2021年9月4日 スリーボンドスタジアム八王子
西日本における豪雨の影響により9月末に延期となった全日本大会から1か月、秋季リーグ戦が開幕を迎えた。3日の試合は雨天中止となったため、本日が初戦となった。初戦をものにし、勢いに乗りたかったところだったが、春季リーグ戦で最多勝・奪三振王の二冠に輝いた先発の石井竜弥(商2)が8回9失点被安打13のまさかの大乱調。打線が終盤、相手のミスに漬け込み反撃を見せるも及ばずリーグ戦は厳しい船出となった。
石井は初回から苦しい展開を強いられる。いきなり相手の一番打者にあわや本塁打となった中越え三塁打を浴び、続く打者に犠牲フライを打たれ先制を許す。しかしこのフライも角度が良ければ本塁打という完璧にとらえられた当たりで、左翼手の中森至(商2)の好守によりアウトになったフライであった。
▲先発の石井
2回、打線は二死二三塁のチャンスを作ると春季リーグ戦三冠王の幸喜健太朗(商3)の中前適時打で逆転に成功する。しかし、「チャンスが3回来たのに1回しか打てなかった」と幸喜に慢心はなかった。味方の逆転でペースをつかみたかった石井だが直後の3回、三塁線へのファール気味のバントがフェアの判定になるなど不運が重なり、一死二三塁のピンチを招くと、またも犠牲フライを許し、同点に追いつかれてしまう。
▲「自分たちの精神的弱さが出た試合」と振り返った幸喜
石井の苦しいピッチングは続く。5回に2つの四球などで満塁のピンチを招くと相手の3番打者に右翼手の伴野匠(経3)が1歩も動かないほどの特大満塁弾を浴びる。さらにこの回にもう1点、7回にも2点を奪われ7回表終了時点で2―9とあわやコールド負けになりかねない展開となる。打線が終盤粘りを見せ、コールド負けは免れたものの、5―9で敗戦を喫した。
▲8回、石井に直接マウンドに声を掛けに行った池田監督
本日の石井の大乱調について、池田監督は「球威もコントロールもないし心も入ってない」と指摘する一方で気温の影響もあったと語る。本日、試合中のスタジアムは18度と肌寒さを感じる気温であった。「準硬のボールはゴムだから伸縮しやすい。だから寒くなると収縮して飛びやすくなる。ましてやいきなり寒くなったから、今の時期一番ボールが縮まっているから一番飛びやすい。」確かに池田監督の言う通り、この試合の前に行われた帝京大対日大の試合でも両チーム合わせて22安打の乱打戦となった。1点を守り勝つ野球が主体の中大にとって非常に厳しい時期がやってきた。
◆試合結果◆
チーム 123 456 789=計
東海大 101 050 200=9
中 大 020 000 201=5
◆お知らせ◆
次戦は9月11日、スリーボンドスタジアム八王子にて行われる秋季リーグ対国士大1回戦となります。試合開始は9時30分を予定されています。
また、延期されていた第73回全日本大学準硬式野球選手権の日程も発表されました。中大の二回戦は9月27日、浜北球場にて行われる同志社大戦となります。試合開始は13時30分を予定されています。
(記事:江渕光太、写真:坂井真子)