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【箱根駅伝直前特集2025/捲土重来】第1回 岡田開成(法1)×田原琥太郎(文1)

10月の箱根駅伝予選会では、過酷なコンディションに苦しみながらも6位に入り出場権を獲得。11月のMARCH対抗戦では多くの選手が自己ベストを更新し、優勝を果たした。この勢いを箱根路で発揮なるか。選手たちの思いを連載でお届けする。

 

第1回は彗星の如く現れたホープ、岡田開成(法1)、田原琥太郎(文1)の1年生コンビ。箱根駅伝予選会、全日本大学駅伝と大舞台で好記録を残した岡田とハーフマラソンで学年トップの記録を持つ田原。期待のまなざしが向けられる1年生2人が箱根を見据えて語ったものとは(取材は12月1日に行いました)。



大学でのレース

──大学に入ってからのレースや練習を振り返っての総評(点数込みで)

岡田(以降、岡)︰僕的には80ですね。ちょっと大きめに。
まあ100とまではいかないですけど、最低限思った通りの走りができたと思うので、80点ていう感じで。

田原(以降、田)︰60点くらいで。ちょっと前半は全然活躍っていうか、上手く走れない部分が大きくて、後半は結構、夏走り込んできた成果が出たというか、それがしっかりやっと出てきた感じで、後半はしっかり走れたので60点。

──大学陸上の距離やスピード感には慣れたか

岡、田︰やっと慣れてきた。

──岡田さんは予選会を経験したが、時間が経ってから改めて振り返ってみてどうか

岡︰まあ時間経って振り返って、もっと行けたなっていうのはあるんですけど、でもいい経験になったなっていうか、暑い中のハーフを走れていい経験になったなっていう方がでかいかなと思います。

──田原さんはその次の日レガシーハーフ走られたが、それについて

田︰前日に岡田含めて1年生がすごいいい走りをしていて、やっぱりその刺激を受けて、絶対行かなくちゃいけないみたいな感じで意気込んでいって。何度かちょっときつい場面があったんですけど、その時にやっぱり。その1年生の頑張りっていうのが頭に浮かんできたので、その予選会の1年生の走りがあったからこそ、それが刺激になったので。

──お2人はそれぞれ初ハーフだったが、ハーフを経験してみて、特有のキツさだったり面白さというものを感じられたりしたのか

岡︰やっぱり長いですし、辛いですけど、ハーフってトラックと違って沿道走ってるんで、応援とかがたくさんいたり、景色変わったりするのは面白いなと思いました。

田︰僕自身、トラックよりロードの方が得意なんで、やっぱりハーフは結構得意っていうか、どちらかというと楽しんでロードの方が走れるんで。

──面白さや楽しさなど感じたみたいな

田︰そうですね。感じました。

▲初ハーフらしからぬ力走を見せた田原

──岡田さんは全日本大学駅伝を走られましたが、初の三大駅伝となりました。いかがでしたか

岡︰やっぱりもうちょっと、もっと行けたなっていうのはあったんですけど、初の大学駅伝ということでもだいぶ楽しかったなっていう。

──先日のMARCH対抗戦

岡︰僕的には27分台で行きたかったんで、ちょっと悔しいところあるんですけど、最低限。4月から目標にしてた1桁っていうのは出せたんで、それは良かったなと思います。

田︰僕自身、目標が28分40秒台と、その組で1人でも多く勝つっていう目標だったんで、一応達成したのは達成して嬉しかったんですけど、終わってみればやっぱりもうちょっと(28分)20秒台乗せれたかなって思うし、戦略としてちょっと後ろから行くっていうのが今回レースプランだったんですけど、もうちょっと積極的に行ければ、20秒台いけたかなっていう悔しさはあったので。でもその27分台、(28分)10秒台とかが結構見えたレースだったので、いい収穫でもあります。

▲MARCH対抗戦での岡田


同期の存在

──MARCH対抗戦などで1年生が続々とPB更新しているが相乗効果的な、刺激などなにか感じているか

岡︰そうですね、だいぶ感じるっす。MARCHの時も田原が前の組でベストで1位で。

──そういうのはお互い意識される?

田︰そうですね。僕は2組で走った田中が一緒に練習してて、それで田中がなかなかPB出ない中で、そのMARCHでしっかり結果出してきて、その同じ練習パートナーが結果出してきたので、やっぱり僕もそれに乗ってしっかり結果出さないといけないなと思ったし、後半、最終組にちょっと少しでも刺激を与えられたらなって思ってました。

▲仲の良さがうかがえる1年生(左から原田、並川、佐藤大、岡田、田原)

 

さらなる高みへ

──高みを目指していく上で生活上、競技上心がけていることは

岡︰そうですね、僕は高校の監督に言われた、応援される選手になりなさいっていうのがあるんで、競技だけじゃなくて、人間面も極めるというか、高められることを心がけてはいます。

田︰生活面でちょっと、高校の時はなんか何も考えずに結構、好き勝手食べちゃうタイプで。高校の時は好き勝手食べちゃってたんですけど、ここに入ってきて、同期とかが結構みんな食べる前になんかカロリーとか気にしてて、そういうところ気にしてるんだっていうのをちょっと改めて知って、じゃあ僕もちょっとそういうとこ気にしてみようかなって思って。そこに気を付けて生活し始めました。

──岡田さんもやはりそういうの気にされる?

