春季リーグ戦では入れ替え戦で逆転勝利を収め、見事残留した中大。春に引き続き、地方開催となった開幕戦は、9月3日から福島県で行われます!そこで今回は全6回にわたって、計18名の選手のインタビューをお届けします!2日目の今回は、中大に欠かせない3年生投手陣の西舘勇陽(法3・花巻東)、大栄陽斗(商3=仙台育英)、岩本大地(法3=石岡第一)、石田裕太郎(経3=静清)の4選手です!
※感染防止対策を十分に考慮した方法で取材を行っております。
〈西舘勇陽〉(聞き手、構成:竹内賢心)
▲先発・中継ぎで大車輪の働きだった西舘、秋も直球を武器に打者を捩じ伏せる
──今の調子はいかがでしょうか
春を終えて少し間が空きましたが、春のリーグ戦の時と変わらないです
──春リーグ戦を振り返って
リーグ戦、プレーオフと中継ぎでずっと投げて、先発が崩れたときのロングリリーフの場面もあったんですけど、自分の役割として逆転してくれるまでずっと0を並べていくことで、それに近いようなことができたかなと思います。入れ替え戦は、オープン戦でも先発はあまりやってこなくて結構緊張したんですけど、そこで今自分が持ってる力は出せたかなと思います
──どのようなことを意識してピッチングしていたか
リーグ戦中はずっと中継ぎで、連投であったりとか球数が増えていくことは、下級生の頃からずっとやってきたことなので、あまり変わらないです
──昨年から少しピッチングフォームを変えたか?どのような部分を変えたか?
去年までは、他のピッチャーみたいに普通に足を上げて体重移動して投げるというフォームだったんですけど、今年からセットに入ってからランナーいる時と同じようなクイックモーションで投げるというふうに変えました
──西舘投手から見た秋のチームの状況は
春厳しい戦いをずっと続けてきて、過去の苦しかった試合であったり、自分でも入れ替え戦であったり厳しいときの試合を思い出して、春のリーグ戦前の練習のときより気合い入って、春みたいな結果にならないようにという雰囲気はあります
──得点圏にランナーを背負った場面での登板は
下級生の時から経験していたことなので慣れたというのはあるんですけど、目の前のバッターを1人ずつアウトを重ねていく、その結果で0で抑えられればいいと思っています。あまり気負わず楽な気持ちでマウンドに上がっています
──入れ替え戦、最終戦を任されたときの心境
1戦目、4回まではある程度抑えられたので、そこだけを自信にして、あまり後ろ向きな気持ちにはならないようにしました
──残留が決まったときの気持ちは
ようやくリーグ戦が終わったというか。やっと春が終わったと思ってホッとしました
──リーグ戦終了後から今まで取り組んできたこと
大きく変えたことはないんですが、先発が夏のオープン戦でも増えたので、立ち上がりの部分であったりとか中継ぎとは違う難しさもあるので、初回を大事にというのはあります
──秋はどんなピッチングをしたいか
スコアボードに0を並べていく、目の前の一人一人のバッターに集中して向かっていければと思います
──オープン戦でプロのバッターと対峙してみて
(巨人戦で)先頭打者にホームラン打たれてその1失点だったのですが、立ち上がりの部分で力が入らないというか、マウンドに慣れもなかったこともあって、甘くいった弱い球をホームラン打たれて、一発で仕留められるところは大学よりレベル高いなと思いました
──秋リーグ、自分のここを見てくれ
マウンドに上がった以上はずっと0を並べたいというのはあるので、そこを見てほしいです
──秋リーグに向けて一言!
