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43年振りの優勝!浅津が見せた底力ー2020年関東学生卓球選手権大会

12月12、13、18日 所沢市民体育館他

今年度最初の公式戦となった関東学生選手権大会。例年ならシングルス、ダブルスの2種目が行われるが、今大会は新型コロナウイルスの影響でシングルスのみの開催となった。中大は1〜3年生の全選手が出場。小野寺翔平(法2)がベスト8、浅津碧利(文2)が見事43年ぶりの優勝を果たした。

 

大会1日目は1回戦から3回戦までが行われた。中大からは井上友希、坂田修(経1)、菊地慎人(文2)、佐藤巧志郎(文2)が登場。坂田、菊地、佐藤の3人が4回戦へと駒を進めた。
大会2日目は4回戦から始まり、前日のメンバーに加えて、浅津碧利(文2)、小野寺翔平(法2)、橋本一輝(文2)、柏友貴主将(法3)、太田輝(文3)、吉田俊暢(文3)が登場した。

菊地、橋本、佐藤、太田の4人は4回戦で敗退。主将の柏、吉田、坂田は5回戦まで進むも惜しくも敗れた。1年生ながら5回戦まで勝ち進んだ坂田は「大学での初の公式戦だったので緊張はしたが、徐々に自分の力が出せた」と振り返る。今季は試合数が少なかったため、この大会が1年生にとっては非常に良い経験になったに違いない。一方小野寺と浅津は順当に6回戦も勝ち上がり、大会3日目の7回戦に進出した。

1年生ながら躍動した坂田

6回戦までの試合を突破し、ランク入りを果たした実力者たちが集まった最終日。小野寺の7回戦目の相手は星(専大)。「分が悪い相手で苦しむかなと思った」と取って取られてのシーソーゲームが続く。最終ゲームで連続5ポイントを連取すると、その流れのまま粘り切り見事勝利を掴み取った。

準々決勝では、明大の沼村との対戦。これまでの対戦経験の中では負けなしの相手だったが、対策を受けその対応に苦戦を強いられる。2-2で迎えた5ゲーム目、連続7ポイント取られるなど押されると「7回戦目のフルセットでの試合から準々決勝に臨むまでで、気持ち的に切り替える時間がなくボーッとしていた」と前の戦いの影響を受け、準々決勝を2-4で終えベスト8で今大会の幕を閉じた。

昨年の大会より手応えを感じた小野寺

7回戦目、浅津は同じ高校の先輩でもある明大の出雲と対戦。「1番の山場だと思っていた」という言葉の通り今まで勝利経験のない相手に序盤からおされゲームカウント0-3と窮地に立たされる。4ゲーム目、5ポイント先取し相手の隙をつき11-5で奪取すると、戦局が変化し3-3と肩を並べると最終ゲーム、1点1点着実に点を重ね11―9で準々決勝へ進める。

続く準々決勝、準決勝をそれぞれ4-3、4―1で勝利し迎えた決勝戦。相手は全日本選手権ダブルスで準優勝するなど実力者の宮川(明大)。2-2で先に取りたい第5ゲーム目、デュースに持ち込まれはしたが12―10でリードするが第6ゲームを5-11で奪われフルゲームと苦しい展開に。

命運がかかる最終ゲーム、「出だしがうまくいった」(浅津)と序盤4連続得点奪取すると、宮川も1点差まで詰め寄る。両者ともに一進一退の攻防を見せるも、浅津が最後まで集中力を切らさず3連続ポイントで突き放し勝利、ラケットを片手に拳を突き上げた。中大として見事43年ぶりのシングルス優勝だった。「やり慣れている相手だったが、最近は調子がよく勝っているのを見ていたので自分も挑戦者の気持ちでいったことが精神的に良かった」(浅津)と決勝戦を終えての勝因を語った。

 

▲メダルを掛け笑顔を見せる浅津

 

昨年と同じくベスト8の結果を残した小野寺は「昨年は勢いでいった部分があったが、今回はその後の試合を通して付いてきた実力が感じられてのベスト8だった」と試合に手応えを感じさせた。

大学個人としても初優勝の浅津。今回の優勝について聞くと「全日本予選に落ちてしまった分、今大会をその試合だと思って戦った。2020年は個人的にスランプの1年だったが結果として最後に優勝できて嬉しい」(浅津)と思いの丈を述べた。

コロナ禍でリーグ戦や全日学など軒並み試合が中止となってしまった彼らにとって、思うようにプレーができないもどかしい1年であったに違いない。来年は3年生となり団体戦では中大勢を牽引する欠かせない存在となる二人。「プレーで引っ張っていけるように」(小野寺)、先を見据える彼らにはどんな未来が待っているだろうか。さらなる進化に期待したい。

 

◆大会結果◆

①浅津

ベスト8=小野寺

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部