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相撲部インカレ前取材〜団体優勝への道〜

11月2日(土)、3日(日)に第102回全国学生相撲選手権が両国国技館で行われる。1日目は個人戦、2日目は団体戦がそれぞれ開催予定。インカレまで2週間と迫る10月19日(土)に練習見学、その後ベンチ入りが有力視されるメンバーにインタビューを行いました。インカレに向けた選手の思いをご覧ください。

<田中康弘監督>(聞き手:小林想)▲試合前、選手に指導する田中監督

──インカレ前、チームの状態は
「普通かな」

──レギュラー格の1年生に目をかけているように見えた、どんなところを期待している?
「彼らは今回のインカレではなくて、3年生、4年生になった時のインカレのための指導をしていて、3・4年生っていうのは今回のインカレに向けて調整をしながらやらせていてっていうイメージでやってます。どちらにしても鍛えていることは変わらないんで」

「あとは結構厳しく指導していて、相撲って「心技体」(しんぎたい)っていう言葉があるんですけど、「心」が1番最初に来てるわけですよね。ということはここまでくると特段強くなるわけではなくて「心」を鍛えていく。というので厳しく、例えば疲れて、休みたいけど休まない強い気持ちとかしか言ってないですね、基本的には」

──1年間で、チームのここが成長したなっていうところあれば
「断然やっぱり基礎運動をみんなにやらせてきたので、地力がみんな付いてきていますね。相撲強くなる時に地力って力があるんですよ、それがみんなすごいついてるなって感じがします」

──インカレのチーム目標は
「最低でも予選通過、そこから決勝トーナメントは運もあるし、実力もあるしいろんなものがあるから、そこからはあまり結果どうこうではなくて、みんなちゃんと力を出し切ってくれたらいいなと。緊張して力出ないで負けちゃいましたとか、立ち合い失敗したから負けましたとかそういう言い訳をするんじゃなくて、目一杯やったけど勝てなかった。だから来年頑張るっていうような風に繋がっていけばいいなとは思っています」

<久保海心(文4)>(聞き手:小林想)

たった1人の4年生として、チームを引っ張ってきた久保。2学年下の弟も見守る中、インカレでは結果を残し有終の美を飾りたい。

▲主将として1年間チームを支えた

──今日の練習はぶつかり稽古をたくさんやられてましたが、意図っていうのはどこにあるんでしょう
「そうですね。1番は試合で勝つために来てくださっているんですけども重い選手とかに対抗するために押す力をつけたり基礎的な体力つけたりするっていう意味で毎日やってます」

──重そうに見えたが、実際はどうですか
「結構重いですね(笑い)」

──今日見ていてチームの雰囲気が良いように見えるが、そこの秘訣と言いますか。どういうところが
「やっぱ1番は監督が言ってくださって、自分たちも士気が上がったり、あとは周りで。最後の大会なので、今年は周りもやっぱ自然に。一人一人が士気が高まって、それ全員全体に広がってるんじゃないかと思います」

──インカレもそろそろですが、普段の練習と何か変わった部分はありますか
「そうですね。いつも大体こういう感じで、あとは気持ちがみんな普段とやっぱちょっと違うんじゃないかなって思います」

──今日練習に出られてたメンバーが基本的にはレギュラーというかベンチ入りする
「いや、全員じゃないんですけど。一応団体は5人試合出るんで、何人かは出れない人もいるんですけど。 そうです。基本はまわし巻いてた人は全員いろんな試合に出てる感じですね」

──今年1年間様々な大会に出場し得られたものは
「そうですね。やっぱり今年やっぱ自分にとっては最後の大会だったんで、もう1つ1つほんとに大事な大会で、気持ちはもう全部最後の大会だっていう気持ちでやってこれたので。最後の集大成、しっかりと取り切れるように頑張りたいと思います」

