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橋本・髙橋の下級生コンビがタイムリーを放つも日鉄ステンレスとのシーソーゲームは決着つかずー薩摩おいどんリーグ

2025年2月25日 ビーラインスポーツパーク姶良野球場

チーム      123456789=RHE

日鉄ステンレス  000002020=4121

中     大  000020200=481

[日]武藤、山久、澁谷、畝-西村

[中]秋山、松田、熊谷、鈴木晶、十川-綱川、野呂田

[本]なし

スタメン◆

1[左]坪井 洸之介(文4=創志学園)

2[中]長谷川 航汰(文3=札幌日大)

3[三]伊藤  櫂人(文3=大阪桐蔭)

[指]皆川  岳飛(経4=前橋育英)

[二]佐藤  壱聖(経3=東日本国際大昌平)

6[右]安田  淳平(商3=聖光学院)

7[一]武藤  匠海(文2=作新学院)

8[捕]綱川 真之佑(経4=健大高崎)

[遊]前川  竜我(商1=福井商業)

P   秋山  恭平(商4=広島新庄)

中大は25日、都市対抗野球大会出場6回、日本選手権大会出場7回を誇る社会人チーム・日鉄ステンレスと対戦した。中大は5回に橋本(航河=文2・仙台育英)のタイムリーで先制することに成功。しかし、その直後の6回に日鉄ステンレスに2点を返されすぐに追いつかれる。その後、7回に髙橋(徹平=文1・関東第一)が大学初打点をあげて再びリードするが、8回に再び同点に追いつかれてしまう。互いに譲らないシーソーゲームとなったが、その後中大は得点を奪うことができず、引き分けとなった。

▲走者を出しながらも2回を無失点に抑えた秋山

初回、先発の秋山はいきなりピンチを背負う。先頭にフォアボールを許すと、その後送りバントでランナーを二塁へ進められる。その後1つアウトをとった後に打席には4番小池(日鉄ステンレス)。カウント1−1からの3球目、浮いた球をセンター方向へ鋭く弾き返され、二塁ランナーがホームを狙う。しかし、センター坪井の好返球で二塁ランナーをホームでタッチアウトにし、先制点を許さない。

対する日鉄ステンレスの先発は武藤。球威のあるストレートと変化球を全て低めに集められ、出塁することができない。

▲急な登板となったが冷静に無失点に抑えた松田

2回もランナーを出しながらも無失点に抑えていた秋山に3回、アクシデントが起こる。先頭を一塁手の失策で出してしまったところで秋山が足を攣り緊急降板する事態に。この場面で急遽マウンドに上がることになったのは松田(真拓=総政2・今治西)。難しい場面だったが、「キャンプでランナー出た時のピッチングをすごく練習している」という松田はその成果を出し、犠打で二塁に走者を進めさせた後、続く打者を二ゴロ、空振り三振にきっちりと抑えて危なげないピッチングでこの回を無失点で切り抜ける。その後も両者ともに走者は出るものの、得点に結び付かず、もどかしい展開が続く。

▲先制のタイムリーを放った橋本

試合がようやく動き始めたのは5回、日鉄ステンレスは継投に入り、2番手山久(日鉄ステンレス)にスイッチ。コントロールの定まらない山久から中大は2つの四球をもらい、2死二、三塁のチャンスをつくる。ここで打席には前の回から守備交代で出場していた橋本。「今日のチームのテーマがチャンスの初球から振るということで、テーマ通りしっかり初球から振ることができた」と橋本。外角の球を逆方向にうまく弾き返し、打球はレフト線へ。この当たりで2者が生還し先制点を奪う。

▲3番手でマウンドに上がった熊谷

しかし相手は社会人チーム。そう簡単には終わらない。6回表2死二塁となったところで中大も継投に移り、熊谷(陽輝=経2・北海)がマウンドに。しかし、「球は走っていたが、投げ急いでしまった」と熊谷。四球とヒットで満塁にされると、続く9番木村(日鉄ステンレス)に真ん中に入った球をライト方向に運ばれ、すぐに同点に追いつかれてしまう。

▲大学初打点をあげた髙橋

取られた点は取り返す。すぐに中大も反撃に出る。7回裏、先頭の前川が投手への詰まったあたりを決死のヘッドスライディングで内野安打にして出塁すると、その後、犠打と四球で1死一、二塁としたところで打席に送り出されたのは昨年の甲子園準優勝高である関東第一の4番打者・代打髙橋。「序盤から0が続いたローゲームだったので、その中でどういう形で役割が来るか分からなかったんですけど、いつでも行けるようには準備していた」と髙橋。1ボール2ストライクと追い込まれた4球目、髙橋の力強く振り抜いた打球はセンターの頭上を超え、これが2点タイムリーとなって逆転に成功。期待の1年生の鋭いスイングにベンチからは「お前やっぱ大物やあ」などの髙橋を讃える声も上がり、大きな盛り上がりを見せた。「それなりに自分に期待をして送り出してくれたと思うのでそこは自分のスイングを信じて二塁ランナーを返すという気持ちでやりました」と髙橋はこの打席を振り返った。

▲連日の登板となった鈴木晶

この流れのまま勝利を掴めるかと思った矢先、8回からマウンドに上がった4番手の鈴木晶太(経3・仙台育英)が日鉄ステンレス打線につかまる。四球とヒットで1死一、三塁のピンチを背負うと、打順は1番に返り、甲斐(日鉄ステンレス)。鈴木晶は甲斐に対し、丁寧に低めに投げていたが、カウント3−1から浮いた球を上手くセンター方向に運ばれて再び2点を失い、同点に追いつかれる。

▲1イニングを無失点に抑えた十川

9回表を5番手の十川(奨己=商1・立命館宇治)が死球を出しながらもダブルプレーで上手く切り抜け同点のまま迎えた9回裏。2死から橋本が四球を選んで出塁し、打席には先ほどタイムリーを放った髙橋。一塁ランナーが生還すればサヨナラという場面だったが、追い込まれたところから2球ファウルで粘った後、低めの球を打たされてセンターフライでゲームセット。この壮絶なシーソーゲームを引き分けで終えることとなった。

▲1打数1安打2打点1盗塁と活躍した橋本

キャンプも折り返し地点に差し掛かってきたこの日、先制のタイムリーを放った橋本は「今結構試合も勝ってきてて、今日は引き分けちゃったんですけど、チームとしてはいい雰囲気でできてると思う」とキャンプの雰囲気を語った。副主将を務める皆川も「ベンチ含めて出るメンバーがチームの勝利に貢献できるように必死にやってるので、4年生中心に試合を通してレベルアップできてるのかなと思います」と話し、キャンプの充実ぶりを窺わせた。キャンプが終わればすぐに訪れる春季リーグ戦。そこへ向けてキャンプで個々が自分の課題と向き合って日々成長している。今年の中大野球部のチームスローガンは「覚悟」。キャンプに参加している一人一人が「覚悟」を持って春季リーグ戦へと向かっている。

中大4―4日鉄ステンレス△

◆お知らせ◆

次戦は2月27日(木曜日)にビーラインスポーツパーク姶良野球場で行われる対西部ガス戦です。

(記事、写真:高橋美帆)

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