2025年12月26日 ダイドードリンコアイスアリーナ
準々決勝の相手は強豪東洋大。大一番の勝負だ。先制点を許すも、エース角丸陸斗(国経4)、横須賀大夢(総4)の得点によりリードする展開となった。しかし、第3ピリオド終盤で追いつかれてしまう。延長戦までもつれ込むが、中谷采士朗(総1)がシュートを決め、勝利を飾った。
〈第1ピリオド〉
開始早々にDFの隙を突き東洋大が先制点を入れた。パックの奪い合いが激しく行われる中、開始4分、関椋太(商1)が東洋大からパックを奪い、ゴール前にポジションしていた角丸へ。角丸の鋭いシュートが光り、同点へ追いついた。試合はさらに白熱していく。東洋大が攻撃を試みるも森星輝(文3)が華麗にカット。また、GK川合温大(文4)の好セーブにより得点を許さなかった。しかし、東洋大の守備陣も同様に中大の得点を阻止し、1-1で終えた。

▲好セーブを連発した川合
〈第2ピリオド〉
主導権を争う両校。下坪久晃(商4)が左サイドから駆け上がり、フリーになっていた荒木零士(総4)へパス。荒木がシュートを打ち込むもGKに阻まれてしまう。突破口を開いたのは横須賀。角丸、関と三角形を組み、パス回して東洋大を翻弄。中谷のアシストを受けてシュートを決めた。

▲ゴールチャンスを作り出した下坪
横須賀の得点を皮切りに勢いを増した中大。東洋大にペナルティが与えられ、パワープレイとなると、小岩獅竜(商2)が立て続けにシュート。さらに、角丸からパスを受けて鈴木渡硫(経3)もシュートを放つが、GKを破ることはできない。加えて、辻崇太郎(経3)がパックを奪い、齋藤陽大(文1)がシュートを打ち込むも弾かれてしまう。

▲果敢に攻める辻
攻撃の手をさらに強める中大は、中谷が鋭いミドルシュートを放つ。続けて関がスペースに切り込んでシュート。敵陣に留まりシュートを連発し、DFの森もシュートを打ったがGKにキャッチされてしまった。

▲パスカットをする森
東洋大の反撃には川合が立ちふさがる。絶好調の川合は幾度となくセーブし追随を許さない。中大は1点のリードを奪って、第2ピリオドを終えた。
〈第3ピリオド〉
序盤、自陣でのプレーを強いられた中大であったが、川合のセーブが光り、失点を免れる。その後はパックの争奪戦に。第1ピリオド、第2ピリオドに増して激しさを帯びる。パックを奪う度に、角丸がゴール裏へ回り、マークが外れた関へパスをしようと試みたり、中谷が後ろへパスを出し、控えていた棚橋映斗(経2)がシュートを放ったりと追加点を狙うが、得点は叶わない。藤間航哉(経4)や関が単独で攻め込むも、得点には至らなかった。

▲リンクを駆ける棚橋
中大がなかなか点差を広げられない中、徐々に攻勢を強める東洋大。川合が3連続でシュートをキャッチ。鉄壁の守りを見せる。しかし、試合終了5分前に迫るころ、ゴール前の大混戦から東洋大が同点打を放った。調子を上げる東洋大に対し、下坪がパックを奪取し鈴木が打ち込む。続いて、スペースができたところに荒木が仕掛けた。さらに、関が振り向きざまにシュートを放つ。応戦する中大であったが、ゴールを捉えることができなかった。

▲ゴールを狙う関
試合時間残り30秒、東洋大にペナルティが与えられ、中大に絶好のチャンスが巡ってくる。タイムアウトを取り、ゴールを狙うも得点ならず。勝負は延長戦へもつれ込んだ。
〈延長戦〉
延長戦は3対3、5分間で行われ、どちらかが点を取った瞬間に終了となる。第3ピリオドで東洋大に与えられた、2分間のペナルティが消化されていなかったため、4対3と中大に有利な状況で始まった。先陣を切ったのは角丸、横須賀、鈴木、森。角丸のシュートはGKの手に阻まれる。続くは、小岩、棚橋、中谷、伊藤一海(商1)。伊藤からを受けた中谷が渾身のミドルシュート。ゴールに突き刺し、中大に勝利をもたらした。

