2025年4月26日 神奈川・レモンガススタジアム平塚
4月25日から4月27日にかけて行われる日本学生陸上競技個人選手権大会は2日目を迎え、関東インカレにも出場が予定されている選手が多数出場。男子400mでは、田邉奨(商2)が前回に引き続き準優勝を果たした。
男子400mH予選では、酒井大和(法3)と山本祐弥(経1)の2名が出場。酒井は序盤から快調なペースを刻むと上位陣に食らい付き3着でフィニッシュ。準決勝で進出を決めた。山本はハードリングで足が詰まり、インターバルで加速できず5着で予選敗退となった。
▲インターバルでの加速とならなかった山本
続く準決勝。酒井は勢いよくスタートを決めると、200mまで積極的な走りでレースの主導権を握ろうとする。しかし、後半に失速しピッチも遅くなると、他の追随を許すなど6着でフィニッシュ。決勝進出とはならなかった。
▲準決勝まで駒を進めた酒井
男子200m予選は関東インカレへも出場する3選手が顔を揃え、ともに準決勝に進出するなど健闘を見せた。1組の植松康太(総2)は力強い腕振りと絶妙なコーナリングで、残り100mを前にトップへ躍り出ると余裕を持ってフィニッシュ。5組に登場したエケジュニア瑠音(法3)は抜群のスタートから軸のブレないフォームで首位を守り抜いた。6組では松嶋飛希(法4)が横一線で展開された直線勝負を耐え抜き、3着で次のステージへと駒を進めた。
▲余裕を持ってのフィニッシュとなった植松
▲安定感を見せたエケ
▲横一線の展開に粘走した松嶋
この日注目の男子400m決勝には、前回大会2位の田邉奨(商2)が出走。前日の準決勝では46秒16の自己ベストを記録するなど、栄冠への期待がかかる一戦となった。レース前半は余裕の持った走りを見せ、200m付近からスピードを切り替えた田邉だったが、ラストの直線で平川(東洋大)に先行を許し、そのままフィニッシュ。47秒11の2位で惜しくもリベンジとはならなかった。
▲2位でのゴールとなった田邉
2年連続の2位という結果に田邉は「最低限自分の中で2番以内っていうのは守らなきゃいけないところだったんで、そこは唯一褒めるなら、強いて褒めるならそこかな」と振り返りつつも、「弱いところが出た」と反省を口にした。さらに、今後の具体的な目標を問われると「関東インカレ、全日本インカレでいい流れを作って、日本選手権で5秒中盤あたりを狙いつつ、決勝でちゃんと勝負するっていうところが目標になるかなって思ってます」と力強く語った。
▲メダルを手に笑顔の田邉
フィールド種目では、男子走幅跳決勝に山下然(経3)と奥澤真(法1)の2名が出場。それぞれ7m20とNMと本調子ではなかったが、5月上旬に控える関東インカレへ向けて試合勘を取り戻す機会となった。
▲故障明けでの出場となった山下然
▲他大学の選手が顔を揃える中、「自分のことに集中できなかった」と反省した奥澤
それぞれが課題と収穫を得た今大会。5月上旬の関東インカレ、6月上旬の日本インカレに向けて、まだ戦いは始まったばかりだ。
◆大会結果◆
男子400mH予選
4組
③酒井大和(法3)51秒62 準決勝進出
⑤山本祐弥(経1)53秒01
準決勝
1組
⑥酒井大和(法3)51秒69
男子200m予選
1組
②植松康太(総2)20秒88 準決勝進出
5組
①エケジュニア瑠音(法3)21秒16 準決勝進出
6組
②松嶋飛希(法4)21秒25 準決勝進出
男子400m決勝
②田邉奨(商2)47秒11
男子走幅跳決勝
⑰山下然(経3)7m20
奥澤真(法1)NM
◆コメント◆
田邉奨(商2)
──今日のレースを振り返っての良かった点、反省点
良かったところは最低限自分の中で2番以内っていうのは守らなきゃいけないところだったんで、そこは唯一褒めるなら、強いて褒めるならそこかなっていう感じで。悪かったところとしては、タイム、1位取れなかった。弱いところが出たかなっていうところは悪かったかな
──今日のコンディションは
