６月９日 両国国技館
令和元年の記念すべき大会。団体戦、個人戦ともに優勝し、中大相撲部の新たな歴史を刻んだ。
▲団体戦での田中大介（文４）
団体戦
「予選でもしっかり自分たちの相撲がとれていた」（山口監督）と予選は３勝13得点と３位で通過。優秀８校トーナメントでは準々決勝、準決勝と順調に駒を進めた。決勝戦では流れに乗り４－１で白星をあげ47年ぶりの団体戦優勝を飾った。
▲住木厳太（法２）
〈予選〉
予選一回戦、二回戦の対戦校はそれぞれ明大、専修大。両校との対戦は相手に一勝も与えない強さをみせた。予選三回戦は昨年３位の日大との対戦。西川登輝（法３）、住木と続けて勝ちを収める。そこに続きたいところだが、その後の２本を落としてしまい両者大手の状況で大将戦に入った。予選最後の一本は中村悠星（法４）と昨年のインカレで３位入賞の宮崎（日大）との取り組み。一度は相手に土俵際まで追い込まれるも、寄り切り「流れにつながる試合」（山口監督）となった。
▲中村
〈優秀８校トーナメント準々決勝〉
中大は予選を３位で通過し予選６位の東農大との対戦。西川が突き出して先制点を奪うが、二本目に取り換えされる。その後の３本を立て続けに取り準決勝進出となった。
▲西川
〈優秀８校トーナメント準決勝〉
準決勝の相手は予選２位通過で昨年準優勝の拓殖大。ここまでのいい流れをものにして４－１で18年ぶりの決勝戦へと駒を進めた。
▲菅野陽太（法３）
〈優秀８校トーナメント決勝〉
決勝戦は三冠を狙う東洋大との対戦。先鋒の西川は体調不良ながら踏ん張りを見せる。しかし、引き落とされ悔しい表情をみせた。「前に出るだけだった」と振り返った住木は気持ちよく当たり相手を押し出した。これに続いたのが昨年インカレ王者の菅野。菅野は四つに組むと、得意とする左を取り、寄り倒す。大手をかけた中大は流れを止めなかった。副将の田中大介主将（文４）は「一番いい取り組みになった」と振り返るように勢いよく来た相手を叩き込んだ。それと同時に選手の顔からは笑みがこぼれた。団体戦、最後の取り組みを締めくくったのは押し相撲を得意とする中村。「自分の相撲がとれた」（中村）と突き落とし中大の真価をみせつけた。
▲優勝を手にした選手たち
今回の団体優勝の勝因は「前が負けても一人ひとりが勝つ」（中村）という「チームワーク」（山口監督）にある。そして「練習相手に恵まれていた」（菅野）という言葉の通り、土俵に上がった仲間だけでなくみんなで手にした優勝だと印象付けた。
個人戦
勝利の余韻に浸かる間もなく個人戦の予選トーナメントが始まった。田中主将は二度の取り組みを見事に決め優秀８選手決勝トーナメントへ進んだ。
▲個人戦での田中主将
準決勝トーナメントでは中村（日体大）との対戦。昨年の準決勝にて下されたためか田中主将からは緊張の面持ちがみえた。一度は土俵際まで押されたが切り返し上手投げで勝利し優勝まであと一本。「自分を信じて稽古通りやれ」と監督に声をかけられ土俵に向かった。対戦相手は昨年、田中主将と同位３位のデルゲルバヤル（日体大）。まわしを取ろうとする相手を華麗にかわし引き落とした。その瞬間、個人戦、団体戦ともに優勝は田中主将のものとなった。
▲表彰の田中主将
個人戦優勝に対し「狙ってもいなかったのでうれしい」と振り返った。監督は「キャプテンとしての自覚が出てきた」と田中主将の選手としてだけではなくチームのキャプテンとして成長を感じさせるものとなった。
選手全員が「インカレで団体・個人ともに完全制覇すること」と目標を掲げる中大相撲部。更なる飛躍を目指す彼らに今後も目が離せない！
◆大会結果◆
▼団体戦
優秀8校決勝トーナメント決勝
〇中大４－１東洋大●
●西川（引落）干場
○住木（押出）深井
○菅野（寄倒） 羽出山
○田中（叩込）重松
○中村（突落）オドフー
優秀8校決勝トーナメント準決勝
〇中大４－１拓殖大●
○西川（押出） 勝呂（隆）
●住木（ジャミン） ジャミン
○菅野（押出） 勝呂（歩）
○田中（叩込） 井田
○中村（押出） 山市
優秀８校決勝トーナメント準々決勝
〇中大４－１東農大●
〇西川○（突出）丸山
●住木 （寄切）志賀
○菅野（小手投）日下
○田中 （寄倒）石川
○中村（叩込）佐藤
予選三回戦
〇中大３－２日大●
○西川（突落） 榎波
○住木（叩込） 石岡
●菅野（押出） 沢田
●田中（突落） イェルシン
○中村（寄切） 宮崎
予選二回戦
〇中大５－０専修大●
○西川 （押出）戸田
○住木（上手投）工藤
○菅野（小手投）牧園
○田中（突倒）宇佐美
○中村（押出）大橋
予選一回戦
〇中大５－０明大●
○西川（突倒） 藤原
○住木（引落） 宇都宮
○菅野（叩込） 東
○田中（突出） 佐藤
○中村（突落）八幡
❶中大②東洋大③日体大、拓殖大
▽個人戦
❶田中②デルゲルバヤル（日体大）③中村（日体大）、大塔（東洋大）
写真・記事：「中大スポーツ」新聞部
