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ラスト5分からまさかの連続失点、2ゴールの山﨑「上手いけど弱いチーム」ー関東大学サッカーリーグ2部 第18節 対日体大

2021年10月3日 会場非公開

スタメン

GK

坪井湧也(商4)

DF

和田悠汰(経4)

牛澤健(経2)

新井秀明(経4)

岡井駿典(法3)

MF

豊田歩(総3)

田邉光平(法2)→小野寺巧(文3)

髙岸憲伸(文4)→坂本康汰(経2)

FW

星野創輝(商1)→小島偉央(商4)

山﨑希一(経2)→鈴木翔太(文3)

平尾拳士朗(経3)→有田恵人(文2)

 

▼試合結果

中大2ー2日体大

得点者:山﨑(前半32分)、山﨑(後半21分)

 

5位で迎えた今節は4位の日体大と直接対決。その勝点差はわずかに「1」。勝利で自動昇格圏との差を縮めたい。
立ち上がりの主導権を握ったのは中大。前半20分、坪井が自陣から前線へロングボールを送ると、左サイドの山﨑がヘディングで収める。ペナルティ内に持ち込んで右足でシュートを放ったが、相手に至近距離でブロックされて枠には飛ばず。高岸がこぼれ球に詰めるも、前へ出たGKに防がれてしまった。

さらに、その3分後には星野のポストプレーから攻撃を展開する。相手を背負い、後ろ向きにボールを持った状態から一気に反転。相手をかわして敵陣中央まで持ち上がり、左側を並走する山﨑にボールを預ける。山﨑はカットインして鋭いシュートを打ったが、コース上の相手にブロックされて得点には至らなかった。

▲ドリブルを仕掛ける山﨑

その後も山﨑の機動力を足掛かりにしてチャンスを創出。中盤の田邉との連携が光った。山﨑が中央へ入れば、田邉が外へ流れてスペースを空ける。山﨑が大外で張って起点となれば、田邉が縦方向、DFの背後へのランニングで抜け出しを狙う。阿吽の呼吸で巧みにポジションを入れ替え、相手を翻弄した。

▲シュートを放つ田邉

そして迎えた同32分、田邉がペナルティエリア左へふわりとした浮き球のパスを供給。山﨑が受け、フェイントでマークに付いた相手のタイミングを外し、田邉にリターンパス。田邉の放ったシュートが相手に至近距離でブロックされてゴール前へこぼれると、星野が競り、最後は山﨑が右足で押し込んでネットを揺らし、先制に成功した。「創輝(星野)が体を張って頑張ってくれてこぼれたところを押し込むだけだったので、チームのおかげで取れたゴールかなと思います」と、今季5ゴール目を振り返る。

▲先制点を挙げた山﨑

1点リードのまま前半が終了。ハーフタイムで佐藤監督が送った指示は「先制点の死守ではなく、2点目、3点目を奪ってのリード拡大」だった。それに応え、後半も選手たちが躍動する。

後半17分、平尾がペナルティエリア手前まで持ち込み、左足でグラウンダーのシュートを放つ。鋭いボールがゴールへ飛ぶが、左ポストに直撃して惜しくも得点とはならなかった。

試合は前がかりになる相手に対し、中大がカウンターで応戦する構図。同21分にもその形から攻撃を仕掛ける。自陣のゴール前でファウルを受けた坪井が、素早いリスタートでプレーを再開し、ボールはアンカーの豊田を経由して田邉の足下へ。受けた田邉は自陣から敵陣中央まで一気にドリブルで持ち上がる。右には平尾、左には山﨑が走り込む場面で、選択したのは平尾へのスルーパス。平尾がペナルティエリア右からグラウンダーで折り返すと、ファーサイドで待ち構えていた山﨑が落ち着いて流し込み、待望の追加点を奪取した。

追加点が決まり、喜ぶ選手たち

試合は2点のリードを保ったまま終盤に差し掛かり、タイムアップの笛を待つだけの状態に。しかし、試合はまだ終わっていなかった。同45分に右サイドからのクロスをヘディング合わせられて失点し、1点差に詰め寄られると、ここまで漂っていた快勝ムードが一転する。

同46分、蹴り込まれた相手のゴールキックをかき出せず、ボールが右サイドの自陣深くへ転がる。ペナルティエリア右からクロスが上がると、逆サイドからヘディングで折り返され、ボールはゴール前へ。最後は混戦からのシュートを防ぎ切れず、痛恨の同点ゴールを献上してしまった。

試合はこのまま終了し、痛み分け。わずか2分の間に同点に追い付かれる劇的な幕切れとなった。

試合終了後、膝から崩れる落ちる高岸

この試合2得点を記録した山﨑は「引き分けが多いとか、最後のところで失点しちゃうとか、決め切れないであったりとか、上手いけど弱いチームだと思うので、練習から甘いところが出てるのではないかなと思います」と、悔しい表情を浮かべた。

前節の東洋大戦に続く上位との直接対決は、2試合連続のドロー決着。この結果を受け、残り4試合で自動昇格圏との勝点差「6」を埋めなければならない厳しい状況に追い込まれた。次節の日大戦で勝点3を奪えるかが、1部昇格のカギとなる。

 

▼試合後コメント

山﨑

ーゴールシーンを振り返って

1点目は創輝(星野)が体張って頑張ってくれて、こぼれたところを、2点目もそうなんですけど、押し込むだけだったんで、チームのおかげで取れたゴールかなと思います。

ー自身のコンディションについて

前節も前々節も最近特に良くなくて、今日勝点1差で昇格争いしてる中で、頑張らないといけないなと思ってたところです。今日こうやって2点取れて、勝てなかったですけど、個人的には良かったかなとは思います。

ー今年は引き分けが多いが、勝つために何が足りないのか

上手さは2部なら中大が1番2番と言っていいと思うんですけど、引き分けが多いとか、最後のところで失点しちゃうとか、決め切れないであったりとか、正直、上手いけど弱いチームだと思うので、練習から甘いところが出てるのではないかなと思います。

 

佐藤監督

ー試合を振り返って

全ては最後の3分ぐらいになってるかなと思いますね。そこの交代含めてなかなか予定通りにいかなかった。

ー1週間どのように調整してきたか

失点もここ2試合してなくて、ゴールがどっちにしても足りないというところがあるので、そこを中心に選手たちには言った。もっとゴールを狙う、クロスの精度だったり、というところで今日はだいぶクロスの精度も良かったし、シュートももうちょっとっていうところだったけど、打ってはいるんで、そこのところをもっと直さないと上は厳しいですね。

ー最後の2失点の要因は何だと考えているか

間違いなくあの交代選手のところもあると思うんですよね。ただ、俺の中ではやっぱりしっかり守れる、強い、っていうところもあったので、そこをどうやって鍛えていくかだとと思います。

ー残り試合も少ないが次節はどんな戦いをしたいか

同じです。とにかくシュート決めて、後はディフェンスで守って、しっかりゼロで抑えて勝っていくというところは変わらないですね。

 

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(記事:板谷龍之介 写真:板谷龍之介、佐々木絢子)