春は6位という結果に終わりましたが、一部残留できたのでチーム目標でもある日本一に向けて一丸となってやっていければいいなと思います
◇西舘勇陽(にしだて・ゆうひ)◇
学部学科:法学部・法律学科
身長・体重:183㌢•79㌔
出身高校:花巻東高校
〈大栄陽斗〉(聞き手、構成:竹内賢心)
▲怪我を乗り越え、再びマウンドで腕を振る大栄に期待が高まる
──今の調子は
春は怪我をしていたんですが、やっと投げれるようになってきて調子自体もよくなってきているのでいい状態かなと思います
──100%のうちどこまで回復しているか
100%に近いところまで回復しています
──リハビリ中に取り組んでいたこと
元々股関節が硬かったんですけど、体の柔軟性を大事にやってきて柔軟性がついたことと、下半身をトレーニングして重点的に強化しました
──大栄投手から見た春のチーム
苦しい戦いでしたが、同級生のピッチャー陣が投げてくれて自分は怪我して、不甲斐ないなと思っていたんですけど3年生3人が頑張って投げてくれたおかげで、またこうやって1部でできるのでそこは本当に嬉しく思いますし、4年生の方々も引っ張ってくれたのでそこは本当に感謝しかないです
──入れ替え戦のときの心境
正直、自分も一緒に戦いたいなという思いはあったんですが、スタンドで見てることしかできなかったのでそういうもどかしさって気持ちもありましたけど、一番は勝ってほしいという気持ちだったので、終わったあとも後輩へのアドバイスなどできることはやっていかなければいけないなと思っていました
──春が終わってから秋にかけて取り組んできたこと
ストレートの質について取り組みました。ストレートで空振りが取れるように、この夏にかけてやってきて、成果として出ているのかなと思います
──秋はどんなピッチングをしたいか
まずは怪我をしないこと、離脱したくないのでケアをしっかりしながらやりたいですし、春迷惑かけた分、秋は自分がなんとかチームに貢献できるように投げたいなと思います
──オープン戦でプロのバッターと対峙してみて
大学生ではここの変化球で空振りが取れるというところを、中々ファールで付いてきたりとか、ちょっとした甘い変化球は一球で仕留めてくる感じがしたのでそこはレベルの高さを痛感しました
──印象に残っているバッターは
ヤクルトの赤羽選手と対戦したときに、ここで空振りが欲しいと三振を狙った球をファールにされて、付いていって付いていって最後甘い球をうまく合わせられてヒットにされたのでそこが印象に残っています
──チームの雰囲気は
春は崖っぷちだったんですけど、そこの舞台に立ちたくないって思いはみんな持っているので次は上を目指してみんなでやっていこうってなってるので、そういった部分では春の成長を活かして秋に優勝するんだという思いが強いと思います
──秋リーグ、自分のここを見てくれ
真っ直ぐですね。夏のオープン戦でもそこを目標にやってきたのでストレートで空振りが取れたらいいなと思います
◇大栄陽斗(おおさかえ・あきと)◇
学部学科:商学部・商業・貿易学科
身長・体重:176㌢・78㌔
出身高校:仙台育英高校
〈岩本大地〉(聞き手、構成:為谷楓太)
▲先発・リリーフともに多くの経験を詰んだ春。秋リーグでの飛躍に期待だ
──春リーグを振り返って
3年生になって初めてシーズン通して投げられたシーズンだったんですけど、チームとしても入れ替え戦に行ってしまったり、個人的にも成績がよくなかったので悔しい気持ちが1番です
──今までと比べて大幅に投げる機会が増えたがそこについては
今までは調子もあまり良くなかったのもあるんですけど、リーグ戦で投げれたことはプラスになると思っているので経験したことを秋に生かせればと思います
──昨年は同級生の他のピッチャー陣が登板しているなかあまり投げる機会が無かったと思うがどう感じていたか
とても悔しかったです。みんな活躍していたので。自分はベンチに入らないときも多かったので悔しい気持ちです
──今シーズンは大学初勝利を含む2勝をマーク。勝ち星の数についてはどう考えてるか
先発した試合の割に2勝しかできなかったので2勝できたのはうれしかったんですけど、物足りない、もっと勝ちたかったなというのがあります
──秋の目標勝利数などありますか
勝ちがつく条件で投げることがあれば全部勝てるようにしたいです
──駒大2回戦では7回1失点と好投を見せましたがその要因を教えてください
正直7回まで投げると思っていなくて。後ろに西舘だったり他のピッチャーがいたのでとりあえず自分が行けるところまで飛ばして。5回までは行きたいと思っていたんですけど1イニング1イニング強い気持ちで投げられた結果が7回まで抑えられたのかなというふうに思います
──ピンチの場面でのリリーフ登板などあったがそこをくぐり抜けてついた自信はありますか
リーグ戦入るまでは本当の自信があまりなくて。オープン戦抑えても実際リーグ戦では打たれたりしていたので、リーグ戦投げていくなかで自分のピッチングができれば抑えられるという自信が徐々についてきて、ピンチの場面でも自分のピッチングをすれば打たれないという気持ちでマウンドいれたので、ある程度の自信がついたと思います