──インカレに向けて、課題はありますか
「そうですね。あともう2週間ぐらいしかないんで、やっぱり1番は怪我しないように一人一人万全な体勢で自分たちのパフォーマンスができるように調整をこれからちょっとしていくことがやっぱ大事だと思っています」

──今体の状態と言いますか、インカレに向けてはいかがでしょうか
「そうですね。ちょっと何人か怪我しちゃってる人がいるんですけど、試合とかでも。それもやっぱりあと2週間でどれだけケアできるかっていうところが大事になってくると思うんで。しっかり試合に向けてあわせていきたいなと思っています」

──4年生最後の集大成であるインカレ、個人目標とチームもお願いします
「個人はもちろん優勝で天皇杯に出ることなんですけど。団体も、もちろん大学生活最後の団体戦なので、今までやってきたメンバーで優勝できたらいいなと思います」

 

<兼田尚柔(法1)竹田連太朗(法1)>(聞き手:湊谷昂太郎)

監督が期待するルーキー。5月の大会からメンバー入りし、能力を磨いてきた。


▲(上)兼田 (下)竹田

──今日の練習はハードに見えたが、普段通り
「そうですね。いつもこんな感じです」

──今日重視した点は
竹:「自分はやっぱり押し相撲で前に出る、大会となると緊張して足が出なくなるので稽古は足を出すことを意識しました」

兼:「自分はあまり緊張しないので試合と練習で同じことができると言ったらあれですけど、稽古でできないことは試合でできないので稽古でまずいろいろなことをやってみることをいつも意識しています」

──監督からの技術的な指導も
兼:「苦しい態勢になったときに相手に取られているまわしを切って自分の形に戻すというところで自分があまりうまくないのでそれを教えてもらっていた感じです」

──自身のアピールポイントは
竹:「自分は立ち合いからの早い押し、止まったら結構勝率が悪いので止まらず止まらず突っ張って突っ張って、押し出すところを見てほしいです」

兼:「なんでもできるぞというところを見てほしいですね」

──コンディションについて
竹:「まあちょっと痛いところとか多いですけど治して頑張りたいと思います」

兼:「問題ないです」

<西本渉真(文2)>(聞き手:小林想)

今回こそは勝つ。強い気持ちを持って個人戦に挑む。

▲結果を残したい西本

──今日の練習振り返られて、こういうところを意識したなっていうところはありますか
「最近言われてることが前に出ろっていうことなので、引きとかせずに前に出るようにやったんですけど、やっぱり最後の方投げちゃったり変な投げをしちゃってたので直さないといけないところだなって思います」

──チームの雰囲気がとても良いように見えるが、どういうところが(その雰囲気に)繋がっているのか
「この後も全員でご飯食べたりっていうのがあるんで、やっぱりそういうところで雰囲気作りとか、楽しく会話しながらご飯食べたり、そういうところがいいのかなと思います」

──ちなみに何を食べられる
「ちゃんこですね」

──それは寮に帰って
「料理を作ってくれる人がいるので」

──関係ないんですが、寮生活は楽しいですか
「普通ですね(笑い)」

──先程ちゃんこの話が出ましたが、ご飯は結構食べられてますか
「僕は3杯は食べるように頑張ってます」

──間もなくインカレ、体の調子はいかがでしょう
「いい傾向なので、全然大丈夫だと思います」

──インカレまでの改善ポイントはあるか
「気持ちですね。僕はこれまで試合とか全然勝ててなくて、ここだけは勝ちたいなって思っています」

──気持ち、メンタル面はどうやってあげていますか
「練習の時から本番だと思って一番一番集中して頑張ってます」

──インカレの個人目標、チーム目標は
「自分は団体戦入れるかどうかわかんないんですけど、個人戦は出れるのでしっかり勝ちたいと思います」

<久保勇斗(文2)>(聞き手:湊谷昂太郎)

