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【春季リーグ戦前特集/「反撃」への道】第6回・4年生先発陣

昨年は春季リーグで6位に終わり、入れ替え戦に進みながらも1部残留を決め、秋季リーグでは2位と躍進を果たした中大野球部。中前祐也(法4)主将のもと、「日本一」を目指す中で、春季リーグ戦を控えた選手たちは何を語るのか。

第6回は4年生先発投手コンビの西舘勇陽(法4=花巻東)選手と石田裕太郎(経4=静清)選手。プロ入りを目指す2人にラストイヤーにかける思いを聞いた。
                            

<西舘勇陽>(聞き手、構成:中島遥)

エースとして今年もチームを引っ張る活躍に期待がかかる西舘

──昨年1年間を振り返って

「春はピッチャー陣全体として失点率が高くて、その中でも自分もリリーフの中でも長いイニング、ロングリリーフとかして。自分だけのピッチングを見れば長いイニングで相手を抑えることもできましたし、そういう意味では自分の成長というか自分の能力を確認できたかなという感じで。秋というか、入れ替え戦から先発だったんですけど、秋は春ロングで投げたことを踏まえて先発やらせてもらって、その中でリリーフと変わらずスピードの面であったりとかそういうところ落ちずに最後のカードまで投げ切れたことは大きいかなと思います」

──秋は登板数が多かったと思いますが疲れはありましたか

「疲れとかはやっぱりあったんですけど、特に怪我とかもなく最後までできたのでそこはよかったかなと思います」

──クイックモーションで投げることでよくなった点は

「クイックは自分のイメージとしてはただホームベース方向に一直線に出力を出すというか、力の方向が直線に出すだけなので。そういう意味ではコントロールも2年生とか下級生の時に比べて安定した部分はあって、今もそれの改善をやっているのでクイックにして本当に大きく変わったというのはありますね」

──まだフォームの改善は続いているということですか

「フォームとしてもまだ全然ですし、変化球とかスピードの面もまだまだ上げていきたいと思っているので。まだもっとできることはあると思うのでそこをやっていけたらと思います」

──変化球のお話がありましたが変化球の精度についてどう分析されていますか

「変化球は冬のピッチング練習でそこを目標というか、テーマにして。春のオープン戦をやっている中ではその成果が出ている感じはすごくあって。今も7イニングとかオープン戦で投げたりしているんですけど与四球率がすごくよくなっているので、冬取り組んだ部分が今目に見えて結果として出ているのでそこはこれからも継続していければと思います」

──変化球の精度向上のために具体的にはどのような練習を

「本当に投げこんで、って感じです。キャッチャーと確認しながらなんですけど、イメージとかすり合わせながら。今までの冬の練習の中では一番投げましたね」

──リーグ戦で警戒するチーム・選手は

「イメージとして國學院にはずっと勝てていないイメージがあるので、というか実際勝てていないので、チームとしては今回春・秋両方勝ち点とりたいです。選手としては、國學院の柳舘(憲吾)選手。中大の時、毎試合2、3安打くらいされているので一番注意の選手ですね」

──新体制の雰囲気は

「中前(祐也=法4・浦和学院)を中心にずっとやっているんですけど、中前自身やっぱり高校時代の時もキャプテンをやってて、高校は浦和学院なんですけど中前は。そのチームはガッツというか、本当に軍隊野球みたいな…(笑い)。すごいビシバシやってきた高校のキャプテンなので、今もそれを出している部分もありますし、そういう意味では結構締まったところは締まっているんですけど、私生活では今までより緩くしたりしてメリハリとかはすごくできているんじゃないかなと思います」

──昨年とのチームの違いは

「北村(恵吾=令5卒・東京ヤクルトスワローズ)さんも中前も二人とも自分が先頭に立って練習も一番やるという部分は一緒で。北村さんも中前も強い口調とかどっちも使いますし雰囲気としては一緒なんですけど、去年は北村さん、森下(翔太=令5卒・阪神タイガース)さんとか上の代はあまり人がいなかったんですけど、今年は自分たちの代は結構多いので、中前中心に石井(巧=文4・作新学院)だったり、根本(翔吾=商4・習志野)だったりとかがチームのこと、周りのこと結構見ているので、いろいろな方向から。そういう意味では去年までは一人だけの視点だった感じはあったんですけど、結構いろいろな方向から見れているんじゃないかなと思ってます」

──西舘投手は副キャプテンですが

「あはは。いやー、自分はあんまり言うのは得意じゃなくて(笑い)。自分はプレーとか結果でやっていければなと思います」

──期待する後輩は

「ピッチャーだと2個下、新2年の左ピッチャーの岩城(颯空=経2・富山商)っていう。春のオープン戦ですごい結果出してて。あと左ピッチャーがずっといなかったので、ワンポイントであったりとか、1イニングでも2イニングでも中継ぎとかで頑張ってくれればピッチャーの層としても厚くなるので、すごく期待しています」

