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ラスト15秒で同点打!連勝ストップもリーグ優勝王手ー関東学生ハンドボール秋季リーグ戦 対国士舘大

2021年10月3日 東京・国士舘大学多摩

ここまで6戦全勝とリーグトップに立つ中大。前日の筑波大戦から一夜明け、国士舘大との一戦を迎えた。前半は3点ビハインドで折り返すも「パパッと速攻すれば軽く逆転すると思っていた」(実方聡監督)と話すように、後半6分から立て続けに蔦谷大雅(法3)や高橋宗汰(商4)のシュートが決まり、勝ち越しに成功する。ここから一気に点差を広げたいところだったが、これまで得点源としてきた速攻が決めきれず15分以上にわたるシーソーゲームを展開。再び逆転されたが、ラスト15秒で伊禮雅太(法2)の放ったシュートが同点打となり25ー25で試合終了。全勝優勝を掲げるチームにとっては悔しい一戦となった。

▲序盤から得点を積み重ねる中村翼

前半は先制を許すも、中村翼(法4)や蔦谷、伊禮のゴールで6ー4とリード。15分には、部井久アダム勇樹(法4)や泉本心(法1)が投入され、それぞれのゴールですぐに2点を追加するなど試合は中大優位に運ばれるかと思われた。しかし10ー7で迎えた20分から流れが暗転。「攻撃と速攻が珍しくうまく噛み合わなくて、ボールを持ちすぎてしまった」(実方監督)と話すように、放つシュートはなかなかゴールを捉えられず、5連続失点で逆転を許す。すぐにタイムアウトを取り、伊禮が放った左サイドシュートで1点を返すも、11ー14で前半を終えた。

▲ディフェンス(左から)部井久、宮城、久保寺

3点ビハインドで迎えた後半は、開始30秒に髙橋のシュートで好調なスタート。開始早々から久保寺をはじめとする粘り強いディフェンスやGK宮城風太(経4)が1対1を止めるなど、強化してきた守備力で主導権を握りはじめる。後半6分、蔦谷の右サイドからのゴールを契機に、高橋、伊禮の4連続得点でついに18ー17の勝ち越しに成功する。しかし相手オフェンスもこのまま食い下がることはなく、一進一退の攻防戦が続く。試合終了30秒前、24-25と再びリードを許したところで、実方監督がタイムアウトを要求。客席も固唾をのんで見守る中、残り15秒で伊禮が放ったシュートはゴールに吸い込まれ、試合を決定づける同点打となった。

▲終了30秒前、中村主将中心に攻撃を確認する

「勝ちを目指していたので悔しい」(伊禮)リーグ7戦で初の引き分けに終わった今試合は、連勝が続いていたチームにとって課題の見つかる一戦となった。実方監督は「最後1点差で勝つというハンドボールをしないと、インカレで同じようなことが起きてしまう可能性がある」とし、「そこを選手たちがこの試合で勉強してくれたら良いな」と話した。リーグ戦の翌月にはインカレと大一番が続くが、まずは本来の攻守力を取り戻すべく次の早大戦で一勝をつかみたい。

▲要所でシュートを決める伊禮

試合結果◆

中大25(11ー14、14-11)25国士舘大

コメント◆

実方智監督

──今日の試合について

「ディフェンスは中大らしくかなり守れていました。(いつもは)守ってからの速攻で相当点を取るんだけど、今日は速攻のミスを結構してしまい流れに乗れなかった。24点しか取れなかったのはこのリーグ初めてで、シュートも外してしまう場面もあったからしょうがないかな」

──最後のタイムでどんなことを話したか

「攻撃について話しました。キャプテンの中村(仁宣主将・文4)とどういう攻撃をしようか話をしていて、それが伊禮が中に入ってシュートを打つというのだったので上手くいって良かった」

──次の早大戦に向けて

「今日みたいなゲームにならないようにしたい。ディフェンスは崩れないので攻撃がきっちり出来れば良いなと思う。速攻は練習で再確認しないといけないかな」

伊禮雅太選手

──試合を振り返って

勝ちを目指していたので悔しいです。(国士舘大は)オフェンスがグイグイ来るのでそれをしっかり抑えようと思ってディフェンスしてました」

──試合終了30秒前のタイムで話し合ったことについて

「一人一人が集中してオフェンスで捌いて、サイドにシュートを持っていこうって意識しました」

──次の早大戦に向けて

「ディフェンスがガツガツ来るチームなので冷静な判断をして頑張りたいと思います」

 

(記事:河辺希乃佳、写真:河辺希乃佳、立花拓暉