2024年11月17日 埼玉・上尾総合運動公園陸上競技場
11月17日、季節外れの暑さの中、上尾シティハーフマラソンが開催された。箱根駅伝まで残すところもあと約一か月半、中大からは上級生の5人が出走した。箱根出走をかけて臨んだ選手、全日本でのイメージを払拭すべく臨んだ選手、と選手たちはそれぞれの思いを胸にレースに挑んだ。メンバー入りをかけて挑んだ選手たちの設定タイムは62分台。このタイムをクリアできるか否かがメンバー入りの基準の一つとなるとも言える。
チームトップは伊東夢翔(経3)。約1ヶ月前の箱根予選会ではチーム10番目でゴールし、本選出場に貢献した。夏合宿を終えてから調子が上がらなかったこともあり、予選会以降は中間走の練習を多く取り入れてきた。63分57秒と、自己ベストを更新するも、伊東は「素直に喜べない」とレース後、率直な思いを漏らした。前半、伊東は集団についてレースを展開した。しかし、速めのペースで入ったことで、5㌔~10㌔地点でのラップが上がらず、後半のペースアップに対応できなかった。「ベストを更新できたのは良かったが、2分台を狙えるペースではあったのに最後落ちすぎたので素直に喜べるタイムではない」と振り返った。
▲自己ベストを更新した伊東
チーム内2位は主将の佐野拓実(経4)。前半は抑えて後半ペースアップしていくスタイルである佐野だが、今回は「つけるとこまでついて気持ちを押し出すレース」を計画し、レースに臨んだ。「62分台はマスト」としていたものの、10㌔あたりから思い描いた走りができず、66分17秒でフィニッシュし、苦しい結果となった。自身の結果に悔しさを吐露しながらも、「チームにいい影響を与えられるように、言葉で言っていても仕方がないので、最後はしっかり走りで見せられる終わり方がしたい。箱根では何としてでもシードをとらなければならないのでチームの事を第一に考えてチーム一丸となってやっていきたい」と改めて、主将としての覚悟を示した。
▲攻めの走りを見せるも悔しさの残る結果となった佐野
続いてフィニッシュしたのは髙沼一颯(経4)。62分30秒の設定に合わせ、5㌔を通過したものの中盤で大きくペースダウン。また、暑さも後半のタイムに影響した。髙沼の持ち味は後半に入ってからの粘り強さ。しかし、今レースではその強みを発揮することはできなかった。「これからの練習の課題になると思う」と得た課題に向き合う姿勢を見せた。
▲懸命に歩を進める髙沼
全日本大学駅伝で5区を任された東海林宏一(経4)はチーム4番目の66分45秒でフィニッシュ。全日本から2週間、練習も積めているようで、12月の初めに行われるハーフTT(ハーフタイムトライアル)に向けての、あくまでもポイント練習の一環としての出走だった。「全日本での悪くなったイメージを払拭するということで10キロまでは先頭集団につくというプランで出走した」と話した。
▲全日本では5区9位となった東海林
箱根駅伝出走をかけて挑んだ今レース。自己ベストを更新した選手はいたものの、選手たちはみな、悔しさを口にした。それでも、チームの向く方向はただ一つ。箱根にかける思いを胸に走り続ける。
◆大会結果◆
55 伊東夢翔 63分57秒 PB
148 佐野拓実 66分17秒
159 髙沼一颯 66分29秒
177 東海林宏一 66分45秒
358 中野倫希 73分56秒
(記事:大畠栞里、写真:二村沙羅、大畠栞里、酒井奏斗、村野風珈)
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