▲シュートを放つ中谷

▲中谷を囲み喜ぶ選手たち
歓喜に舞う選手たち。互いに抱き合い健闘をたたえ合った。今大会一番の山場の乗り越えた中大。連覇に向けて視界は良好だ。

▲喜びをあらわにする選手たち
◆コメント◆
八戸監督
ー今日の試合を振り返って
スタートあっという間に失点してしまって、ちょっと相手のチェックも早かったんで、なかなか厳しい展開になるかなとは思ったんですけど、よくそこ耐えて最少失点で前半乗り切れたのは良かったと思います。
ー3ピリから詰められる場面が増えたが
そうですね。2ピリの後半から相手の運動量も落ちたんですけどね、うちも足つっちゃった選手出たりとかして、かなり守る時間も長くて大変でしたけど、そこもよくしっかりうちが守ってしのいでくれて、よくやってくれたなと思います。
ー延長戦を振り返ってみて
4対3の練習とか、あんまり時間取ってやってなかったので、どうかなと思ったんですけど、やっと決めるべき選手が決めてよかったなと思いますね。(中谷は)ずっとコンディションもよくなくて、U20行く前もそうだし、行って帰ってきてからもちょっとよくなかったんで、どうかなと思ったんですけど、やっぱり最後はね、千両役者が決めますね。
ー準決勝への意気込み
秋のリーグも大事な試合とった後につまずいちゃったりしてるんで、もうそれだけはもう絶対ないよっていうことをね、最後選手間でも話して、明日はそれはないと思うんで、しっかり決勝戦行って、勝ち切れるように整えていきたいと思います。
角丸選手
ー試合を振り返って
もう本当に結果が全ての大会だったので、本当に勝ち切れてよかったです。
ーチームの雰囲気は
昨日からこの試合に向けて選手でミーティングしたり、今日も本当にアップからいい雰囲気で入れてて、もうこれはいけるなっていう状態でした。
ー延長では
最後の方に相手が反則して、PPがあったんで、そこでやっぱ決めきるしかないなとは思ってたんですけど、まあ自分はもう両足つりそうだったんで(笑い)
ーいつからつりそうだったのか
もう3ピリのボール持ってる時間位からずっとつりそうだったんで。
ー延長での作戦
まあそうですね、作戦としてはやっぱそこで試合を決めようっていう雰囲気ではありました。チームとして。
ー次戦に向けて
結構疲労もたまってきてる選手も見られるので、そこをまずは今日しっかりケアして。それで明日、チーム全員で勝てるように頑張っていきたいと思います。
川合選手
ー今日東洋大に勝っての感想
もう試合前から試合終わるまでのこのやっぱチームの雰囲気というか、まとまりみたいなところは最初から圧倒できてたんで、それが勝因というか勝利につながったのかな。
ー1、2ピリはリードする展開となりましたが
先制が取られた後、2点取ったのでほんとに流れも良かったし、なんと言ってもやっぱ体の動きみたいなところは東洋に圧倒的に勝ってた部分だと思うんで、そこがほんとに良かったかなと。
ー3ピリから追い詰められる展開が増えましたが
やっぱり向こうの緊張とかも溶け始めて、焦りもあって、(東洋大からの)攻撃のラッシュみたいなところに耐えきれず失点しちゃったっていう感じだったんで、決して悪い流れで、悪い動きとかでの失点ではなかったので、ここはしっかり受け止めて、明日、明後日の試合も控えていきたいなと思います。
ー延長戦について
もうGKは延長戦になるともういちかばちかみたいな感じで、もうドキドキが止まらなくて、口もカラッカラで。
ただ、秋リーグに延長戦で東洋に勝ってる試合もあったんもあって、味方を信じてたじゃないですけど、そこの余裕みたいなのはちょっとありました。
ー次の試合に向けて
秋リーグ東洋大に勝った後の法政大で負けてる試合があるんで、2度は繰り返さないってことで、しっかり準備して、決勝につなげられる試合運びをできればいいかなと思います。
中谷選手
ー決勝ゴールの感想は。
それまで、守って、保ってで後半ずっと攻められてたんですけど、最後みんなめっちゃ守って、運良くパワープレーもらって、自分パワープレー結構得意なので、入るかなと思っていたんですけど、入れれて良かったです。
ーゴールを入れた時の心境は。
やっぱり4年生には勝たせてあげたいって気持ちが本当に強かったので、ひとまずほっとしました。
ー今日の大一番に向けて、試合前からどんなことに取り組んだか。
今日もみんか気合いめっちゃ入ってて、この雰囲気なら、先制点取られたんですけど、ベンチの雰囲気もそうですし、負ける感じはないかなとは思ってました。
ー試合後、先輩方から何か言葉はもらったか。
よくやった、みたいな感じだったんですけど、今日はもうみんなすごい頑張っていたので、みんなのゴールだと思います。
ー明日の試合に向けて。
今日勝っても、明日負けたら何も意味ないので、もう一度気を引き締めてみんなで決勝に向けて、やれれば良いかなと思います。
◆試合結果◆
〇中大3(1ー1、1-0、0ー1、1ー0)2東洋大●
(記事:福田菜緒、水崎菜花、写真:福田菜緒、水崎菜花、田中のぞみ、野村真、塚越香都)
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