2025年5月8日 東京都・スリーボンドスタジアム八王子
宿敵・日大から完封勝利を挙げ、迎えた2戦目。中大は幸先よく得点を重ね早い段階で試合の主導権を握る。しかし、日大も負けじと追い上げを始める。2時間41分にも及ぶ点取り合戦を制し、因縁の相手との戦いは2試合とも中大に軍牌が上がる結果となった。
中大は初回から山口剛大(文3)のタイムリーヒット、大森燦(商2)の犠打により2点を先制。2回でも村田慶二(商3)の安打、相野七音(文4)、山口の適時打で3点を奪い得点を重ねる。先発の萬谷大輝(商3)も3回35球被安打1と素晴らしい立ち上がりを見せ、幸先よく3回までを終えた。
▲ベンチに迎えられる村田
5点差で迎えた4回。三塁手の失策から走者を許すと、そこから3連打を浴び3点を失ってしまう。一気に点差が縮まり、援護点が欲しい5回。この日3試合ぶりに4番スタメンとして出場した山口が3本目の安打を放ち流れを吹き寄せる。続く大森が四球、代打の山井祐希(商2)が死球で出塁し一死満塁とチャンスを迎える。この好機を逃さず村田、岡部匡十(経3)が続けて適時打を放ち、沼澤梁成(経2)が送りバントを成功させ一挙3点を取り返すことに成功。奪われた得点を取り返し、前半を8ー3で終えた。この日猛打賞の活躍を見せた山口は「あまり長打を狙わず、コンパクトに打つことを意識」したことが好調の理由だと話した。
▲4番として活躍した山口
中大の頼もしい徒手がまた1人、けがを乗り越えグラウンドに帰ってきた。萬谷の降板後、深く一礼をしてマウンドに立ったのは佐々木悠真(経2)だ。佐々木は打者6人を23球で抑え、2回を完璧に投げ切り颯爽とマウンドを後にした。「久しぶりの登板だったんですけど、しっかり落ち着いてコースコースついて相手を抑えられたのでよかったです」と復帰登板を笑顔を交えて振り返った。小泉監督も「ちょっと心配もあったんですけど(中略)今日は100パーセントではないと思うんですけど、その打者の嫌なこと、絞らさないとか、そういったことができてたのは、ほんとに戦力としてはやっと投げれるようになったなっていうのは率直なところですね」とピッチングを評価した。
▲復活を果たした佐々木
7回に押し出しと失策で更に3点を追加した中大。しかし、投手陣の制球が乱れ8回に3点、9回に1点を失い11ー7と当初よりもわずかな点差で勝利した。これに「勝った気が無しない」と監督は一言。4番の務めを果たした山口に関しても「今日はすごく大事な場面でいいピッチャーから、これぞ4番だぞっていう働きをしてくれたのはすごくよかったかなと思います。が、まだまだ信じてません(笑)」と評価。選手たちの実力と底力を誰よりもわかっている監督ならではの期待を交えた言葉だ。
▲一点に貪欲な姿勢をみせた相野
優勝が懸かった次戦の相手は昨年の秋季リーグで唯一勝ち点を落とし、悔し涙を飲んだ国士大。国士大が優勝したことで中大の10季連続優勝の記録が途絶えた、苦い思い出のある相手だ。昨季に引き続き、今季も優勝争いは国士大と中大に。日大を超える新しいライバルへ、雪辱を果たす時はもうすぐそこだ。
◆試合結果◆
〇中大11-7日大●
チーム 123 456 789 計
日 大 000 300 031|7
中 大 230 030 300|11
◆お知らせ◆
次戦は5月10日(土曜日)にスリーボンドスタジアム八王子で行われる対国士大戦です。
(記事・写真:浅野詩多)
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