってたんですけど結局30分13秒ぐらいだったのでそこは若干悔いが残るなという結果ではあります。
──4年間振り返って
けがをいっぱいしたのにここまでまず陸上走らせてもらったのがありがたいことだど思っているのでこれからもチームへの恩返しじゃないですけど、もちろん1月2日3日の箱根もしっかりサポートして恩返ししたいのもありますし、これから何かしらの形で恩返しできたらなと思ってます。
折居
──今日のコンディション
12月は結構練習を積んできている中だったのですが、最後箱根前にチームに勢いをつけられるチャンスというところである程度しっかり走りたいなと思っていたのでひとまずベストと30分切ることができたのはよかったかなと思います。コンディションはめちゃくちゃよかったわけではないのですが、その中でも体を動かせる力が着実についてきているなと今日感じました。
──目標タイム
29分50秒が最低限というふうに思っていたので、今日54とかだったのでそこは最後の途中の7000mくらいでラップが落ちてしまったのでそこをもっと耐えきる力がもっと必要かなと思うのでそこが課題。
──29分50秒がCユニ着用基準ですよね
そうですね。そこを狙っていたのですが、できなかったので悔いが残りますが、来年頑張ろうという気持ちです。
──来年に向けて
今年は着実に力がついてきたなと感じられるレースが結構増えてきて、自分自身ここからしっかり成長していっていると思っているので、自分の成長具合を信じながら一日一日大切に自分なりに練習を積んでいけたらいいなと思います。
(記事:松本あゆみ、藤本佳野、写真:井口縁)
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