11月7・8日 東和薬品RACTABドーム
戦いなれた東京・駒沢ではなく、大阪で行われた今大会。前回に引き続き8名の選手が今年初となるフリースタイルでの戦いに挑んだ。「3位入賞、もちろん優勝者も出したい」(山本監督)と目標を掲げていたが、個人では伊藤朱里(法3)の5位が最高順位、団体では13位と厳しい結果に終わった。
▲相手を場外際へと追い込む伊藤朱
初日は草間正汰(理工1)、芹沢雄生(法1)、土井璃音(法2)、伊藤朱、村島克哉(法2)の5名が出場。草間、芹沢、土井の3名は1回戦までで姿を消し、伊藤朱と村島が準々決勝に進出した。村島は準々決勝で終始リードを奪われる厳しい展開。1-3で迎えた後半もテークダウンとローリングを立て続けに食らい、3-9で敗れた。伊藤朱はチャレンジによる得点もあり、4-3で準決勝に進出。準決勝では「急にしんどくなって、体力が持たなくなってしまった」(伊藤朱)との言葉通り、相手から獲得したポイントは場外ポイントの1点のみ。1-9で敗れ3位決定戦に回った。表彰台を懸け臨んだ3位決定戦は両者ともに低得点での勝負となった。場外ポイントにより1点を失い試合を折り返すと、パッシブ2回によるアクティビティタイムで得点を奪えずさらに1点を失う。伊藤朱も場外ポイントで1点を追加するが、そこから追加点は奪えず1-2で敗戦。順位は5位で確定した。伊藤朱は大会を振り返り、「今までやってきた試合のなかで1番体も動いて力も入る感じでした。体力面と上半身の力をつけて、来年は全国大会とかで優勝を狙っていきたいと思います」と充実感を示し、来年に向けた意気込みを語った。
2日目は山中彬(経4)、武藤翔吾(法3)、八木海里主将(理工4)の3名が出場。しかし3名ともに初戦敗退に終わった。
▲予備戦で山田(山梨学大)と対戦する八木主将。これが八木主将にとって最後の試合となった
そのなかでピックアップしたい選手は八木主将だ。八木主将は今大会をもって引退することになっており、「メダルを目指して」(八木主将)大会に臨んだ。対戦相手は2年前のインカレ決勝で苦杯をなめた山田(山梨学大)。パッシブ2回によるアクティビティタイムで得点を奪えず1点を失い、テークダウンによりさらに2点を追加される。後半もローリングで2点を奪われ0-5で試合終了。八木主将はこれまでのレスリング人生を振り返り、「上出来でした。高校時代は世代別の世界(大会)に行けて、アジアジュニア(選手権)も大学の時に行かせてもらい、関東遠征でも代表のキャプテンをやらせてもらいました。最後の年は俺らしく散っていったなと思います」と小学4年生から始めたレスリング生活に別れを告げた。山本監督は「八木海里がこの試合で引退ということで、4年間よく引っ張ってくれたと思います。(八木が病気で練習ができなかった状態から復活したことに対し)よくここまで戻って、これだけできたことに俺は満足しているよと(試合後に)話しかけました」と八木主将を労った。
厳しい戦いとなった中大レスリング部。次は2週間後に行われる東日本学生秋季選手権・新人戦に出場する。「金メダルを多く量産できるようにやっていきたいと思います。昨年の高校生チャンピオンが2人いるので、1年生には大きく期待しています」と山本監督。巻き返しを図るべく、次の大会では好成績を目指す。
◆大会結果◆
大学対抗得点
①日体大②拓大③山梨学大⓭中大
フリースタイル57㌔級
予備戦
●草間0-12菅沼(青学大)○
※フォール負け
フリースタイル61㌔級
予備戦
○芹沢6-6大澤(立大)●
※ラストポイントにより勝利
1回戦
●芹沢2-5藤田(早大)○
フリースタイル65㌔級
予備戦
○土井10-0田中(天理大)●
※テクニカルフォール勝ち
1回戦
●土井0-11安楽(早大)○
※テクニカルフォール負け
フリースタイル70㌔級
予備戦
○伊藤朱10-0関下(神奈川大)●
※テクニカルフォール勝ち
1回戦
○伊藤朱4-2徳力(専大)●
準々決勝
○伊藤朱4-3高田(日体大)●
準決勝
●伊藤朱1-9谷山(拓大)〇
3位決定戦
●伊藤朱1-2坂野(日大)○
→5位
フリースタイル74㌔級
予備戦
○村島5-0熊藤(中京学大)●
1回戦
○村島10-4喜多(帝塚山大)●
準々決勝
●村島4-9原口(国士大)〇
→7位
フリースタイル86㌔級
予備戦
●八木主将0-5山田(山梨学大)○
フリースタイル97㌔級
予備戦
●山中0-6横田(立大)○
フリースタイル125㌔級
1回戦
●武藤1-4庄司(専大)○
◆お知らせ◆
次の大会は駒沢体育館にて11月24日から3日間の日程で行われる東日本学生秋季選手権・新人戦です。
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部