──春を通して見つかった課題と自信になった部分を教えてください
課題はコントロールとかで乱れてヒットで返されて序盤で降板してしまうというのが何試合かあったので、自分から四死球で崩れないところで。自信になった部分は本来の自分の力を十分出せればどこの大学でも勝負できるなと感じたところです
──春の自身のベストピッチと1番悔しかった登板は
1番良かったのは駒澤2回戦です。悔しかったのは日大1回戦で、この試合勝てば入れ替え戦回避だったんですけど、その試合でフォアボールから崩れてしまってチームに悪い流れを持ってきてしまった。そこから連敗してしまったので自分のなかでは悔しかったです
──先発や中継ぎなどさまざまな登板場面がありましたが先発の方がやりやすいなどといったことはありますか
特別どちらの方がやりやすいというのはないんですけど、リーグ戦やってみてリリーフのときの方がピンチの場面だったら変に自分の出したランナーではないので開き直れるというかそういうのがありますね
──自身のピッチングの強み・1番自信のある球種を教えてください
強みは150㌔投げられるとか変化球がすごいとかはないんですけどバッターに向かっていく気持ちは他のピッチャーよりあると思っています。自信のある球種はスライダーですね。カウントを取るときも三振を取りたいときにも使えるので
──自身のスライダーの特徴は
他のピッチャーのスライダーと軌道が違うところですね。スライダーは斜めに曲がるのが一般的だと思うんですけど、自分のスライダーはまっすぐの軌道から真横に曲げる感じが他のピッチャーに違うと思いますね
──オープン戦の調子はどうですか
最近打たれる試合もあったんですけど、調子自体は悪くないと思います
──夏重点的に取り組んできたことを教えてください
好不調の波を作らないように安定感を意識して練習しました。監督からしたらいいときと悪いときの差が激しいと使いづらいと思うのでそういうところで安定感とかコントロールで崩れないように投げ込みとかキャッチボールから意識することを多くしてやってきました
──秋の個人的な目標を教えてください
春は規定投球回投げたピッチャーのなかで防御率が最下位だったので最優秀防御率を目指して秋はやりたいと思います
──最後に残り1年半の大学野球生活のビジョンを教えてください
まだ自分の納得した結果を残せたときがないんですけど、秋、来年春、来年秋と3シーズンで本来の自分のピッチングというか力を十分に発揮してプロ野球選手になれるように頑張りたいと思います
◇岩本大地(いわもと・だいち)◇
学部学科:法学部・政治学科
身長・体重:174㌢•75㌔
出身高校:石岡第一高校
〈石田裕太郎〉(聞き手、構成:小野祐司)
▲エースとして最優秀防御率奪回へ期待がかかる石田
──長かった春を振り返って、良かった所と見つかった課題
まず、1部に残ることができたのは良かったです。入れ替え戦という舞台で自分の役割をきっちりと果たせたと思います。
課題としては全体的に本調子ではなく、チームに迷惑をかけたなという思いがあるので、秋はしっかりとチームの戦力になりたいです。おそらく先発が多くなりそうなので、そこはしっかりと試合を作って貢献したいです
──先発と中継ぎどっちが自分にとって投げやすいか
任されたポジションで投げるだけですけど、先発の方が入りやすさという意味では個人的にはあります
──今季既に4つの球場で試合をすることが決まっているが、投手として対策とかはありますか
今まではマウンドの傾斜とかを気にしている自分がいたんですけど、そこは自分の中で克服したつもりなので大丈夫かなと思います。どこでも自分のパフォーマンスができるように頑張りたいです
──特にZOZOマリンスタジアムは風が強いがそこはどうですか
それはバッターも条件は一緒なんで、上手く風を利用できるような投球をしたいですね。
──どの球場が一番楽しみですか
ZOZOマリンです
──今季期待している下級生投手
種橋諒(経2=日本文理)、中村伊吹(商2=宇治山田商業)、三奈木亜星(商1=浦和学院)の3人ですね。この3人は仲のいい後輩でもあるので期待してます
──秋季注意している大学
個人的には、青学に相性が悪いのでそこをどう上手く抑えられるか、あとは日大にやられっぱなしなので、日大を倒したいいです
──秋季の目標を教えてください
リーグ優勝と日本一は当たり前として、個人としては最優秀防御率をもう一回取って、防御率にこだわるシーズンにしたいです。春は勝ち星を気にしすぎて、上手くいかなかったので、今季は目の前のイニング全力で抑えることを意識したいと思います
◇石田裕太郎(いしだ・ゆうたろう)◇
学部学科:経済学部 公共・環境経済学科
身長・体重:180㌢•80㌔
出身高校:静清高校
(記事:竹内賢心、為谷楓太、小野祐司、写真:鈴木佐和)
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