先週、2週間前ぐらいかな、から足痛めてて、あんまり走れてなくて。今週やっとちょっと走れるようになったぐらいだったんで、正直自信はなくて。コンディション的にも、あんまり万全っていう感じではなかったです
──3月末の日体大記録会で800mを走っていたが、どのようにアプローチ法を変えてきたのか
自分としては、400mメインっていうのは変わらないんですけど。800mにもチャレンジしたいっていうのがあって。
冬季は800mのチームに入って練習してきたんで、それをちょっとシーズン入る前に、400mの試合が始まる前に確認しようかっていうことで、1本出てっていう感じで、今シーズンは何本か多分800m出るかなって。
──では400mに繋げる練習っていうよりかは普通に800mの種目として出たというイメージ
400mにも繋げるようにっていうか、強くなるっていうところでは、そうですね。ちょっと繋げるっていうか、どっちもいい感じに笑
──次回出走予定のレースは
800mはないんですけど、とりあえず。次は5月のゴールデンウィークの関東インカレ。関東インカレが実戦になるんで、とりあえず400mとマイルでいいレースができるようにっていうところが次の目標です
──今後に向けての取り組みと具体的な目標
今シーズンは今大会と、あと日本選手権で勝負するっていうのが目標で冬季頑張ってきたんで、その関東インカレ、全日本インカレでいい流れを作って、で、日本選手権で5秒中盤あたりを狙いつつ、決勝でちゃんと勝負するっていうところが目標になるかなって思ってます
山下然(経3)
──今大会はどのような位置づけで出場されたのか
本来冬季練習から一番最初に大きい試合があると思って意気込んでいたんですけど、怪我を3月の上旬にしてしまって、そこから満足に練習できずに数週間で仕上げた試合になっちゃっていて、もともとユニバーシアードを視野に入れて練習はしてきたんですけど、ちょっと難しい状況になってしまったので、ここは関東インカレの前哨戦だと思って、試合勘を戻すための練習にシフトチェンジした感じですね
──実際試合勘は養えた感じですか
そうですね、内容自体はあまり納得いくものではないんですけど、まず学生個人っていう試合に3本チャレンジできたっていうのは最低限って感じですね
──今後に生かしていきたい点はありますか
やっぱりファールをして実測値は結構跳んでいた跳躍は結構あったんで、あまり不安になりすぎずしっかり課題であるところを修正していけば、今シーズン後半に向けて結構伸びてくるかなと思っています
──次の出場予定大会とそこでの目標をお願いします
次は関東インカレになるので、今シーズン一番入賞しなければいけない試合なので、一番気合い入れて頑張らなきゃなと思います
奥澤真(法1)
初めての学生個人を終えて
──中大記録会は出てたんですけど、他校がいる中での初めての試合だったので、自分より格上っていうか、持ち記録が上の人が多くて、周りを気にしちゃってたっていうか、自分のことに集中しきれなかったなっていう感じです
惜しくも記録なしとなってしまったが、収穫はあったか
──シーズン2戦目で、正直あんまり期待はしてなかったっていうか、自分の跳躍、やりたいことをやろうと思ってたので、ある程度自分のやりたいことはできたので、次の関カレに向けて、満足はいかないですけど、最低限自分のやりたいことはできたかなっていう感じです
ライバルと言っていた成川くんと大学初対戦だったが、何か言葉を交わしたか
──競技中もコミュニケーション取って、向こうも大変そうだし、生活変わって僕も大変だし、そこはお互いフェアっていうか、生活変わったのも言い訳にはできないし、向こうも変わってるわけなので、その中でもやっぱりトップ8に残って勝負してる姿を見ると刺激されるっていうか、自分も頑張らないとなって思うところがありました
次の目標は
──今日出た課題をクリアしていって、7m50飛んで、8位入賞目指して頑張ります
(記事:日向野芯、写真:日向野芯、大日方惠和、土屋日向、斎藤さくら、小林陽登、森本咲羽)
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