主将を務める兄(久保海心)のインカレ最後の試合を花道で飾る。

▲兄の背中を見て成長した久保勇

──今日の練習で意識した点、重視した点
「自分が鋭く当たって相手にひかせるようなスタイルで、それで常に前に出ることを意識して相撲を取っていました」

──今年を振り返り、自身の成長した点
「そうですね、体重が増えたところですかね」

──どれくらいの増量か、また増量の利点
「今年に入って10キロぐらいですね。体が小さいとどうしても大きい相手だとつぶされてしまうので」

──監督の技術指導の場面も多くあった
「そうですね。自分たちは技術がすごい選手たちというわけではないので、そういうところを指導していただいています」

──中大相撲部の強みとは
「チームワークとかですかね」

──インカレに向けた目標、意気込み
「インカレは練習してきたことをやるだけなので自分の相撲を取り切りたいなと思います」

監督が信頼する3年生3人にも話を聞いた。

<吉野一颯(文3)>(聞き手:湊谷昂太郎)

他選手に体格で劣る部分はあるが、勝ちたい気持ちは誰よりも強い。相手の懐狙って、勝利を掴む。

▲小柄ながら魅力的な相撲を取る吉野

──練習はかなり大変そうに見えたが
「そうですね。結構レベルが高いと思います」

──練習頻度やレベル、他大と比べて
「1回1回すごく濃い練習をしているので、そこに時間をかけてやっているので質はどこの大学よりも高いのではないかなと思います」

──監督の技術指導について
「課題点とか、その場で修正したり取得したりとかしているので、ああいう時間を設けて技術指導してもらってというのはありますね」

──練習で意識した点
「ここ最近で首のけがをしていて相撲が取れなくてということがあったので、復帰ではないですけどちょっと慣らしにということで、とにかく立ち合いの強さを意識して今日は練習しました」

──アピールポイント
「そうですね、やっぱり素早い動きとそれにプラスして技術面、技とかを見てもらえたらと思いますね」

──インカレに向けて意気込み
「みんな考えていることは一つなんで、優勝、これだけなのでそこに向けてまだまだパワーだったりとか体重だったりとかはまだ時間はあると思うので、そこをもうちょっと積み重ねて当日を迎えたいと思います」

<田村吏玖(法3)>(聞き手:湊谷昂太郎)

お世話になった主将へ花を持たせるべく、自らの相撲道を突き進む先には勝利のみ。

──練習で意識したこと
「試合を意識したことはあまりいい状態でできていなかったかなとは、試合も近いので間に合うように自分の相撲が取れるようなテンポに戻していきたいですね」

──今年、自身の成長した点
「土俵際の粘り腰です」

──アピールポイントは
「しっかり1点をとってチームに貢献することですね。そういうことですね、勝ちます」

──インカレに向けて
「目指すところは団体優勝です」

 

<市川太陽(法3)>(聞き手:湊谷昂太郎)
次期キャプテン候補。個人優勝目指すのみ。

▲次期主将候補の市川

──今日の練習はどういった目的で(この日市川さんはひたすら元力士の方にぶつかっていく稽古をしていました)
「自分は押す力があまりないので、やっぱり学生となると今日受けてくれた人より大きい人はいないので、監督がそうやって考えてメニューを組んでくれましたね」

──メニューは監督が毎回考案している
「そうですね、選手一人一人の苦手なところとかを考えてくれていますね」

──メニューは毎回違う
「毎回今日のような感じではないです」

──自身のコンディション
「100%ではないですけど、この前足の親指ケガしてしまったのですけど、ちょっとずつよくなっていてインカレにはよくなるかなと思います」

──3年生として成長した部分
「後輩に負けてるとこばかり見せられないので、上級生として自覚をもって試合でもたくさん勝てたかなと思います」

──インカレに向けての目標
「個人団体で優勝することです」

この日の練習でも、チームの雰囲気のよさがうかがえた。たったひとりの4年生、久保主将に最高のプレゼントを贈ることはできるか。目指すはインカレ団体優勝ただひとつ。2日間にすべてをかける相撲部の雄姿をとくとご覧あれ。

(記事:小林想・湊谷昂太郎)

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