──期待するバッターは

「バッターはやっぱり繁永(晟=商2・大阪桐蔭)とか伊藤櫂人(文1・大阪桐蔭)の大阪桐蔭組、そこの2人ですかね。やっぱりもう調子いい悪いとかじゃなくてずっと打ってるんですけど年中(笑い)。そこは中大の切り込み隊長というか1番を打っているので、勢いづけてくれればなと思っています」

──ライバルはいますか

「自分はあまりライバル視とかはしてないです。自分自身のことを最大限に頑張ってという感じですね」

──身体の状態は

「状態は少しずつ上がってきてる感じはあるので、今はすごくいい状態で投げられているので、そのまま開幕には入れればなと思います」

──WBCでは同い年の選手が活躍していましたがどうご覧になっていましたか

「見ている感じは本当に遠いテレビの人というか、有名人みたいな感じで自分は見ていました。日本はずっと応援していてさっき優勝の瞬間も見ていたのですごい嬉しかったというのが一番ですね」

──いつかは西舘投手も侍ジャパンとして

「いや特にもうそういうのは(笑い)。まず今年はリーグ戦でリーグ優勝と、個人としてはドラフトかかるっていうのが。そこの2つが大きいですね」

──リーグ優勝とドラフト指名に向けてまだ西舘投手自身が足りないと感じていることはどういったところでしょうか

「チームとしては春のオープン戦はほとんど勝ちか引き分けでずっと来てていい状態ではあると思うので、そのままの状態でリーグ戦に入って勢いを落とさずにやっていければなと思います。個人としてはリーグ戦で結果を出さないとアピールの場にならないので1勝ずつしていければなという風には思っています」

──春の意気込みは

「初戦の亜細亜は細かいことをやってくるので、塁出てからの落ち着きとかそういうところを大事にしてやっていければなと思います。國學院とか青学というのはいつも接戦で勝ったり負けたりというのが続いているので、そこをしっかり落とさずできれば。こだわって勝ちに行きたいと思っています」

◇西舘勇陽(にしだて・ゆうひ)◇
学部学科:法学部・法律学科
身長・体重:183㌢・79㌔
出身高校:花巻東高校

 

<石田裕太郎>(聞き手、構成:小野祐司)

先発と中継ぎ両方でチームを支える石田

──調子はどうですか

「まあまあ、普通ですね」

──学生野球ラストイヤーに対する思いを聞かせてください

「1年の時からいろんな場面で投げさせてもらって、歴代の牧(秀悟=令3卒・横浜DeNAベイスターズ)さんとかすごい先輩、選手とも野球を一緒にやらせてもらって貴重な経験だったと思います。このメンバーで優勝したいですし、最後いい締めくくりで終われればいいなって思って、プロに行きたいのでプロに行くためにしっかりといい成長ができたなと思います」

──先発に対するこだわりなどはありますか

「そこはないです。言われたところで投げるだけなので。監督が使いやすい選手になるのが自分の目標でもあるので、どこでも投げれるのが持ち味なのでそこにこだわりはないです」

──どっちがやりやすいとかはありますか

「リリーフの方が試合にはいったまま入れるのがいいので、点差とかで変わってくるけど入りやすさだけで言ったら中継ぎですね。試合に入るだけなので」

──優勝に向けてどのような役割を担いたいでしょうか

「任された試合でしっかり投げることと自分以外にもいいピッチャーはいるので、あと先考えず抑えることだけに集中して投げれればいいなと思います」

──今年もさまざまな球場で投げることになりますがそこについてはいかがでしょうか

「プロ行っても、いろんな場所も投げることになると思うので、先の野球人生考えたらそうなのでそんなに嫌じゃないですけど、そこは考えずに試合のことに集中したいです」

──代替わりして変わったことや、最上級生になって意識したことはありますか

「先輩後輩関係なくやりやすいように4年生で考えてて、自分は引っ張っいくタイプではないのでみんなで一緒にやるって感じなんで、結果とかで示したいなと思います。結構後輩たちも聞きにきてくれるのでそういうところでコミュニケーション取ったりしてます」

──後輩にはどういったアドバイスをするのでしょうか

「ピッチングに関する話で、どういう準備してるかとか」

──自分の教えられることは全部教えるのですか

「ライバルっちゃライバルですけど、全員がそれを真似できるわけではないし、みんないい選手なのでこれから活躍して欲しいなという思いを込めて普通に教えます。逆に自分も後輩にいろいろ聞くので」

──後輩から学ぶことは何がありますか

「変化球の投げ方とか教えてもらったり。みんな何も考えてないわけじゃないんで、野球で中大まで来て。自分にもプラスになると思うので結構聞きます。みんなで成長して行けたらベストです」

──今季の目標を教えてください

「タイトルもそうなんですけど、まずは投げた試合で負けないこととなるべく最小失点で抑える。ラストイヤーでなんとしても優勝したいし、個人的にもプロに行きたいっていう目標があるので。今までで一番プレッシャーがある年ですけど、今まで通り変わらずやっていけばいい方向に繋がると思うのであまり力まずやって行けたらいいなと思います」

◇石田裕太郎(いしだ・ゆうたろう)◇
学部学科:経済学部・環境経済学科
身長・体重:180㌢・74㌔
出身高校:静清高校