岡︰そうですね。裏見て脂質とか考えてから。

──モチベーションや頑張る原動力は

岡︰僕は、ご褒美。この前だったら、全日本と予選会頑張ったんで。ご褒美でPlayStation5。

田︰みんなと遊ぶことが結構好きで、試合終わりとか結構何も気にせずに遊べるんで、やっぱりみんなで遊ぶことを楽しみに頑張ってます。

──みんなで行かれますか、長距離メンバーとかで

岡、田︰全員じゃないですけどここ(岡田、田原)でよくカラオケに。

──お互いの印象は

岡︰田原はまず静かなんですけど、はしゃぐ時ははしゃぐ。マイクを持ったら笑

田︰静かっていうか最初めっちゃ怖そうで喋りかけたら殴られるんじゃと思った。だけどめっちゃ優しい。
あとこの(クールな)見た目して、めっちゃはっちゃける。アホなこともする。

岡︰しないっす。

──ではお互い第一印象の時とは大きく変わった?

岡、田︰はい、そうですね。

──1年生同士みんなのことどう思っているか、どんな存在か

岡︰やっぱり仲はいいが、その中でも切磋琢磨している良い存在かな。1年生全体的に。

田︰仲良い時は仲良いし、練習の時はもうバチバチでいい意味でオンとオフが切り替えられる。

──仲の良さの秘訣は

岡︰とりあえず、誰にでも話しかける。
コミュニケーションを大事にして。

田︰なんか素を出すっていうか、誰にでも素を出す。

▲取材中の2人。真剣なまなざしが印象的

 

「走る」ということ

──走っていて楽しい、良かったなと思うことと逆にきついと感じる時ってどんな時

岡︰やっぱり怪我した時とかはきついなっていうのを感じますし。良かったっていうのは、結構タイム出た時とか。あと、結構本気で最近思うんですけど、寮とか、なんか出会いっていうか、(競技を)やってないと、この先輩とか同期とかと出会えなかったなっていうのあるので、出会えたのはよかったなって感じます。

田︰楽しいなって思う場面は、やっぱり岡田と同じで、結果が出た時とか。あと練習がうまく継続できた時は、力になってるなっていうのがすごい実感できるので、それは楽しいなって思うし、逆にちょっときついなって思うのは、僕自身、夏合宿で初めて高地の合宿に行って、そこで高地に対応できなくて、すごく苦しんで、もうその時は全然楽しくなかったです。



いざ、箱根路へ

──箱根駅伝で走りたい区間とその理由

岡︰そうですね、僕はやっぱり往路っていうか、やっぱり2区を1番走りたいんですけど、今はちょっと4区かなっていうのがあって。2区はやっぱり先輩たちも強いんで、2区っていうのは任せて、4区は復路につなぐ1番大事なところだと思うんで、4区を走りたいなっていうのがあります。

田︰僕は当初5区走りたいなと思っていたんですけど、最近ハーフとか走ってみて、自分の強みとかを出せるのが8区かなって思って。8区は平坦とアップダウンがあるところで。
僕は平坦とアップダウンっていうのは得意なので、そこでしっかり流れを作りたいなっていうのがあって8区。

──陸上競技者として箱根駅伝はどんな存在か

岡︰そうですね、やっぱ恩返しする場所っていうのは1番でかいです。見てくれてる人が多いんで、今まで応援してくれた人は親とか祖父母とかに恩返しできるかなっていうのは思うんです。
それが1番。

田︰僕は1つ。他の大学とか他の選手だったら、その箱根は通過点って思う人もいると思うんですけど、僕はその陸上競技生活の中で1つのゴールっていうか、僕自身の1つのゴール地点なんで。箱根駅伝はすごい走りたいですし、あと岡田と同じで。僕も中学校からすごいいろんな方々にお世話になって、ここまで強くなれましたし、中央大学にも入ることができたので。箱根を走って、今まで僕を育ててくださった皆さんに、やっぱり恩返しというか、いい走りを見せて、その元気とか感謝の気持ちを伝えられたらなって思います。

──箱根駅伝出走が決まったら1番に報告したいのは誰か

岡︰それは親ですね。お父さんお母さんが1番。

──よく連絡など来るのか

岡︰インスタとかに自分の写真が写ってなかったら怪我したかどうかとかすぐ聞いてきたりしますね。

──田原さんは誰

田︰僕も家族。と、高校と中学の監督にも1番伝えたいなって。

──箱根駅伝への意気込みと目標

岡︰僕的に意気込みは、チームを勝たせる走りをしたいっていうので、やっぱり4区。走るなら区間賞を目標にしたいんで、それを目標に頑張ります。

田︰僕は、8区を走れるなら、区間5番以内で。中大のゲームチェンジャーになれる選手っていうのがあります。僕が言うのもあれなんですけど、まだ(そのような選手が)あまりいないと思うので、ゲームチェンジャーになれるような選手になれるよう頑張りたいなと。

周りから受ける期待を超えて成長し続ける2人。無限の可能性を秘め、鮮烈な箱根デビューへ。

(取材︰土屋日向、村野風珈、構成︰土屋日向)

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